ミニマリストの撮影機材

ミニマリストなら撮影機材などはもう必要なく、iPhoneひとつで全てOKじゃないか？実際僕もそう思う。iPhoneの写真は24MPになり、動画も4Kが外カメでもインカメでも撮影できて、Apple ProResコーデックを使用すれば、映画でも使えるレベルの映像を撮影できるのだ。実際にiPhoneだけで撮られた映画というのはもうこの世に存在する。

しかし僕は現在iPhoneとは別に、コンパクトデジタルカメラを使ってる。その理由は主に2つあって、1つ目はiPhoneにトラブルがあった時の予備として。もうひとつは、画角＝視点の多様性を確保するためである。

1つ目の理由はわかりやすい。世界のあらゆるフィールドを転々としているノマドワーカー、旅人、人類学者、観光客、ブロガー、ライター、写真家たち。何かコンテンツを自分で作って発信している人にとっては、予備機は必須だ。カメラが壊れた時に、しばらく撮れない状況になることは、その期間に出会う素晴らしい風景、出来事を記録できないことを意味する。記録できないということはそれを誰かに伝えられないということ。だから1台がダメになった時のもう一台が必要で、最低2台あればなんとかある程度の時間を凌ぐことができる。

もうひとつ、画角＝視点の多様性。これは単に焦点距離だけの問題を意味しない。例えば、iPhoneに搭載されている焦点距離はおよそ13mm, 24mm, 77mmである。もちろん、もう1台のカメラに、iPhoneとは異なる焦点距離のレンズを搭載したカメラを持つことは望ましいが、同じ24mmを搭載していたとしても問題は無い。カメラが2つあることによって、2つの視点から撮影できるということが大事だ。これは一つの被写体を、異なる位置から2カメで捉えるということを意味するだけではなく、2台あればカメラ同士を撮影できるということ。機材紹介系YouTuberになるなら、カメラが1台しかなければそのカメラを紹介する術がない。

最近はカメラに画素数を求めなくなったことは、先日このnoteでも書いた。

そういうわけで、ミニマル思考をもとにたどり着いたセッティングがこちら。

現在所有して、使用している撮影機材の全てである。

・iPhone 15 Pro
・Sony ZV-1F
・Gitzo mini Traveller
・Manfrotto Smartphone adopter
・Kenko Lens Filter

SONYのZV-1Fは重さわずか256グラム。GITZO三脚は245グラムで、合わせて501グラムというペットボトル一本分くらいのシステムになる。iPhone15Proが187グラムなので、iPhoneであればもっと軽い組み合わせになるが、ソニーも良い線を行っているのがわかる。

写真も動画も撮れるハイブリッドで、センサーはiPhoneよりも大きい1型のため、特に写真の質感には差が出る。フルマニュアルで使えることも、制作の幅を広げるには必須で便利だ。

レンズは20mm F2.0を搭載。ソニー特有の全解像度ズームを使用することで、画素数は落とさずに、30mm, 40mmの焦点距離を使える。固定式レンズでありながら、ズームを積極的に使用することで3種類のレンズを持っているのと同じ状況を作り出せる。写真では30, 40mmを使用して、映像では20mmが役に立つ。バリアングルモニタと、20mmという距離のお陰で、おっさんの自撮りもキツさが和らぐ（笑）（もう少し遠くにいて欲しいというクレームが来たなら、iPhoneの13mmで撮るしかない）

マイク性能も良好で、指向性自動切替により、話している方向から音を拾ってくれる。これはVLOGやインタビューで役に立つ。音質は最高！とは言えないにしても、後処理をうまくやればまともに聴けるレベルには調整ができる。このようにして外付けマイクを諦め、シンプルさと軽さを優先する。

三脚につけるとこんな感じ。

ネジ穴が中心からややズレた位置にあるのは、三脚に付けたままバッテリーとSDカードのアクセスを可能にするため。そのせいで持った時のバランスはやや悪くなるが、バリアングルモニターを開くと、あら不思議。ちょうどセンターでカメラを支えているような位置にくる。

レンズフィルターを使う理由は、レンズキャップの取り外しの手間を無くすため。レンズキャップをいちいち外していると、大事な瞬間を取り逃がす。だからここ最近はどのカメラでもレンズキャップはほぼ使用しない体制をとってきた。しかしこのカメラはレンズ周りの土手が低く、電源ON/OFF時のレンズ膜も無く、常にレンズがむき出し状態になるため、そのままポケットに入れられない問題がある。だからレンズフィルターを1枚かまして、良い意味で雑に扱えるようにする。あとはバックパックのポケットでも、ジャケットやパンツのポケットにでもざっくり放り込んでおけばいい。

そんなことをYouTubeでも話しています。
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