#108 相場サイクルの見分け方

これで4回目の読了となる本書。前回読んだのが2021年12月ということで、そこから本書で言うところの逆金融相場が始まった。現状は株式相場はソフトランディングもしくはノーランディングすら折り込み始めているわけだが、本書を振り返ることで、特に逆金融相場と逆業績相場の相場局面で見られる指標の整理を進めてみることにする。

・強気相場のフィナーレは様々である。それはあたかもトルストイのアンナ・カレーニナの書き出しにある「幸福な家庭は全て互いに似通ったものであり、不幸な家庭はどこもその不幸の趣が異なっているものである」

・業績相場では、金利が徐々に上昇、業績も緩やかに上昇、株価も緩やかにだが上昇。逆金融相場は金利が勢いよく引き上げられ、業績はまだ良いことが多いが、株価は下落。

・逆金融相場と逆業績相場の間には中間反騰なる時期があり、金利、業績、株価は全体で見ると一定となっている。この時には上昇してくる銘柄もちらほら存在する。

・ショック材料と引き締め政策とがタイムラグをおきながらも重なる場合がある。この時は絶好の買い場になる。

・逆金融相場では、消費、レジャー、耐久消費財関連企業はまだまだ大幅な増益予想である。財務内容に優れ、成長力の高い企業は金利上昇により、かえって受け取り利息が増える

・テクニカル的には、新高値銘柄が急減。逆業績相場では、景気後退、企業収益が減益の環境下に入り、現実売りの局面になる。ただ、最初の逆金融相場で売られすぎると、そこが大底となって、底値が徐々に切り上がる

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