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カメラを持ち歩く?それともiPhoneで十分?写真ライフを変える新常識

良い写真を撮るための秘訣は、常にカメラを持ち歩くこと。このアドバイスを何度も口にしてきました。もちろん、作品の内容や撮影の目的によって変わる部分もありますが、趣味で気軽に写真を楽しむ人から、本気のストリート・フォトグラファーに至るまで、多くの撮影者に共通するポイントだと思います。

初心者によくあるケースとして、レンズ交換式の重い本格的なカメラを購入し、最初はウキウキしながら写真を撮るものの、次第にその重さが億劫になり、結局カメラを持ち歩かなくなるということがあります。これは仕方のないことですし、ある意味では自然なことだと思います。私自身もいろんな趣味に手を出してきましたが、すぐにやめてしまうものも少なくありません。これは、重いカメラが原因ではなく、その趣味に対する自分の熱意がそこまでだったということなのでしょう。

何事も自然体で楽しめるものが長続きするものです。その方が、結果として自分の経験になったり、新たな発想を生んだりすることが多いのです。最近では、カメラもミラーレス化され、サイズや重量が軽くなってきていますが、それでも「持ち運びが楽かどうか」というラインは依然として存在します。特に、スマートフォンと他のカメラとの境界は明確で、Apple Visionのような技術が普及して、誰もがメガネで写真を撮れるようになるまでは、この境界は続くでしょう。

ZV-1F

私自身もカメラを手放したり、新しく購入したり、フィルムカメラに戻ったり、GRに絞ったり、そしてまたミラーレス一式を揃えたりと、まるで「機材メンヘラ」のように紆余曲折してきました。2021年までの記録にはなりますが、これまで使用してきたカメラはこちらで紹介しています。

しかし、最近はコンパクトデジタルカメラ(コンデジ)とiPhoneの組み合わせに落ち着いています。とはいえ、今使っているSONYのZV1Fは、KodakのコンデジFZ45に継いで、6月から使い始めたばかりで、まだ3ヶ月ほどなのですが。

それでも、実際に使用している頻度や撮影枚数で言うと、iPhoneの方が圧倒的に多いです。ZV1Fでは主に動画を撮ることが多いですが、やはり常に手元にあるiPhoneの方が使いやすいからです。

iPhoneでの撮影が増えた理由はいくつかあります。

まず、Lightroomアプリとの連動性が向上したことが挙げられます。Lightroomアプリを開くと、iPhoneで撮影した写真が自動的に表示され、必要な写真を選んでそのままクラウド上にアップできるようになりました。以前は、Lightroom側からインポートを選択してiPhoneのPhotosから写真を選ぶ必要がありましたが、これが簡素化されたことで、iPhoneで撮った写真と他のカメラで撮った写真が同じように扱えるようになりました。これにより、スマホで撮った写真が「写メ」から「写真」になったと実感しています。

もう一つの理由は、iPhone 15の画質向上です。見た目にはiPhone 13や14と大きな違いはないかもしれませんが、特に日中の自然光の下では、その画質はコンパクトカメラと区別がつかないほどです。画素数の増加やJPEGの品質向上もあり、Lightroomでの編集にも十分耐えうるファイルが生成されるようになりました。最近では、LightroomカメラでDNG(RAW)形式で撮影し、そのままLightroomに保存・編集するというワークフローを取ることが増えています。

最後に、iPhoneの写真をより「写真」として扱うためのティップスとして、iPhone本体(Photos)に写真を残さないワークフローにすることをお勧めします。これについては、過去に詳しく書いていますので、興味のある方はぜひそちらもご覧ください。

「iPhoneで十分」と言いながらも、カメラが必要な場面は必ずありますし、カメラでしか表現できないことも事実です。どちらかに極端に偏るのではなく、その時々の状況に応じて、バランスを取ることが大切だと考えています。


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