なぜテザリングソフトはキャプチャーワン一択なのか
PCにカメラを繋いで、撮影した画像をプレビューしながら行う撮影のことを、テザー撮影という。
PCにカメラを繋ぐことをテザリングという。ブルートゥース機器などの接続も同じ用語が使われる。
複数の物体を空中に投げて浮いた状態を維持しながら物体を入れ替えていく行為をジャグリングという。これはテザリングとは一切関係ない。
どのようなジャンルの撮影であっても、商業撮影で特にスタジオ撮影の場合、テザリングは必須だ。
テザリングを行わずに撮影することは、シートベルトを締めずに高速をぶっ飛ばすようなものだ。多くのリスクを伴う。
テザー撮影を行う目的として主に以下の理由がある。
1、クライアントやモデル、現場スタッフに写真を画面で共有できる。
まさに今、撮れてる写真がわかるので、写真をどのような方向性に持っていくかを意見しながら進めることができる。
2、自分の確認用。
自分の写真の下手さや、ライティングの甘さを自覚して、変更を加えながらより良いものを目指すことができる。たまに画面に表示された写真を見て「うん、俺うまい」と満足する人もいるが、天才以外は危険である。自己満していると進化も止まってしまう。
3、バックアップを同時にとることができる。
テザーソフトとカメラ内SDに同時保存にしておけば、撮影した瞬間に二ヶ所にバックアップをとることになる。ソフトによっては、さらに外付けに同時保存等の設定もできる。撮影時間5分のタレント取材撮影等、絶対に撮り直しの効かない仕事では、用心しすぎるくらいがいい。
4、ポストプロダクションの作業効率を高める。
テザリングソフト内である程度のトーン設定や、バッチ処理ができれば、撮影し終わったらすぐに編集作業にとりかかることができる。また現場である程度セレクトを行うこともできるので、トータルの作業時間を圧倒的に短縮できる。レタッチャーに繋ぐような仕事では、撮影と同時に納品して仕事を終える、なんてことも可能になる。
僕が考える、テザー撮影を行う目的は主にこの4つです。
現在、いくつかのテザリングソフトがありますが、デンマークのフェーズワンという会社が作っているキャプチャーワンというソフトウェアが一強状態です。特に広告写真分野での使用率は99%キャプチャーワン。
ではなぜキャプチャーワンが一強なのか。
他のテザリングソフト、例えばキャノンDPP、ライトルーム、ハッセルのフォーカス、アドビブリッジはなぜキャプチャーワンに及ばないのか。
(昔アップルが純正で作っていたApartureというソフトウェアが好きでした。アドビやフェーズワンにプロ向けソフトの座を譲るかたちで開発をさらっと終了し、アップルはより多くのユーザーと収益が得られる一般人向けの写真ソフトだけに絞りました。それが現在のPhotosです)
ほぼ理由述べてきましたが、キャプチャーワン一択の理由を考えます。
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