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新聞広告が伝統的・一般的な出版業界において、なぜWEB広告か?

こんにちは。WEB広告の運用担当をしておりますイナバです。
今回は、当社事業の中でも、書籍(伝統)×WEB(革新)にあたる出版広告のWEB広告(運用型)についてご紹介します。

そもそもWEB広告とは

WEB広告とは、「インターネットの媒体上に掲載される広告」のことです。広告枠を持つWEBサイトや、GoogleやYahoo!といった検索エンジンの検索結果ページ、Twitter、Instagramなどのタイムライン上に表示されるSNS広告など、インターネット上に掲載されているあらゆる広告を指します。

出版広告の主とされている新聞広告と大きく異なる点は、配信対象です。新聞広告は何百万人の購読者〈マス〉に対しての広告に対して、WEB広告は必要な人〈個人/特定の集団〉にだけに広告を配信するものです。

電通が発表している「2020年 日本の広告費」では新型コロナウイルス感染症拡大の影響により日本の総広告費は6兆1,594億円と前年比88%でしたが、WEB広告は前年に引き続き、プラス成長でした。WEB広告費は2019年に2兆円の大台に乗り、テレビメディア広告費を超え、なお増加の一途をたどっています。

媒体別広告費


なぜWEB広告か 

新聞と本は同じ活字メディアであり、読者層が被っている事から本の広告として親和性が高いと言われ、現在でも朝刊1面のいわゆる「サンヤツ」と呼ばれる広告枠は出版物のみが掲載可能です。

出版広告=新聞広告の時代が長く続くなか、冒頭でも新聞広告とWEB広告の違いについて触れましたが、出版物のWEB広告が新聞広告と比較して有効である点がいくつかあります。

① 特定のユーザを対象として訴求ができる

その1つが、ターゲティングができるという点です。
前述の通り、WEB広告では特定の集団を選定し、広告を配信することができます。集団を選定することをターゲティングといい、選定手法は出稿媒体によって異なります。

例えばSNS広告では、性別・年齢・地域・興味関心など、SNSに保存されているユーザのデモグラフィックデータや行動傾向を活用することができます。

総務省統計局のデータによると、2019年に刊行された新刊書籍は約70,000冊です。※1
単純計算で1日に約200冊もの新刊が刊行されているペースになります。そのため、書店で「新刊」として並ぶ期間、表紙を面にして「平積み」して置かれる期間にも限りがあります。

本の販売は値引きが許されない代わりに(再販売価格維持制度)、書店は店頭で売れ残った本を取次を通して出版社へ返品することができる(委託販売制度)

出版業界特有のこの2つの制度により、返品分の補填としてどんどん新刊が刊行されており、世の中には書籍(情報)が溢れかえっている状況であります。

しかし、当然のことながら、1つ1つの本には想定された読者がいて、著者や編集者の思いや目的が詰まっています。同じジャンルの書籍でも、他とは異なる、その本にしかない優位性がきっとあります。

WEB広告では、そうした書籍にあった読者(ターゲット)を具体的に特定して狙い撃ちできます。そのため若い世代をはじめとした新聞購読者以外にも、書籍の情報を効率的に届けることができます。

例えば、料理本のTwitter広告を配信するとなった場合、

・レシピ動画アプリ「クラシル」や「DELISH KITCHEN」の公式アカウントをフォローしているような人
・「夜ごはん」「時短レシピ」など特定のキーワードをつぶやいている人
・「上沼恵美子のおしゃべりクッキング」「家事ヤロウ」などのテレビ番組に関連するツイートなどにエンゲージメント(反応)した人

など日頃から「料理」に関心や反応を示しているユーザを対象とし、画像や動画を用いて広告を配信することができます。


② 低価格から出稿が可能

2つ目に有効な点として挙げられるのが、コストです。
全ての書籍の広告予算が潤沢、ということはなかなか難しい状況かと思います。その点、マス広告と比較してWEB広告はコストを最小限に抑えての宣伝が可能です。

新聞広告とWEB広告では「料金体系」も異なります。SNS広告などの運用型WEB広告では「枠」の料金ではなく、「クリック」などの指標達成毎の課金制となります。つまり定価がありません
広告を配信した媒体でどれだけ見られても、クリックされない限り料金は発生しません。そのため、広告に設置したリンク先に遷移した比較的温度感が高いユーザーにのみ広告費をかけれらるのです。

さらに、ターゲティング、広告クリエイティブと合わせて、対象のユーザがよくいる場所(媒体)を選んで配信することで広告品質を高めやすく、より低コストでの配信が見込めます。

綺麗な風景写真がたくさん載っているような書籍であれば、写真のプラットフォームでありビジュアル訴求に強いInstagramでリーチする、専門性が高く想定ターゲットが明確な専門書・学術書は顕在層へ訴求できるリスティング広告を配信する、など媒体選定も重要な要素となります。


③ 効果測定

3つ目が、広告の効果を数値化(測定)できるという点です。
広告が表示された回数、広告をクリックしてリンク先へ遷移した回数、1クリックあたりの費用などリアルタイムで把握することが可能です。

SNS広告では数値だけでなく、広告に対してユーザからコメントも寄せられ、リアルな声を聴くことが出来たり、ユーザによって拡散された広告は、友人や興味関心の近い人にも配信され、コミュニティ内で認知拡大も見込めます。

また、オンライン上では素早い修正や変更にも対応することができ、重版のタイミング、著者や書籍のメディア露出、書店フェアなどに即して広告クリエイティブやターゲティングを変更することができます。

広告効果を分析し改善していくことで、より効果の高い広告配信へ最適化することが出来るのもWEB広告の大きな特徴です。

WEB広告に向いている本 

ほとんどすべての本です。

インターネットの利用者は年々増え、世の中の8割以上の人が利用しており、13歳~59歳においては利用率が9割強となっています。

インターネット利用率

そのことから、刊行物のターゲットは十中八九インターネットを利用していることが考えられます。
あとは、インターネット上で、そのターゲットにどうアプローチしていくかになります。

出版物の販促ツールの1つとして、ぜひWEB広告のご活用をご検討していただけたら幸いです。

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