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視覚情報について

こんばんは。

最近、勤めている法人の若手の療法士さんに
「臨床の中で困っていること」「悩んでいること」
などを聞く機会があり、その返答は…

”【評価】は行えるが、【評価結果】をどう解釈し、統合するかが難しい”
”脳卒中後遺症の方に対しての歩行介助などが難しい”
”脳卒中の方に対しての介入方法が難しい”
”下行路や上行路がどうなっているか難しい”
”感覚がどうやって入力されて、どのような影響を(中枢神経系に)与えるかがわからない”

などと答えを頂きました。

聞いた分、可能な範囲で力になれるように動いていこうと思っています。
そして、このような”情報”はきっと東海BiNI研究会の運営にも活かせれる情報であり、若手の療法士さんに感謝しています。ありがとうございます♪


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おさらい
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以前、お伝えさせて頂いた「前庭脊髄路について」では…


前庭脊髄路の起始となる前庭神経核には…

前庭器(迷路):半規管、耳石器
固有感覚
眼球(視覚情報)

上記3つの情報が主に入力され、それらの情報をもとに、前庭脊髄路の興奮性が高まることをお伝えさせて頂きました。

また、その中の一つ前庭器については「前庭器(迷路)とは」

でお伝えさせて頂いたように、加速度情報をもとに、前庭神経核に入力し前庭脊髄路の興奮性が高まることをお伝えさせて頂きました。


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視覚情報とは(眼球からの情報)
――――――――――――――――――――――――――今回は前庭神経核に入力する情報の一つ視覚情報についてお伝えさせて頂きます。

視覚情報や眼球からの情報・入力は大きく分けると…

①視覚情報のフィードバック
②外眼筋や視神経からのフィードバック

の二つに大別できるのではないかと考えています。


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視覚情報のフィードバック
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これは文字通り視覚情報になります。
我々は網膜で捉えることができる光(可視光)により得る事ができる情報になります。

その情報を変えるには例えば…

・歩行訓練前にあらかじめ椅子を置いて、目的地を明確にする
・上肢課題でコップを利用する
・療法士の身なりを整える
・居室環境を調整する
・目隠しなどで視覚情報を遮断する

などがあるのではないかと考えます。

これらの情報一つにおいても、視覚情報として、姿勢や歩行などの運動生成に寄与すると解剖学的には考えることが可能です。

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外眼筋や視神経からのフィードバック
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眼球を動かす外眼筋は…

・上直筋  ・下直筋  ・内側直筋
・外側直筋 ・上斜筋  ・下斜筋

の6つがあり、それは固有の筋であり、筋膜という結合組織で覆われています。
筋膜にもあらゆる感覚受容器(筋紡錘、ゴルジ腱器官、パチニ小体、ルフィニ小体、メルケル小体、マイスナー小体、自由神経終末など)が存在すると言われており、”眼球が動いている”という固有感覚が中枢神経系に入力されています。

また、眼球を覆う”強膜”も結合織に分類され、その胸膜は視神経を包む”硬膜”と連続した膜であり、”眼球が動いている”という情報が同様に中枢神経系に入力されます。

つまり、「眼球の動きが低下」すると姿勢や歩行に影響を与えるということになります。

わかりやすく言えば、視覚情報がないと…バランスとるのが怖くなったり、不安定になったりしますよね?

眼球の動きが低下すると視覚情報の量が減ってしますので、姿勢を保つ上て不利な状況となります。


今回お伝えさせて頂いたように…
①視覚情報のフィードバック
②外眼筋や視神経からのフィードバック
といった視覚情報が姿勢や歩行などに大きく影響を与えていきます。

もし、明日から皆様が少しでも眼球の動きや視覚情報について考えながら、臨床にあたって頂くことができたら幸いです。

では、また。

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