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Leica M10-D

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Leica M10-Dを中心にM型ライカの使い方や特徴を解説し、作例写真と共に紹介します。プロのフォトグラファーから見た印象と、撮影や設定のちょっとした小技も解説しています。
Leica M10に関するムックマガジンです。使い方や設定だけでなく、撮影された写真やライカにまつ… もっと詳しく
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#LEICAM10

誰も教えてくれないライカの買い方

モノとしてのクオリティーと同時に、その高額な価格帯がライカのブランドイメージを作り上げています。 ライカと言えば、高いカメラ。多くの人が ー特に写真にそんなに詳しくない人ほどー 思っていることではないでしょうか。 確かに他のメーカーに比べて高額です。そしてクオリティーも他に類を見ないほど高いです。手にとって実際に使った人だけがわかり、一度使うと深い”沼”に入っていく。そんなカメラだと思います。 そのクオリティーや使い方については多く述べられてきましたが、買い方についての

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ライカの持つ真面目さをどのように崩していくか、ただそれだけが問題だ

瀬戸正人さんの写真展が東京都写真美術館(TOP museum)で開催されている。 シリーズの中にPicnic[1995-2003]という作品がある。代々木公園にいるカップルに声をかけて、その名の通りピクニックをしている姿を収めたものだ。公園の雰囲気は今とそれほど変わらないが、写っている人々に90年代という時代性を感じる。ファッション、メイク、それらから醸し出されるAKBでも欅坂でもなく、まだ”つんく”時代の雰囲気。(よく眺めると70年代や80年代の雰囲気も混在している。公園

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ズミクロンについて

ライカと言えばエルマーとズミクロン。これについては多くで語られているので、僕が新たに語るべきことは何もないように思える。 それにしては随分背伸びしたタイトルで、個人的な経験からその魅力を少しでも描き出せるように。 フィルム時代は2ndを使っていたが、今回M10-Dにアップデートするにあたり、ズミクロンも新型にしてみた。 新型といっても現行は1994年の発売。僕がロックさえも聞いていない、米米CLUBやシャ乱Qやモーニング娘。の古き良き時代の製品だ。 光学設計は1979

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Leica M10-D の描写性

カメラの描写性能はボディよりもレンズによって決まる、ということは多くの撮影者の間で異論のないことだろう。それはどのカメラでも基本的に変わらない。 ライカが他のカメラと違う点がひとつある。それはイメージセンサーに合わせて新たなレンズを開発するのではなく、レンズに合わせてイメージセンサーが開発されていることだ。 60年以上も同じマウントのレンズが支障なく使えるのは、M型レンズに合わせてセンサーがチューニングされているということが大きい。 それはM型以外のモデル、S, SL,

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Leica M10-D の速写性

ライカのファインダーを覗いた写真家の友人がこう言った。 「現実よりもクリアだ」 ファインダーこそレンジファインダーの命だと言える。レンジファインダーカメラの歴史を創ってきたオリジナルなメーカーにその妥協は一切ない。それはデジタルになっても変わらない。 レンズを通した、あるいは液晶を通した像で被写体を見ることと、明度の高いガラス越しに被写体を見ることは明らかに異なる。 今でこそ、被写体と液晶画面に写る像に遅延差は無くなったものの、体験そのものが根本的に異なるものだ。

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レンジファインダーカメラを最大限に楽しむ設定

今回はレンジファインダーを楽しむための設定について考えてみます。 レンジファインダーとは? レンジファインダーカメラとは、光学視差式距離計が組み込まれており、距離測定に連動して撮影用レンズの焦点を合わせられるカメラのことである。レンズの繰り出し量などを測定することで合焦装置と光学距離計を連動させ、スプリットイメージや二重像の重ね合わせによりピント合わせを行う。- Wikipedia レンジファインダーの利点・一眼レフより断然コンパクト ・ミラーが無いので、ミラーショック

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台湾 with LeicaM10-D

 2019年10月、マラソンを走るために台湾に向かった。二泊しただろうか。レーススタートが早すぎて、深夜早朝が入り乱れ感覚的には一泊二日の弾丸だったような気さえする。  夜、台北に到着して空腹を満たすために街を歩いた。インドネシア行きのトランジットで、台湾は過去によく訪れている。5,6回は来ているだろう。しかし最後に来たのはもう随分前のことで、夜の街の印象は僕に新鮮に映った。何かが変わっていることは分かる。しかしそれが何かはわからない。  レースで疲れ果てて半分はホテルで

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Leica M10-D の携行性

ライカM10からフィルムライカと同じサイズになっている。M10-Dでも同様のサイズ感だ。 幅・高さ・奥行きが 139mm x 80mm x 37.9 細かいが、この37.9というのはこだわりたいところなのだろう。 フィルムのMPを使ってきて、デジタルが気になってはいたが、ボテッとしたそのサイズ感が嫌で、ずっと避けてきた。今回使ってもよいと思えたのは、ついにフィルムライカと同じサイズになったというところが大きい。 富士フィルムのx100シリーズも好んで使用している。

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