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フィンランドの乳製品事情

フィンランド人は乳製品およびクリームの味が好きという話は一部で知られており、乳製品の種類も日本に比べて豊富です。
また国からの援助により乳製品の価格もお手頃です。

今日はそんなフィンランドの乳製品事情について紹介します。






乳糖不使用(ラクトースフリー)技術が高い

日本では乳糖不使用の乳製品は存在するものの、まだまだ珍しい部類に入るのではないかと思います。乳糖不使用の乳製品の品揃えはフィンランドが群を抜いて豊富です。

フィンランドでは乳糖率が0.01%を下回る場合ラクトースフリーとして販売できます。


例えば下記の乳製品も乳糖不使用と普通のものが身近なスーパーに当たり前に並んでいます。

  • 牛乳

  • 生クリーム

  • サワークリーム

  • バター、マーガリン

  • ヨーグルト

  • モッツァレラチーズ、カッテージチーズ、他

  • 他、日本ではあまり売ってない乳製品(後述します)

フィンランドの大手Valio社のラクトースフリーはブランド名"eila"が目印


味も多少の違いはあるのかも?くらいで印象でほぼ変わりません
なので「乳糖がある方が味がいいから」となるのはほとんどないでしょう。価格も基本的に大きな差はありません。

またフィンランドは乳製品が豊富ということで日本には普通のスーパーには中々ない乳製品も売られています。




Piimä ピーマ

Rasvaton(無脂肪)も豊富にあるのがいい

牛乳を発酵させた飲み物です。サワーミルクとも呼ばれています。
ヨーグルトと似たような見た目をしていますが、食べるというより飲むものとして扱われています。




Rahka ラフカ

スーパーでよく買われているのはMaitorahka(マイトラフカ)
Rahka(ラフカ)とは厳密にいうと異なるものです


前述したピーマを凝固させたものがラフカです。
サワーミルクから作るためサワークリームチーズと呼ばれています。

マイトラフカの製造工程に加え、更に乳清(ホエー)を抜いたものがラフカとなりますが、昨今は混同して使われる場合があるので特記されてない場合は同一のものとして扱ってもいいでしょう。


レモン味など無味以外の種類も豊富
甘さは強めなので味のついてないものと半々で混ぜるとちょうどいい


無脂肪のものは良質なたんぱく源となるのでトレーニング後に食べる人がとても多いです。また味のついた甘いものもデザートや朝食、間食として食べられています。




Viili ヴィーリ

こちらも種類が豊富

こちらはフィンランドが起源と言われているヴィーリ。
フィンランドの伝統の一つです

ヨーグルトやケフィアと似ている商品ですが、それらと異なり独特のとろみがあります。これも間食としてよく食されており、特に年配の人が好んで食べる印象です。




Smetana スメタナ

ロシア料理でもおなじみ


ボルシチづくりには欠かせないため知っている人は多いのではないでしょうか。東欧生まれの発酵乳製品です。
サワークリームと一緒くたにされやすいですが異なるものです。
一般的に売っているスメタナの乳脂肪率は42%とかなりこってり。




Ranskankerma ランスカンケルマ

別名でCréme Fraîche(クレームフレーシュ)とも呼ばれています。
この名前でピンときた人もいると思いますがフランス原産です。
ちなみにフィンランド語でフランスはRanska(ランスカ)と言います。

サワークリームと似たような製法ですが酸味はなくニュートラルな味。
その代わり脂肪分は多くフィンランドでは28%のものが主流です。




おまけの乳脂肪比率まとめ

  • サワークリーム Kermaviili 10-12 %(低脂肪版の10%未満のもある)

  • クレームフレーシュ Créme Fraîche 28%(低脂肪版の18%のもある)

  • スメタナ Smetana 42%