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嘘は結局自分に返ってくる

私は口が堅いです。

自分で言うのもなんですが、家族からも言われます。

親友や昔からの同級生からも、どうでもいいことはしゃべってるけど、

肝心なことは黙っているよねと。

両親も、友人も、みんな、私が”バカ”がつくほど真面目とよく言ってきました。

バカでもいい。騙される方がまだまし。

お天道様が見ているのだから。

嘘をつくことが本当に嫌ですが、

傷つけないようにする嘘も方便については、

嘘をつくのではなく、絶対口にしない、墓場まで持っていくものと

私の中ではそういうものと思っています。


昔好きだったドラマで、ダーマアンドグレッグというソープオペラ調のドラマがありました。

ヒッピーの両親に育てられた自由奔放な美女ダーマと、

お堅いエリートファミリーのグレッグとの新婚物語コメディーでした。

アメリカのドラマで思うのが、開始当初は軽快でさっぱりとした後味の、

気分が揚がるテイストだったのが、次第にシリアスになっていきませんか?

MPとか特に。古いですが。

そのダーマアンドグレッグの中で、とてもダーマに対してモヤッとする回がありました。

詳細は覚えていないのですが、ダーマが浮気をするのです。

もちろんプラトニックな浮気です。

確か、元彼?だったかな。ちょっとキスしたのかな?

忘れてしまいましたが、愛する旦那さまグレッグがいるのにもかかわらず、

確かイイ感じになってしまったんです。

でも(キス付き)プラトニックだったと思います!

一瞬でも、その彼を好きになってしまったことに、

ダーマは罪悪感を覚えます。

グレッグはなんにも知りませんし、いつもどおりのイイ旦那さんです。

ダーマの様子がおかしいのを、グレッグの母、義母が気付いて、

懺悔の気持ちでダーマが打ち明けました。

ダーマは、グレッグに嘘をつくことはできない、

もちろん一番愛しているのはグレッグだ。

でも、一瞬でも別の彼を好きになった自分が許せず、

そんな自分のことを隠しておくのは、

グレッグに対して不誠実だと。

だからグレッグに本当のことを話したいと。

日本じゃありえませんし、アメリカのドラマなのですが、

その時の義母の言葉こそが愛だと思ったのです。

その義母は、次のようにダーマに語り掛けました。


「あなたが黙っていることが耐えられないのでしょ?

嘘をついていることが辛くて、それから開放されたいのでしょ?

グレッグに話すことで楽になるのなら、

グレッグには話さないでちょうだい。

傷つくのはあなたじゃなくてグレッグなの。

一生、そのことを胸にしまっておくのが、

グレッグに対しての愛じゃないの?

