フィールドノート⑧／1995.4.6.続き

　部屋まわり1日目、自分の部屋に帰った後の記述。

帰った後、居部屋でFくん、Mさん、Kくんと話をした。Kくんは部屋で1人だけ、飲まない人だった。Kくん（※別のKくん）が勉強部屋でつぶれていて（欄外記：Oくんに飲まされたんだって）、あと居部屋で2人つぶれていて、Oくんは病院に運ばれたということだ。

今回は女の子だけでなく男の子にも飲ませ方には気を遣っていたんじゃないかなあ、ということ、B4が紅茶だけ出したので、他を早めに切り上げてB4で日和っていた女の子が結構いたということ（トイレで会ったA4の女の子は、大変だったけどB4で一息つかせてもらいました、と言っていた）、あと男の子の方でも、部屋に入らずに廊下でうだうだしてるのが結構いた、ということだった。

どこかの部屋の男の子（3年目）が、酷い1年目がいたから殴った、と言っていた。どういうのかというと、そう酔ってもいないのに、飲みたくないので、手をぶるぶるわざと震わせたりして酒をこぼしたりする、ということで、うちの部屋の人は、飲みたくなければそう言えばいいんであってそれは駄目だ、Mさんは、ああ、それは殴っていいんだよ、と言っていた。

Mさんとは寮全般のこととかも話をして、きちんと内容を覚えてはいないけれど、その中のひとつ。Mさん本人は個室だろうと複数だろうと変わりはない、いいと考えるけれども、寮の現状としては、個室は浮くというか、外れモノになる空気はある、ということだ。

部屋まわり中の電話（註1）の応対。
繋いでもどうせ部屋の方で出ないので、取りつがない、ということ。B1の応対なんか酷くて、受話器を取ってもすぐ切ってしまうとか、でかい声で「はあ？」とか聞き返してまわりがどっと笑うとか、そもそも皆うるさいので電話の声も聞こえないだろうし、その騒ぎは向こうに筒抜けである。

ポカスエ隊の仕事。
部屋まわりの見まわり（名簿があって、その時間どこにいたかをチェック）。（女子は30分ごとに）点呼。あまり長い時間ひとつの部屋にいれば移るよう促し、時間が遅くなれば部屋に帰るよう促す。

プラス、共用棟にて生還して帰る人、回収される人の名前をチェック。いなくなった人は探し回らなければならない。だから、寮外とか空きブロック、閉鎖ブロックには入らないように注意された。つぶれた人は、内線でポカスエ及び部屋員を呼び出せば、回収してくれる。（’95.4.14.付記）

女子に限るのかどうかは分からないけれど、12時過ぎたらさっさと自分の部屋に帰したいようだった。というのは、新入寮生が全員戻るまで、ポカスエ隊は仕事をやめられないから。部屋の上級生も、自分のところの新入寮生が全員戻ってきたかどうかを、とても気にしていた。

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（註1）この頃の恵迪寮の電話システムは以下の通り。

フロアに1台、廊下の壁に壁掛け式の電話が設置されている。外線が入ると寮全体にコールがあり、誰でも取れる。取った人は電話の宛先を備え付けの名簿でチェック、内線に切り替えて電話宛先の人のフロアに放送呼び出しをかけ、呼び出された人が出ると電話をかけてきた相手と話ができる、という仕組み。本人が不在であれば、同じ部屋の誰かが出て対応する。
男の人とか家族からかかってきた電話だと、普通に「〇〇さん、お電話です」と放送呼び出しをかけるのだが、女の子からかかってきたら「〇〇さん、おっでんわでぇーっす♡」と呼び出すので、みんなにバレる。

霜星寮も同様のシステムだったが、わたしが3年生だったか4年生の時に各居室に1台電話が備え付けられるようになり、電話番号も固定なので、部屋の固定化が起こるのでは、と懸念された（部屋条件の平等化や同じフロアのメンバーのシャッフルのため、年に2回部屋替えをするのだが、電話番号を変えたくないので部屋を移動しなくなるのではないか、という懸念）。

うちの姉は別の国立大学で1年だけ寮に入っていたのだが、その寮では電話部屋があって、電話当番が交代で1日詰めて電話番をしなければならなかったそうだ。そりゃーちょっと無理目なシステムよね。

今ではみんな1人1台携帯電話を持っているだろうから、どっちのシステムにしても隔世の感があるな。この頃は自分のPCを持っている人もまれだった。

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今日はどうにも仕事をやる気が出なくて、さっきから「〇〇やればやる気が出るかも！」と思ってコーヒー淹れたりパンケーキ焼いたりしてるのですが、どうにもこうにもやる気が出なくて、「ちょっと書いたらやる気が出るかも！」と思ってこれを打ってみた訳です。でも、どうやらやる気は出ないみたいですなあ……。こまるわ。

今、スマホが壊れているので今回のカバーフォトは、みんなのフォトギャラリーをお借りしました。くめた さんの写真、ありがとうございマス！酒関連のキーワードで検索してみても「みんな、お洒落さんかよ！」っていう写真しか出てこなかったんだけど、まあそれが普通ですよね。

うちの姉は声楽を修めた人でして、そこの大学合唱団に在籍していたのですが、その頃の飲み会エピソードを聞くと「お前ら、恵迪よりヤバめかよ！」っていう話ばっかり飛び出してくるので、あの頃の大学の飲酒文化は、それはそれはヤバかったんだろうなと、実感します。わたしたち姉妹は、割と酒豪です。