時々呟く人

時々呟く人

最近の記事

無価値でもない、価値のないもの

女は空を仰いだ 「妄想だが現実だったらいいのに」 声に出すと現実的で、虚しさが残るただの呟きと化した。脳内の自分はすごい存在で、誰にでも好かれるよう設定できるのに現実の私はなんでもない。 英語できるってことが逆に縛りになり、自分がそれ以外できない人間だと気づいたのはもう何度目だろう。 死についての考えだってそうだ。 自分は多分死を、人生の終わりをなんらかの形で望んでいる。 それは自分自身が無価値な人間であることを自覚してしまっているからだと思う。 才能も、根性も、やる気も、努

    • ビー玉

      ビー玉を落としたつもりが 高価なガラス玉だった もう何個も割っているガラス玉は 次第に山となる その山に住む主は その玉の破片で怪我をして 痛みと悲しみを謳う 落とし主は猫のよう 大きな悪気なくそこにあるから落とす 悪いのはわかっているが 落として後悔 主をみる 主の愛情はみえない 猫は好きだがいつ主が離れるかわからない 失いたくないのに ビー玉落としたことを忘れて また落として行く ガラスは氷のように 記憶と歴史を持つ けど割れた破片は 氷のようには消えない どこか

      • どんより日和

        無の空間にただ佇む ガラスの水槽が自己紹介 水槽の底には黒い塊 マグマのように蠢くような 灰と油を混ぜたような ドロリとしているようでしていない 岩のような黒い塊 神のような重々しさに 愛のような汚さで 特定できないカオスの塊 目覚めたくないそんな日に 体は重石を離さない 謎の出血始まって 心の秩序は保たれない 小瓶の二層目は多分水 透き通るそれは多分水 下で動くカオスの味を 多分水は認識しない その多分水の中の謎の住人 スポンジのような謎の住人 生きていると思われる

        • じぶんの子供は反抗期がなかった そうよくいう母は何をみて私は笑う なかったのではなく、できなかったと 確かに反抗期らしい反抗期を経験していない私は 過敏で過保護な親に育てられた よくいえば守ってくれる 反対にいえば自分の支配下におきたがる人 しかも自覚していないし 他人からはそう見えてない分たちが悪い 父もそのようなところはあるが母ほどでない 私にとって母は愛する対象であると同時に 私の心の蓋を支配する亡霊のような存在 感情的になると話が矛盾する母を私は最近知った 自分が

        無価値でもない、価値のないもの

          傷に塩

          傷に塩を塗って その中身をとりだすかのように えぐみの出た茶葉を スプーンで押して さらにえぐみをだすように 人の神経を逆撫でする妹 しかも自覚がない分たちが悪い 怒ることを理解しているとしか思えないのに あえて私を怒らせることで 私に責任が向く 私より優秀で 自分の方が優れているとしっている あの子は頭がいい なのに気持ちわからないのか わかってやっているのか知らないけど 私の傷を抉る オリンピックのスケーターのあの人も 妹と比べられて可哀想 メディアが無駄に兄弟

          風邪三日目の風呂の心情

          自分の顔の肉を剥ぎ取って 粘土のようにこねくり回したい 美人な顔とかほしいわけじゃなくて この感情を表せない惨めさをそれで補いたい 痛みは解決方法じゃない だけど無性に体を引きちぎりたい リスカもなんもやったことないけど いつからだかいるモヤモヤくん 口から出る言葉を尖らせては 家族を不快にした いっぺん舌抜いて歯も全部外して 粘土のだまになりたい 勝手なムードスゥイングで他人に迷惑かけて 相談したいけど言葉にできなくって 病んだ曲聴いてもなんか違って なんか無性に吐き

          風邪三日目の風呂の心情

          何回

          もし殺しが合法な世の中だったら 私は何回人を殺したんだろう 何回首をしめた 何回首をへし折った 何回ギロチンへといざなった 何回後ろからナイフで突き刺した 何回なぐりころした 何回薬をちゅうしゃした 何回拷問してぐちゃぐちゃにした バイト先でも何回、空のワイングラスを割る衝動にかけられただろう こんな闇抱えた人を雇うバイト先 笑えるよね こんな役立たずを雇う先々で 毒を吐く私なんかを でも一番殺しを考えたのは家族 理不尽なのは私だと自覚している でも指摘して 叱責してくる

          海苔を喰む

          今日間違えたラインの送信 下手すぎる日本語で飲んだ毒 悲しませたくない人へ噛み付いて 毒が広がる 広がって収集つかなくて 噛み跡残って修復を できないままで泣く私 返事を待って泣く私 複数人からの毒の証 解毒剤は効かぬまま きいたところで後の祭り あの人はもう私をおなじとしてみない だから食べよう 味が一定、歯応えのある 甘くも苦くもない海苔を おにぎりにもつけず 焼きもせず ただぼやきと、涙を 自分の首を釣りたい気持ちを拭うように 音楽聴いて ただ聴いて 無感情に食べ