LeicaQ3の購入を思いとどまらせるnote
Leicaユーザーとして、Leicaのマガジンを運営しているひとりとして、一応この話題には触れておいたほうが良さそうなので書きます。
以上、ツイートより。
最初に断っておくと、僕はQ3に対しては好意的で、すごく良い進化をしたなと思っています。
まず、オフィシャルが提示している一文。これにQ3の真意が全て現れている。
「優れた操作性とシームレスな接続で、オーディオビジュアルコンテンツを圧倒的なクオリティで制作することができます」
はい。ここですね。
オーディオビジュアルコンテンツ
こんな言葉、ライカから今まで出たことがあったでしょうか。ライカと言えば写真を真正面から追求したメーカー。最新機種なのに、M型には動画機能すら付いていない。レガシーでトラディショナル。だけど、Qで出ました、オーディオビジュアルコンテンツ。つまりそれは、音と視覚、動画に振っていきますよ、というサインです。
それも動画に全振りするのではなく、写真という軸は大切にしながら、動画をうまく組み込めるQというモデルで、実験的に、挑戦的に取り組んでいこうという姿勢の現れだと思います。今回センサーやフォーカスのシステムも新しくなっているので、次は同系統のレンズ交換式モデル(そう呼ばせてください)であるSLに、Q3のテクノロジーが積まれることが予想されます。
6000万画素必要か
センサーはマエストロⅣのトリプルレゾリューションで最大6030万画素で、9520x6336ピクセル。うん、デカいし、データ容量もDNGで70MBと中判並だ。
僕はおそらく最小の1860万画素にして、さらに35mmか50mmクロップで撮るだろう。この設定で、SL2-SでいうところのJpeg Mといった感じになる。明らかに日常使いにはオーバースペック。しかし上記ツイートでも述べたように、稀にある大きな解像度が必要な仕事では、他のカメラをレンタルする必要がなくなる。もうこれ一つで行けてしまうところは心強いし、完全にお仕事カメラになりうる可能性に開かれてきた。
動画もC8Kで撮れる。このあたりの進化は、SLを超えてしまったと言っていい。動画専用機並ではないにしてもリグを付けてある程度カスタムできそうなのでHDMIでモニタ接続も想定されている。
チルトモニタによる変更点
外見的な大きな変化はチルトモニタ搭載だろう。これにより、背面のボタン配置も刷新された。
自撮りできる方向に向かないのが、なんとも中途半端だと言える。このサイズ感であれば、ハンディに自撮りできれば更に日々のログと仕事を行き来できるのに、と思ってしまう。
しかしチルト式にしながら防塵防滴のIP52を維持しているのは、耐久性をとったということかもしれない。
SLとの比較において、SLはIP54で、実は若干Qよりも防水性能が勝る。ただし、これは体感的には、レンズ交換式が相まってどっこいどっこいというか、むしろ、レンズ一体型のQのほうが実使用における防水性能は高いのではないかと思ってしまう。高城剛さん含めて、ジャングルや砂漠でも結構大丈夫という声も聞く。自分が使用していたのは初代Qだったけれど、普通の雨、日常的な使用では全く問題がなかった記憶である。
妙にAppleと仲がいい
これも伏線か、と書いたが、やけにAppleとの協業を主張している。
正直、photosアプリは最初は繋がらなさすぎて微妙だったわけだけど、そのあたりを規格に整合性を持たせて、最近はシームレスに連携できるようになった。photosアプリが一番重宝したのは背面液晶の無いM10-Dの時だったけどね。
そして、スマホかと言わんばかりのワイヤレスチャージャー
本当に必要なのか。あったら便利なのはわかる。値段をみて26400円でほっとした自分がいた。純正マウントアダプターあたりでアクセサリの金額感もバグっていて、とりあえず5万以下なら安いと思ってしまうあたり。
テザー撮影
一番のポイントは個人的にここ。
USB-Cに関してはMに先行して搭載された。しかしMはレンジファインダーであるため、これまでスタジオで普通のEVFミラーレスカメラを使用していたフォトグラファーにとっては、全く役に立たないし繋ぐ気も起きないというのが正直なところだろう。海外にはM型でテザリングして、スタジオでファッションやポートレートを撮影するフォトグラファーは結構いる。ニッチなところで、それを優位性にするには、おそらく日本の写真ビジネス側のシステムがついてこれない。
Qでテザリングできるなら納得がいく。それは単純に今のSLが小さくなったようなものだから。コンパクトなカメラで、ブロンやProfotoのストロボをバンバン焚きながら、テンポよく小回り効かせて人物を撮影するのはきっと気持ちがいいだろう。
高画素のお陰で、28mmだけでなく、35mm、50mm、75mm、90mmもクロップ使用で撮影できる。これはレンズ交換も不要で、持ち運びも不要で、なんともミニマリズムなスタイルではないか。
気になるのは、EVFファインダーで全範囲ビューとフレームを切り替えができるのか、ということだけ。初代Qから、デジタルクロップはそのシリーズの特徴となるくらい活躍していたが、初代はEVF内のフレーム表示しか選択ができなかった記憶だ。つまりM型と同じような見え方をする。これはこれで、Qをレンジファインダーチックに使えるという利点ではあるが、スタジオ撮影ではむしろ全範囲で対象画角だけが見えていたほうが、使いやすいはずだ。
以上、やや雑多ではありますが、発表において多くの人の意見をSNSで見聞きしつつ、自分でもリサーチしてみて考えたことです。
最後に、これは付録です。
毎回新型が出るたびにポチっているあなたに向けて、Q3の購入を思いとどまらせる叱咤激励をChatGPTに書いてもらったので、よろしければどうぞ。
Q3購入の欲望に負けそうなあなたへ
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