無名人インタビューと私
無名人インタビューをご存知でしょうか。
実は私、5月頃からインタビュアーとして参加させていただいております。
今回のnoteは、私にとっての無名人インタビューを思いつくまま書き綴る回です。
無名人インタビューとは
無名人インタビューについて簡単に説明しますと、
「あなたの現在・過去・未来について、1時間インタビューします」
というものです。
「有名人だから面白いんじゃない。人は誰でも素晴らしく面白い」がコンセプト。
始まって2年半、インタビューした人は累計300人だそう。
2年半という決して短くはない時間、築き上げられてきたものに、仲間として参加させていただけているって、とてもありがたいことですね。
インタビューはzoomで、顔出しなしで行います。
インタビュー内容はnoteで公開されます。
事前の準備は必要ありません。
無料です。(いい響きですね、無料!)
応募の動機は「なんか面白そうだったから」というのが多いような気がします(私の体感)。
他にも、自分の思考を整理したい人だったり、何か伝えたいことがある人から応募があったりします。
が、なんか楽しそうだな〜くらいのテンションで、お気軽に(本当にお気軽に)応募してもらえればなあと思っています。
インタビュアーになった経緯
インタビュアーに申し込んだのは、休学して1週間くらい経った時だったと思います。
元々私、「ドキュメント72時間」とか「家ついて行ってイイですか」とかみたいな、"一般人"(芸能人・有名人ではないという意味での一般人)に話を聞くような番組が好きでした。
とにかく面白いですよね、この手の番組は。
何が面白いって、たまたまそこにいた人に声をかけているだけなのに、とんでもないエピソードが出てきたり、壮絶な過去を話し出したり、驚きの生活を送っていたり。
日常では"一般人"として、"その他大勢"という肩書きで括られてしまう人たち。話を聞いてみれば、誰もがそれぞれ、その人にしかない物語を持っているわけです。
そんなふうに、その人にしかないストーリーや魅力を引き出していくところが、好きでした。今も好きです。
そして、ある日noteを徘徊していた時、偶然出会いました。無名人インタビューに。
本当に偶然だったと思います。どういう経緯でアカウントにたどり着いたのか全く覚えていません。
確かインタビュアー募集の記事だったような…。
そこで、無名人インタビューの趣旨を知り、
「あ、やりたい」
とほぼ直感で思いました。
インタビュアーになるためには、面接を受けなければいけません。
(インタビュー受ける側はもちろん面接はありません)
面接を受けるのに、インタビュー記事を読んでいないのはちょっとまずいなということで、いくつか記事を読み、それから何日も経たないうちにすぐさま応募をした記憶があります。
その時ちょうど、暇で時間がたくさんあったというのも、インタビュアーに申し込む決め手でした。
休学して、5月後半頃から地方へインターンに行く予定だったのですが、そのインターンが始まるまでの間、とても暇だったんですよね。
そのころの私は、休学したからには何かを新しいことをやらなくちゃ、有意義な時間を過ごさなくてはと、不安と焦りでいっぱいになっていました。
とにかく何か「やること」を探し求めていた、そんな時に出会ったのが無名人インタビューだったわけです。
また、その時の私は、自分が将来どうなってしまうのか、何をやって生きていきたいのかがわからず、人生の迷子になっていました。
無名人インタビューに参加して、色々な人のお話を聞くことで、何か働き方や生き方のヒントを得られるかもしれないという気もしていたんですよね。
インタビューの経験なんて全くありませんでしたが、応募しちゃいました。
そんなわけで、主催者のqbcさんと面接をし、一緒にインタビューをやらせていただけることになりました。
そして、インタビュアーになる前に、まずはインタビューを経験してみよう!ということで、qbcさんから無名人インタビューを受けました。
(当時感じていた将来への不安や悩みが垣間見える私のインタビューがこちら↓)
これが今年の5月の前半とかの話です。
インタビュアー初期
晴れてインタビュアーとなった私ですが、初めは不安でした。
まあ初めてやることなので当たり前ですよね、不安じゃない方が怖い。
主に、
・インタビュー中に質問が思い浮かばなくなっちゃったらどうしよう
・大学生の私に、話を聞いてもらいたい人なんているだろうか
この2つで悩んでいました。
前者の悩みは、事前に大量の質問リストを用意することで対処していました。
(何回かインタビューを重ねるうちに、相手のお話を、興味を持ってしっかり聞いていれば、自然と聞きたいことが思い浮かんでくるということがわかり解決しました)
後者について、私はなんとなく、みなさんインタビューって人生経験豊富な人、ある程度年齢を重ねた人から受けたいんじゃないかなというイメージがあったんですね。
私だったらそう思います。人生経験の引き出しの多い人の方が、なんとなくいい質問をしてくれそうな気がします。
ただ、当時は学生のインタビュアーがおらず、qbcさんも「どうなるかわからない」とのことだったので、とりあえずやってみることにしました。