一生胸にしまうことで、この先ずっとあなたが辛い思いを背負っていくのが、

あの子(グレッグ)に対する罪滅ぼし。」


というようなニュアンスのことを話していました。

一言一句完全ではないですが、このような感じのことを、

いつもはファーストレディのようなオシャレ完璧の

息子甘やかし義母ですが、

とても素晴らしい台詞を言っていました。

そう、ダーマは、結局、自分が苦しい、

自分のことしか考えていなかったということです。


ダーマは、自分の心に嘘をついて、嘘つき続けるのが苦しくて、

グレッグに懺悔し、許しを乞うことで、

自分自身の重荷が軽くなることしか考えていなかった。


この回を見てから、益々、人を傷つけることを口にするのは、

本当に罪だと思いました。


黙っているのは嘘をついている状態が続くことだけれど、

相手を傷つけるのなら、本当のことを言わないことも大事です。

ただ、いつかばれてしまうのが、ドラマではなく現実の世界とも思います。

結局自分に返ってきてしまうのです。

その回から、ダーマがただのわがままで自己中女に見えてしまい、

次第に見なくなりました。

ダーマ役の女優さんは大好きでしたが、ダーマという登場人物が嫌になりました。

嘘をつきとおすことができないのが、現実の世界。

嘘をつく以前に、もうほころびはじめて、ばれるのは時間の問題だったりします。

そういえば、ダーマも、義母から、様子がおかしいのがばれてましたね。



ダーマの話とはちょっと異なりますが、

これまで異常な人間関係で悩まされてきました。

もちろん善良な素晴らしい人間関係にも恵まれました。

noteに書き出すことで、これまでどうしてそうなったのかということを、

再確認することができました。

再確認しながら、私のような被害者が出ないようにと、

公開することを決意しました。


最大の原因は、黙っていたこと。

私の口が堅いのが災いしました。

と同時に、こんな目に遭っている自分が恥ずかしいという思いもありました。


普通の感覚では考えられないと思いますが、

自分が被害被って、辛い日々を我慢してきたのに、

本当のことを周囲に話してしまうことで、

加害者はどうなってしまうんだろう?

と、私はドMなんじゃないかと思うような

加害者を心配する、おかしな思考に陥ることがありました。


自分が歩み寄れば解決できるんじゃないか?

こんな人でも良いところはあるし、

みんなが一緒にいる時は、そんな変わったことないし、

と、変なプラス思考が働いてしまいました。


親友から言われました。

「kissa、それは心が健康じゃない」


自分が辛いのを我慢して、

自分が今我慢してやり過ごせば、

黙っていれば、なんとかなるんじゃないか?

私一人が黙っていれば、問題ないよ、

そう思っていた私の心は、

病気だったのかもしれません。


人間関係において、自分が嫌な気持ちになる、

悲しい気持ちになる、モヤモヤした気持ちになる、

辛くて眠れなくなる、

それは全て、心が不健康、病気の状態。

そう感じたら、病気になったらお医者さんに行くように、

自分の症状をお医者さんに話すように、

嫌なことを、悪口に聞こえるかもしれないけれど、

それは事実なのだから、

信頼できる家族、友人に、

すぐに話すのが一番の特効薬なんだと、

もういい年なのに、今頃気付きました。


独身時代は、辛かったけれど、戦ってきた自分はよく頑張った。

ただ、出産してから、守るものができると、強くなるどころか、

弱くなってしまっていました。

心が。

親の私がこんなことをしたら、子供が意地悪されるんじゃないか?

と、自分の行動を制限していました。

おかしいと感じたことも、子供の付き合いもあるしと、

黙って、耐えてきました。

でも、黙っていればいるほど、それも危険になることがあり、

結局、周りに助けを求めることとなりました。

家族も、友人達も同じことを言います。

「なんでもっと早く言わなかった?!」


周りにも本当のことを打ち明けれず、嘘をついていた。

苦しんでいる自分にも、嘘をついて、平気なふりをしていた。

結局、嘘が自分に返ってきました。

でも私の嘘は、自分に対する嘘。

誰かを騙したりするような嘘ではなかった。

実は家族も周りの友人達も、

”なんか、kissa大丈夫?”

という目で見ていたことがわかり、

みんな味方だったんだということがわかりました。


ダーマのようにグレッグに対しての嘘が1度だけならいい。

でも嘘を常習的につく人は、無意識なのか、呼吸するように

次から次へと嘘をつきます。

他人を陥れる嘘。

嘘をつくことで、自分が優位に立てる。

そんな嘘がずっと積み重なっていくと、

終いにはどうなるんだろう?

自分がついた嘘に押し潰されてしまうのでしょうか?

その嘘が大きければ大きいほど、

嘘をついて気分が良くて、良ければ良いほど、

後々返ってくる何かが大きくなるのかもしれません。

一つ気付いたのは、

自分がついた長年の嘘が暴かれた時、

風船がはじけるように、一瞬で

ほんの一瞬で、

ついた嘘の数だけ、

”信頼”

というものを失うのは確信しました。


子供の幼稚園時代の3年間(卒園後も継続中)、心的外傷だけでなく、家計のために始めたパート代、高校受験でいうと6校分の入学金くらいになる金額を、あるママ友に搾取されました。ママ友、同僚からのいじめ、ねずみ講ビジネス勧誘に悩まされている方のお役に立てられれば幸いです。