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君はただ、コーヒー!って怒鳴ればいいんだ。

 別れた元彼氏とまだ付き合っていた頃の話。彼の家のデッキで朝のコーヒーを飲んでいた。もう少し飲みたくなったからお代わりを求めた。「Please some more coffee」そんなふうに言ったような気がする。

 彼は笑い出して「please ってオカシー!」と言った。わたしは、ああ、そういえば please ってあんまりちゃんとした言い方じゃないとか聞いたような気がするな、と思って、決まりわるく笑って、would you like to とか言うんだっけ?と言いかけた。

 彼は続けて笑いながら言った。「Just say ”coffee!” 君はただ、コーヒー!って怒鳴ればいいんだ。アメリカン・ワイフなんか、みんなそうしてるよ!」

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個人誌『離婚した時、もうセックスは終わりだなと思っていた。』に続く、傷つきと回復の約2年間の記録。わたしたちの未来に、つつましやかだけれど…

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