見出し画像

彼女とのこと。

 遠方に暮らす友人が亡くなり、お通夜に参列した。こんなに突然死ぬとは思わなくて、でもなんか納得するような気もして、よくわかんない気持ちで、出掛けた。こんな遠方の地くんだりまでわざわざ出掛けるんだから、彼女が死んでるんじゃなくて遊びに行くんならいいのにな、と新幹線の中で思った。天気もいいのだし。

 喧嘩中で縁切り中で、まさか聞こえてきた最新の消息が訃報だとは思いがけなさ過ぎたけど、でも、死ぬ前に元気なときに普通に会っていたら、喧嘩の上書きでまた新たに険悪になっていたような気がする。還暦ごろにババア同士で再会して、若い頃はなんであんなにバカだったのかね、みたいな話をしたかった。

 18歳のとき彼女と出会ってから3回険悪になった。

ここから先は

2,648字

個人誌『離婚した時、もうセックスは終わりだなと思っていた。』に続く、傷つきと回復の約2年間の記録。わたしたちの未来に、つつましやかだけれど…

アマゾンギフト券を使わないので、どうぞサポートはおやめいただくか、或いは1,000円以上で応援くださいませ。我が儘恐縮です。