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執筆に活かせる読書感想文を書いてみる1

はじめまして、もしくはまた会えて嬉しいです、BL小説家の兎騎かなでです。

小説を書くためには、小説を読むのが一番いい方法だと思います。

ただ、小説を書いていると他の方の小説を読みたくない時って、正直あります。

たとえば、執筆中の作品に影響させたくない時。
それから、めちゃくちゃ面白い小説を読んで、熱中状態になったり凹んだりしたら困る時。

そういう時は例えば動画や漫画や音楽など、別の媒体を楽しむのも手なのですが

私、活字中毒でして。とにかく字が読みたいんです。

なので、小説の執筆方法の本だとか、ビジネス書などを読んで気を紛らわせることがあります。

その中で今回は「自分を捨てる仕事術 新装版」石井朋彦著
を読みました。

副題が、鈴木敏夫が教えた「真似」と「整理整頓のメソッド」となっております。

鈴木敏夫さんは、ジブリスタジオのプロデューサーをしている方で、著書の石井朋彦さんは鈴木さんを師として仰いでいる、という関係です。

石井さんもアニメプロデューサーであり、主に鈴木さんから習った仕事術を紹介する、という内容のご本でした。

本の中で、いい仕事をするためには自分を捨てることが大切、といった内容が丁寧に書かれています。

自分を捨てるってすごい言葉ですよね。
どういうことか要約すると、プライドや我欲などのために仕事をせず、人のために作品をよくするような仕事をしなさいよ、ということです。

プロデューサーという仕事には、この感覚がもろに必要となるのだなあと勉強になりました。

映画作りのように大人数が関わる仕事では、お互いの意見やスケジュール、発生するトラブルを解決するために、プライドや我欲は邪魔でしかないようです。

さて、ここから私の考察に入るのですが
はたしてクリエイターの立場としても、この仕事術は応用が効くのでしょうか?

私は、必要になると思いました。

作家はオリジナリティが大事、一人で黙々と長編小説を書ききる粘り強さが重要……それもその通りなのですが
商業書籍を出版したいと考える以上、編集者やイラストレーター、校正など、一緒に仕事をする人はいるわけですし
最終的に、読者に喜んでもらうために書くものです。

自分にしか書けないような、作家性のある作品に仕上げたい。
大賞を獲りたい。
とにかく商業で本を出したい、出し続けたい。

そう思った時、実は大切になるのは「相手が求める自分でいること」なのかなと思います。

読者に面白いと思ってもらえる小説に仕上げる、そのために自分の強みを見つけて活かす。

そういう順番で考えたほうが、自分の書きたいことと他の人が求める内容が両方詰まったお話、すなわち「書いてて楽しい上に売り上げにも繋がるご本」が出来上がりやすい気がします。

もうね、言うは易し行うは難しの典型的なやつです。
だって好きなように書いて評価してもらいたいし、作品のこだわりポイントや、人に理解されづらい萌えポイントだってそりゃありますし。

けれど大事な読者視点、これがなくっちゃはじまらない。
来年はもっとその辺を意識して、作品を書いていきますね。


では、今日はこのあたりで。
お読みいただきありがとうございました!

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