体調不良を受け入れること
明らかに体調が悪い。手が震えて体に力が入らない。その感触を確かめるために体に意識を向けると悪い汗が出てくる。
振り返る。今日までの生活の何が自分にとって悪かったかを考える。強いて言うならば、予定を詰め込んだことだろうか。しかし、それが理由ならばもう少し早く体調が悪くなって良いはずだ。
私が出す結論は、定期的なうつ状態の波である。この間病院に行った時に、「大学だって楽しんでいるのに、波で体調が悪くなってしまうのは悲しいですね」と言われた。
あまり分からなかった。以前に比べて、確実に活動ができる日が増えている。そのため、1ヶ月のうちの、一週間程度、うつで動けないことがどれだけで大した問題であるかがわからなかった。
たしかに、体調を崩した週にあった予定は全て消えることになる。正しくは、頭を下げて無しにしてもらう。
失う信用はあるだろう。しかし、動けない事実を前に私は受け入れることしかできない。以前と違う点があるとすれば、受け入れることができるようになった点だろう。
うつ状態になると、動悸がする。鼓動が早くなり、不安を煽る。深呼吸をする。怪しい心臓の動きは収まらない。
今を受け入れている。アルバイトをクビになるのでは無いかと思う。しかし、それならばそれで良いと思う。
現状を受け入れることができるようになってから、必要以上に焦ることが無くなった。いや、必要な焦りなど無いのではないか。体調不良を前に私にできることはない。
一日中、横になっていた。動けなかった。昨日までの趣味を楽しむ心持ちは散り散りになって消えた。仕方がない。
明日のアルバイトのことを考える。私が休めば、上の人が負担を背負うのだろう。仕方がない。そう、もう、どうしようも無い。明日の朝に電話越しで謝罪をする自分を想像する。
仕方がない。頭が回らない。体が動かない。明日、元気になってアルバイトに向かえるだろうか。なるようになるだろう。
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