【ビジネス書を読む時間がない若手金融会社員・就活生向け!】決算書の読み方(1/4)

  • 今回からは、決算書の読み方について記載したいと思います

  • 銀行員として、融資を行う前に必ずお客様の決算書を確認します

  • 決算書の読み方を理解することは必須スキルと言えるでしょう

  • そもそも決算書とは、企業が会計年度ごとに作成する計算書類のことを指します。会社法上、全ての会社に作成が求められています

  • 決算書を読み解いていくことで、会話だけでは見えてこないビジネス・財務の状況や商流のイメージが湧いてきます、決算書は情報の宝庫です

  • 先ずは、決算書の主な構成について確認したいと思います

  • 以下の他に、勘定科目内訳明細書等の詳細頁が含まれます

  • 決算書を確認した上で、財務分析(様々な指標を算出の上、財務健全性・返済蓋然性等を分析する)を行うこととなります

  1. 貸借対照表

  2. 損益計算書

  3. キャッシュフロー計算書

  4. 株主資本等変動計算書


本日は、「貸借対照表」について、詳細を見ていきたいと思います

貸借対照表

  • 貸借対照表は、会社の財務状況(ストック)を示しています

  • 貸借対照表で記載される項目は以下となりますが、会社の経営において、どうやって資金と調達し(右側)、何に使ったか(左側)を確認することができます

【貸借対照表 主要項目(構成)】
  • 流動資産:
    1年以内に現金化される資産(現預金、売掛金等。別ルール(営業活動サイクル)を適用する場合もあります)

  • 固定資産:
    1年以内に現金化されない資産(土地・建物等。同上)

  • 繰延資産:
    費用の内、支出効果が1年以上に及ぶもの(創立費、開発費等。定められた期間内で償却する)

  • 流動負債:
    1年以内に返済期限が到来する負債(買掛金等)

  • 固定負債:
    1年以内に返済期限が到来しない負債(銀行借入等)

  • 純資産:
    返済義務のない資金

  • 「純資産=資産―負債」が常に成り立ち、純資産比率(純資産/総資産)が高ければ高いほど、財務状況としては安定している(企業活動における資産が返済不要の資金でカバーできているため)と捉えることができます

  • また、純資産で固定資産及び繰延資産が賄えていると、土地・建物を含め各設備を自社資金でカバーできているということになるため、安定した財務状況と捉えられます

  • その他、手元現預金が十分か、売掛金・棚卸資産は業界平均対比正常か、過度な負債依存に陥っていないか、等を確認していきます

  • さらに、個別注記表や勘定科目内訳明細書にて、各項目の詳細(売掛金の内訳、借入の内訳等)を確認できるため、不審な取引(特に借入や貸付)がないか等もチェックします

いかがでしたでしょうか
次回は「損益計算書」について記載したいと思います

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