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補稿2:自分の加害者性を子供の頃から薄っすらと抱えてきて良かった。

 人は誰でも、強者にも弱者にもなり得、加害者にも被害者にもなり得る。わたしたちはいつでも、両義的なのだ。

 子供の頃から、割と薄っすらと自分を後ろめたく思っていた。なぜなら、自分で言うとちょっと嫌らしいが、田舎の子供たちの中で飛び抜けて頭が良かったからだ。抜けて頭が良いということは、周りの子供たちにも大人たちにも、ちょっとした加害性を帯びる。こちらにその気がなくとも、他人を傷つけるのだ。この、日本の、「成績が良いことが絶対の評価軸だが、飛び出すぎないようにそこそこマイルドに頭が良い」ことが一番褒められるガッコウの世界では。

 それでも40の半ばを過ぎて、わたしはこれをこじらせて、「強くて何が悪い」「むしろこっちの方が被害者だ」的な方向に行かなくて良かったとつくづく思う。

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個人誌『離婚した時、もうセックスは終わりだなと思っていた。』に続く、傷つきと回復の約2年間の記録。わたしたちの未来に、つつましやかだけれど…

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