「学生インタビュアーがインタビューをしていくことで、インタビュアー側(つまり私)にどんな変化が起こっていくのかをみたい」なんてことを言われた記憶もあります。
そんなこんなで、ドッキドキの初インタビューを迎えました。
初インタビュー。本当に緊張しました。
メモをとる手は最後まで若干ブルブルと震えていたような覚えがあります。
ですが、インタビューを終えて、真っ先に抱いたのは「楽しかったなあ」という思いでした。
その人ならではの経験や、その人ならではの感情、考え方を引き出していくのがとても楽しかったのです。
人は、本当に誰しも面白いんだなということを、改めて感じさせられました。
*インタビュアーを初めて間もない頃にインタビューさせていただいた方々の記事*
インタビュアーをやってみての感想
自分から見える世界が広がった
インタビュアー、率直に「参加してよかったな」と思っています。
1番のよかったなポイントを挙げるとすれば、「自分から見える世界が広がったこと」でしょうか。
私はまだ9名の方にしかインタビューできていませんが、高校生、大学生1年生、大学3年生、大学4年生、サラリーマン、パーソナルトレーナーの方、FPさん、英語教室の社長、声優さんと、あらゆる方にお話を聞かせていただきました。
お話を聞いていくうちに、本当に人生って自分が思っていた以上に色々な道があるんだな、さまざまな生き方があって良いのだなあということに気付かされていきました。
また、インタビューでそれぞれの方の素敵な人生に触れるたびに、「では私はどんな人生を歩んでいこうか」と、自分の生き方についても考えさせられました。
その人にしか話せない物語を聞ける喜び
それから、こちらが質問しなくてもたくさん話してくださる方、最初はあまり多くを語らないけれど、ある質問には熱量をもって語ってくださる方など、参加してくださる方にも個性があるのも面白いです。
何より、当たり前ですが一つとして同じ人生がないんですよね。
インタビューをするたびに、その人の口でしか語られない、オンリーワンのお話を聞けることは本当にワクワクします。
インタビュー、合っているかもしれない
そして、インタビューは結構自分の性分に合っているんじゃないかなという気もしています。
私は、自分自身、大人数のグループよりも、1対1、もしくは3,4人の少人数でいた方が自分らしく振る舞うことができるタイプ、じっくり時間をかけて関係性を築いていくタイプだと思っています。
また好奇心もそれなりに旺盛です。
1対1で、1時間かけてじっくりお話を伺い、相手を紐解いていく。
相手の考え方や思いがどんな場面で生まれたのか深掘っていく。
インタビューのそんな性質が、私の性分にマッチしているんじゃないかなと思ったりもします。
インタビュアーになって変化したこと
人と話す自信がついた
インタビュアーになる前は、人と話すことにあまり自信がなかったんですよね。
私の話なんて聞いても面白くないだろうとか、今私ばっかり話していなかったかなとか、話題を提供できなくて申し訳ないなとか、誰かと会話するたびに、必ず何か心配をしているような感じでいました。
初対面の人とお話しする場面や、たくさんの新しい人と出会わざるを得ない新学期が、怖くて怖くて仕方がなかったのです。
でもインタビューを始めてから、人と会話をするとき、「話すのではなく聞けばいいんだ」ということに気づきました。
それまで、私は人と会話をする場面に遭遇すると「何を話せばいいか」ということばかり考えていたけれど、インタビューに出会ってから、自分が話すのではなくて、相手から聞き出して、相手に話してもらえばいいのかと思うようになりました。
そうすれば自然と会話がつながっていくし、質問をすることで「あなたに興味があります」ということを示すことができる。
何より、人が何を考えているのか、何を思っているのかを聞くことは、自分とってはとても楽しいことなので、私も満足。
このようにして、「話す」のではなく「聞く」という会話方法(?)は、私にあっていたようで、「聞く」ことを意識してからは、人とお話しする機会を、以前ほど恐れることは無くなりました。
恐れるどころか、「私、意外と人と話せるんだ」という自信を少し得たので、新しい環境や出会いを楽しめるようになってきて、人脈も若干広がったような気がします。
高校生の時とか、新学期がストレスすぎて毎年のように体調崩して喘息発症したりしていたのに、当時に比べたら本当に大きな進歩だなあなんて思ったり。
まあただ、副作用と言いますか、たまに人との会話がインタビュー(というより質問攻め?)みたいになってしまうことがあります。
迷惑になっていないことを願うばかりですね^^
将来の不安が消えていた
あと、これはインタビューだけではなくて、休学して参加したプログラムの影響も大きいのですが、インタビュアーになってから、いつの間にか将来への焦りや不安が消えていました。
これまで私は、たくさん勉強して、良い大学に入って、ホワイトカラーの正社員として"ちゃんとした会社"に就職して働く、という生き方をしなければいけないのだと無意識に思い込んできました。
