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没入感を意識して作品を作っているか?

小説を読んでいたり音楽を聴いていたりして、その作品が最も印象に残る瞬間って、その世界に没入していると気づいたとき。

度々ありますよね? 小説のラストのページをめくって作品を終わらせ、その世界から抜けなきゃならないことに対し、寂しさを覚える瞬間。もうちょっとこの世界に浸っていたいなぁって後ろ髪を引かれる瞬間。

この、没入感をいかに作品の中で表現するか。これがとっても重要なんですよね。

近ごろではエブリスタで皆さんの作品を読ませていただく機会が多いのですが、文章力の有無とか表現力の有無とは別に、その世界に没入させてくれる力を持った作品があるんです。

音楽でもそういうことはよくあって、たとえば、歌い手の『まふまふ』さんが歌う『カンザキイオリ』さんの楽曲『あの夏が飽和する。』。

6分半ほどの楽曲の中でどんどん世界に引き込まれていき、自分もまるでその世界の住人になったかのよう。この世界には登場人物が2人いるのですが、彼らの様子をすぐ近くで見ているような気持ちになります。

これぞ没入感!

そう感じています。

そんなことを強く意識し、エブリスタの超・妄想コンテストで、ショートショートの新作を発表しました。

たとえば登場人物たちの心の痛みを、読者の皆さんにも共有してもらおう。まるで自分ごとであるかのように、登場人物たちに寄り添ってもらおう。そんな思いで書いた新作です。

普段、執筆しているショートショートよりは文量が多く、どちらかというと短編小説くらいのボリュームになっていますが、とにかく今回のテーマは没入感。

そして、没入感のカギを握るのは「そこから離れる寂しさ」だとも考えています。もし作品を作られている人でしたら、一度意識してみて欲しいところです。

テーマパークの閉園時間間際、会場内に蛍の光が流れるとき。名作の映画を観たあとに、ただただ見つめるスタッフロール。お気に入りのドラマが最終回を迎え、次回の新作ドラマの告知を見て、「次のドラマ、つまんなそう! もっとあのドラマ見てたかったな……」と不満を抱く瞬間。夕日に染められた校庭に下校を告げる放送が流れ、友だちに「バイバイ! また明日なっ!」と手を振り帰る瞬間。

どっぷりと没入した世界から抜けるときは、寂しさを伴うもの。となると、作品に触れた後、「まだ読んでいたいな」と寂しさを感じてもらえるくらい、その世界に没入させることができたかを、毎回問う必要があるということですね。

このコンテストの結果発表は、2019年7月中旬予定。賞を獲ることができるか発表が楽しみです。

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