自分の好きな音楽を知られるのが恥ずかしい


あなたは、同乗者がいるとき、車で自分のすきな音楽をかけますか?
それとも、相手のすきな音楽をかけますか?

職場から帰宅時の車に同じ方面に住む同僚や上司、後輩を乗せて帰ることがあります。

1人通勤の時は、車で、音楽か、ラジオ英会話か、kindle読み上げ本を聞いています。

自分の好きな曲を周りの人に知られると自分の内面を全てさらしているようでなんか恥ずかしいという気持ちがありました。

なので、この日はきっと誰かを乗せて帰るだろうなとわかる日は、事前にこっそり音楽からテレビやラジオに工作をしておいて、人が乗ったときに音楽が勝手にかからないようにしています。

たまに、予定外に載せることになって、車のスピーカーから自分の好きな曲が流れたりすると、とても焦りました。

今は電車に乗る時はAirPotsを使用しています。
接続されたと思って、ノリノリで聞いていて、実は音楽が接続されていなくて、スピーカーからダダ漏れで、私の聞いている音楽が、地下鉄中の人に聞かれていたと気づいた時ほど恥ずかしいことはありません。
あの人こんな音楽聞いているんだと思われているかと思うと穴の中に入りたいです。

逆に、誰かを車に乗せて長距離ドライブをする時は、同乗者のことをよく知っていたらなるべくその人の好きな音楽をかける、その相手の携帯をブルートゥースに繋いで好きな音楽をかけてもらっていました。

スキー部だったので、学生時代に長野県や新潟県のスキー場へ部員を乗せて長距離運転していましたが、かならず音楽をみんなに持ってきてもらい、色んな音楽をかけて、みんなが好きな音楽を交代で聴けるようにしていました。

とにかく、自分の好きな事に自信がない、自分の好きなものを相手に否定されるのが怖い、人の目が気になる人間なのです。

好きな音楽を恥ずかしいと思ったきっかけは、今や音楽の好みが違う妹から、"ミスチルの桜井さんの声は気持ち悪い、吐きそうになる"と言われたことだったかもしれません。

自分はミスチルが好きだけど、他の人には好きでない、むしろ不快、そんなこともあるのだと思いました。

今は、スメルハラスメントという言葉もあるから、匂いと同じように、感覚の心地よさは人それぞれなのだなと思います。

ふと、街中で嗅いだことある香り、亡くなったあの人の香りを感じ、あの人を思い出すといったように、あの曲を聴くと、あの頃のあの人を思い出すというような、感覚ってあります。
苦手な匂いがあるように、苦手な音楽もあります。

自分の音楽の好みは環境にあるということを知り納得しました。
大人になってから、価値観が合う人は、大抵同じような曲がすきな人が多いように思います。
好きな男性の車から、すきな音楽が流れた瞬間、やっぱりこの人好き♡と思ったこともあります。

妹とは今ははすきな音楽がちがいますが、昔はきっと同じでした。
一緒にバイオリンとピアノを習い、姉妹でよく弾いていました。
家にあったYUSENから流れる音楽をカセットに一緒に録音して、聞いていた音楽はずっと一緒でした。
一緒に聞いていたアニソンも、好きなサウンドオブミュージックも、母が好きだったモーツアルトも、父が聞いていたタッチの主題歌や挿入歌も、一緒、あえばいつも、その当時の歌を一緒に口ずさみます。

なのに、高校から親元を離れて別々に暮らし始めた私たちは、高校以降に聞いていた音楽の環境は違い、だんだんと好みは変わっていきました。

"車に乗るときは運転手の好きな歌をかけるべし"と妹はいいます。
初めは私とは逆の発想に驚きました。
運転手が1番疲れるんだから、1番リラックスできるようにするという理由らしいのです。
実家に一緒に車で帰るときに、運転手になる方の好きな音楽をかけるようになりました。
私が運転手の時は、妹が吐きそうになるという、桜井さんの声はなるべくかけないが、唯一 "デルモ"は大好きだというので繰り返しかけました。

妹のかける曲は、私にはマニアックすぎてよくわかりませんが、こないだは唯一わかるドラクエファミコンの曲をずっとかけていました。
レベルアップの音楽とか、特にドラクエⅢ.Ⅳあたりの曲は私のツボでした。

ドラクエ女子だったので、小さな頃に戻ったように楽しかったです。
自分ではまず聞かなかったでしょう。

人の好きな歌はたまにはある人には騒音になるかもしれないけど、新しい好きな曲を見つけたり、ふと何かを発想したり、連想したりするきっかけになるかもしれません。

人のプレイリストが聞ける今は当たり前だけど、昔は人の車やカラオケで知らない曲を知り、好きになっていったなと思い返しました。

掃除をするときは、音楽をかけるとやる気になります。
検査の時は、オルゴールの音が流れていることが多いです。
手術室では、執刀医が好きな音楽をかけている光景が多いです。
居酒屋さんでは、懐メロJpopsが多く、長居をしやすくなるようにしている気がします。

音楽は間違えなく、私の生活の一部でした。
一生音楽に助けられてゆくのでしょう。

妹に鍛えられたお陰で、自分が好きな音楽を少しずつ表現ようになってきました。
これからは、恥ずかしいけど、自分のすきな曲を堂々と車でかけたいと思います。
これが、私なんですよーって。

軽音学部の指引きベーシストだった私。
部活のみんなで着ていたTシャツに書いてあった合言葉。

"一生ロック、忘れません^^"



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