そういう生き方をしようとしている人に囲まれて育ってきましたし、就活中に出会うのもそういう生き方を実現させた人ばかりでした。
ですが、無名人インタビューで、世の中の"型"にハマらないユニークな生き方をしている人や、自分らしさを追い求めている人にインタビューをしたり、そういう人のインタビュー記事を読むうちに、「こういう生き方もあるんだ」と私の中で未来の選択肢が増えていく感じがして、「将来なんとでもなるんじゃないか」と良い意味で楽観的に考えられるようになりました。
なぜインタビューを続けるのか
先日、無名人インタビュー主催者のqbcさんとチャットをしていて、自分がなぜ無名人インタビューをやるのかを振り返る機会がありました。
その時のチャットは、この記事を書こうと思ったきっかけの一つでもあるのですが。
私がインタビューを続ける目的を改めて考えてみると、
1つは、自分自身の知的好奇心を満たすため、
もう1つは、色々な生き方を伝えていくことで、「もっと自由に生きていいんだ」と思える人を増やすため、
かなと思っています。
「知りたい」欲を満たしたい
私は最近自覚したのですが、「人のため」に動くことが苦手な人間です。
どれだけ「人のため」になることでも、自分自身が知りたい、やりたいと思わないと、行動できないタイプみたいです。
なので、インタビューを続ける目的の1番目に早速「自分の好奇心を満たす」とか書いちゃっていて、本当にもうお恥ずかし限りなのですが、実際そうなので仕方がないです。
無名人インタビューって、ボランティアで運営されているんです。
参加者の方からお金はいただかないですし、インタビュアーをやったからってお給料が発生するわけではありません。
だからまあ、言ってしまえばやってもやらなくてもいいんですよね。
それでも私がインタビューをしたい、続けたいと思う原動力は、ただただ「知りたい」というシンプルな気持ちなんです。
色々な人の考え方を知りたい。
働き方を知りたい。
生き方を知りたい。
自分から見える世界を広げたい。
そんな好奇心が、私を無名人インタビューの応募へと突き動かしたのであり、好奇心が私を動かしているという事実は今でも変わりません。
なので、一つ目の目的は「知る」ためです。
私の「知りたい」欲を満たすためです。
「もっと自由に生きていいんだ」と思える人を増やせたら
そして二つ目の目的、色々な生き方を伝えていくことで、「もっと自由に生きていいんだ」と思える人を増やすためですが、
先ほど、インタビュアーになって変化したことの二つ目に「将来への不安が消えた」と書きました。
実際、色々な生き方を知れたことで、自分の中の「こうするべき」の呪縛から解放された実感があったと言いますか、世の中には本当にさまざまな道があることを知り、「では自分はどんな人生を生きていこうかな〜」と少しは未来を前向きに考えられるようになったんですよね。
たくさんの人にインタビューをして、その方々の生き方を伝えていく。
そうすることで、「こうするべき」から解放されて、新たな道を見つけたり、自由に生きられる人を増やすこと。
これが、私が無名人インタビューを行っていく上でやりたいことです。
とはいえ、私もまだまだ色々な生き方に「出会っている途中」です。
人生経験もまだ水たまりほどの深さしかないので、これからどんどん自分の中の引き出しを増やしていきたいなと思っている所存です。
おわりに
知り合いに無名人インタビューを受けてみないかと誘った時に、
「自分の人生聞いても面白くないよ〜」
と言われたことが何度かあります。
いや、面白くないよ〜という人の人生は大抵面白いです。
面白いよ〜という人の人生も面白いです。
つまり、どんな人の人生も面白いということです。
これまでの人生で何をしたか、何を選んだかとかではなく、
なぜそれをしたのか、なぜそっちを選んだのか、なぜそのように考えるのか、なぜそう思うのか、
「なぜ」の部分に、その人を表す要素がぎゅっと詰まっていて、それこそが「面白い」のだと、私は思うのです。
正直、自分でもこんなにインタビューに夢中になるなんて思ってもいませんでした。
インタビュー、楽しいです。
無名人インタビューに出会えて良かったという気持ちです。
ただインタビュアーとしてのスキルはまだまだです。
もっと上手くなりたい、人の思いや深い部分を引き出せるような人になりたいと常々思っています。
また、人が興したものに参加するだけではなく、インタビューという手段を使って自分でも何か始めてみたいなと思ったり。
テーマを決めて、100人インタビューなんてのも憧れます。
学生のうちにやってみようかな、なんて。
うわあ思いつくまま書いていたら大学のレポート並に長いnoteが書き上がってしまいました。
無名人インタビュー、ご興味のある方は下記から応募してくださいね〜どうぞお気軽に!
わあなんだか楽しそう!ぽち!でも全く構いませんのでね!
ちなみにもし、本当にもしこの投稿を通じて無名人インタビューに出会ってくださったのであれば、応募の際にその旨をお伝えいただけると、とてもとても私が喜びます。
また、私がインタビューを担当した記事はこちらのマガジンに追加していくので、良かったらたまーにのぞいてみてください。
では。
恐れ入ります。