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詩|ある対話

大きなひとと会った
身長は180センチくらい
体重は100キロは超えそうだ

でもどこか、角ばって不安定な存在感
繕ってなにかを守っている

これで何度目かの、同じような人種との出会い

あなたは、日本のことが知りたいのだろう?

ある満たされた、西洋にない、
孤独と隔絶した、ある理性をしりたいのだろう

西から来たあなたに、どう伝えればよいか、
考えているところだ

あなたは、どんな人だろう。
あまりに輪郭がはっきりしている。

己でこんなひとだと、定めすぎる
ひとえに、言葉で考えるために

何かをしているときには、何かになれ
柳がそよぐなら柳になれ

そういうことの後に

今よりも繊細なもの、
まどかなのもの
暖かいもの、
知や善や静寂や、
工夫の粋に至るタネが

あなたの知りたい心が
探し物が見つかるでしょう

言葉よりも中間の言葉を 
動きよりも動きを生み出す動きを 

そんなものが当たり前に見えてくるぐらいに
静かなものを呼ぶ生活をしたらいい

だから、体を動かして

風の暖かさ、冷たさ、
葉ずれの音や、空の表情に 
心を遊ばせて

身体によいものを
おいしく食べて

同じものを目指そう

ある一つのことわり

むかし叡智と呼ばれ
愛といわれ
非暴力の足場となった

ある完璧な人間性
ある尊い憧れ

無垢な子供たちの、
天然の裁定者の
力の泉となれ

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