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「コンビニ×保険会社」の新たな価値創造~前編~

皆さん、こんにちは!Tokio Marine X公式note編集部です。
今回は初めての試みとして“社外の方をお招きしての対談”となります。
ゲストに、「バイク盗難お見舞い保険」の販売パートナーである株式会社ローソン(以下、ローソン)保険部マネジャーの工藤さん、東京海上日動火災保険株式会社(以下、東京海上日動)営業担当の佐藤さんをお招きし、Tokio Marine X取締役社長の宮谷さんと、「コンビニと保険会社がつくる新しい価値創造」について語っていただきました。

【プロフィール】
株式会社ローソン保険部マネジャー 工藤 透 さん
保険会社等を経て2011年に株式会社ローソンに入社。
加盟店向け保険制度の販売促進や自社保険契約の改廃など保険営業全体の管理を行う。2017年にLoppiによる保険販売を本格化させバイク自賠責保険を皮切りに自転車保険、ちょいのり保険(1日自動車保険)の販売を開始し、マーケティングに従事。

【プロフィール】
東京海上日動本店営業第六部営業第一課 佐藤 莉衣さん
2014年入社以降、約6年間本店営業第五部にて大手メーカーの営業を担当。
その後、2020年4月より本店営業第六部へ異動。現在は、ローソンのコンビニ来店客向け保険商品の販売促進や同グループ従業員向けの福利厚生制度としての保険販売を担当。


既存の保険会社にはない企画力・機動力が決め手だった

宮谷 設立間もないTokio Marine Xをビジネスパートナーに選んで頂いたのは大変ありがたいお話でしたが、Tokio Marine Xの第一印象はいかがでしたか?
 
ローソン 工藤さん 少額短期保険会社としての商品開発の柔軟性や企画力”、“東京海上グループの総合力”を期待しました。
東京海上日動とはローソン店舗端末(Loppi)による保険販売で協力体制を構築していたので、Tokio Marine Xも加えて協業することで、新たな商品の導入と既存商品の課題解決が同時にできるのではないかとワクワクしました。
 
東京海上日動 佐藤さん Loppiにて東京海上日動のバイク自賠責保険の販売を開始してから今年で7年目になります。自賠責保険以外にも、自転車保険や1日自動車保険を販売していますが、“既存の商品と親和性の高い新商品を販売したい”という思いがあり、Tokio Marine Xであれば実現できるのではという期待の気持ちがありました。
 
宮谷 残念ながら保険は、一般消費者の皆様にとって、車や住宅を所有していない若者を中心に馴染みのない商品です。一方で、コンビニは、誰もが来店する一般消費者にとって身近な存在であり、あんしんと不安のギャップを埋める保険商品をお届けするビジネスパートナーとして、ローソン様は最良のパートナーでした。ローソン様には、被害者救済かつ強制保険であるバイクの自賠責保険や自治体の義務化がすすむ自転車保険など、社会的意義が大きい保険商品の普及を担っていただいている下地があり、一緒にクロスオーバーさせて頂きたいと思い、各種ご提案のうえ協業に至りました。
 
ローソン工藤さん コンビニと従前の保険商品は必ずしも親和性があるとは言えず、コンビニを利用してくださるお客様が日頃から感じている不安や、多様化する価値観をいち早く保険というサービスにして提供する必要があることを感じていました。更にお客様のニーズに適合していくために、Tokio Marine Xのような機動力や企画力を有する少額短期保険会社がビジネスパートナーとして最適だと判断しました。
宮谷さんの「既存の保険会社にはない企画力・機動力で、コンビニで保険に加入する文化を一緒に作りたい」という一言に共感したのが決め手ですね。

左から 佐藤さん/宮谷/工藤さん

宮谷 協業が決まってから、少額短期保険業の登録に向けた関係当局の許認可申請の他、商品やシステムの開発、募集体制の構築など開業に向けた業務が膨大にあり、当初予定していたスケジュールから後ろ倒しになるなど、ローソン様には大変ヤキモキさせてしまったと反省しています。そういった状況でも、”頑張ってほしい”と声を掛け続けていただきました。Tokio Marine Xメンバーは、ローソン様への感謝とその想いに応えるために頑張ってこれたのだと思います。

