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傷つく権利。

 わたしは、今通っている鍼灸院のことを、とても静かで安心できる場所だと思う。清潔な、隔離病棟みたいな。静かな場所はこころ落ち着く。

 先日起こったこととその衝撃は、4日かけて徐々に落ち着き鎮静化して、仕事もできるようになったし、そこそこ元気になった。でも診療台の上で前回からの状態経過を訊かれたときには、あまり歯切れのいい整理した話を語れなかった。詳細は語らず、精神的に衝撃を受けることがあって、でも痛みはその直後がピークで徐々に漸減した気がする、というようなことを言った。わたしは自分の身に起こったことを、コンテンツ化して愉快なストーリーに直さなければ、気軽に語れないのだなと思った。

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個人誌『離婚した時、もうセックスは終わりだなと思っていた。』に続く、傷つきと回復の約2年間の記録。わたしたちの未来に、つつましやかだけれど…

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