ローソン 工藤さん ビジョンやパーパスを両社が理解できるところまで議論をできたことで“信頼できるビジネスパートナー”になれたと思っています。企画段階から喧々諤々と議論を重ねた結果、保険会社と代理店という一般的な関係から、ビジネスを作り上げるパートナーとして新たな気づきや発見を多くいただきました。

グループ総合力やビジョンを融合させ、お客様に価値提供を

東京海上日動 佐藤さん 東京海上日動としては、ローソン様とTokio Marine Xの協業が、ローソン店舗への来店客数増加につながるのか、コンビニの商流になじむのか、東京海上日動が販売する既存商品の販売促進につながるのか等、関係者にとってどのようなメリットがあるかを最優先に考えていました。
"保険=コンビニで加入"と連想する一般消費者は決して多くはないと思いますので、ローソン様で取扱う商品を増やすことで、一般消費者にとって保険をより身近なもの、簡単なもの、シンプルなものにしていきたいですね。

バイクに関する保険は”ローソン”で

宮谷 原動機付自転車から大型バイクまで日本には約1000万台超が登録されていますが、ローソン様が販売されているバイク自賠責保険の対象となる車種は約800万台超とその多くを占めています。その一方でバイクにおける車両保険の付保率は1%に満たない。特に、自動二輪車・原動機付自転車の車両の盗難リスクを担保した商品を提供している保険会社や販売チャネルは更に限定されており、お客様はそのリスクを備えることができない状況でした。
マーケット調査を更に進めると、原動機付自転車は「日常生活の移動手段」であり、急に無くなる(=盗難)リスクに限定した補償を、お求めやすい保険料で提供することでお客様のニーズにこたえていきたいと。
(2023年3月1日現在、当社調べ。)

東京海上日動 佐藤さん 被害者救済の目的で加入が義務付けられている自賠責保険はLoppiにて加入できるものの、バイク自体の補償という観点では、従来の商品ラインナップにはありませんでした。Loppiで加入できる自賠責保険は、軽二輪車や原動機付自転車を対象としており、多くの方は通勤や通学といった交通手段として利用されるため、「バイク盗難お見舞い保険」を販売することで、"バイクに関する保険はローソンで"、そんなコンセプトが実現できるのではないかと。
 
ローソン 工藤さん 当社では店頭のLoppiでバイク自賠責保険を販売していますが、バイクそのものに対する補償を提供する保険をセットでご案内することで、新たな付加価値提供に繋がるのではないかと思いました。特に、盗難に関しては提供している保険会社が多くはなく、「バイク盗難お見舞い保険」を販売することで、“コンビニ×保険”の新たな価値創造の第一歩になると確信しました。
 
東京海上日動 佐藤さん 恥ずかしながら、「バイク盗難お見舞い保険」を取り扱うまで、バイクの盗難実態について知識がありませんでした。また、Tokio Marine Xと協業していく中で、バイクの盗難リスクのみを引き受ける商品自体があまり世に出回っていないことを知りました。
保険というと、自分が加害者になったとき、万が一高額な請求をされたときのために加入するというイメージが一般的かもしれませんが、「バイク盗難お見舞い保険」のように、バイクが盗難されたら一時金を受け取れる、というシンプルな保険商品をきっかけに、保険が一般消費者にとって身近なものになるのではと思います。

宮谷 保険の組成から販売開始までを振り返ってみると、少し専門的になりますが、盗難されてから保険に加入するというアフターロスやモラルハザードがないようにするための仕組み作りなど、商品組成上で留意すべき点は多々ありましたね。コンビニは身近であるが故、簡便に保険加入ができますが、保険を悪用されないようにする必要があります。ご加入いただく際に、盗まれてない=現車があることを証明いただくためにバイクの写真をアップロードいただくこと、強制保険である自賠責保険に加入いただくことを必須条件としました。また補償する保険金額(支払保険金)の設定をどうするのかという問題も。通常、盗難保険はバイク購入価格をベースにお引き受けしますが、購入した金額を覚えていない、または証明できないといった課題があり、分かり易さの観点から一律の保険金額(8万円)とすることにした経緯にあります。
商品組成上の課題を一つずつ整理し販売開始に漕ぎ着けたこと、今思い返しても鮮明に覚えています。

ーー後編では、コンビニならではの保険販売戦略やこれから開発される保険商品への期待を語っていただきます!

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