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失恋したら嫌いだったはずの家族に会いたくなった

ちょうど1週間前、失恋した。

人生で初めて突然向こうから振られた。失恋に関してのnoteは気持ちが落ち着いたら投稿しようと思う。今回はちょっと家族のお話。

私の家族は、父親と母親と弟の3人だ。家族のことが好きかと問われたら、申し訳ないが「いいえ」と答える。

私は、昔からとても出来の悪い子供だった。頭は悪いし、周りより飛び抜けた才能なんて一つもない。高校受験も大学受験も全部失敗。運転免許の本試験に合格した時「人生で初めてあんたが合格したの見たわ。」なんて親に言われてしまうくらい、親の期待を何度も何度も裏切ってきたと思う。それに比べて、弟は勉強も出来てピアノも出来て通知表は5ばっかり。そのことから、劣等感を感じていた私は、大きくなるにつれて家族のことを段々と嫌いになっていったような気がする。それに、私の母親はたぶん毒親というやつだ。

現在は、私だけ家を出て一人暮らしをしている。特に実家に帰ろうなんて思わなくて、お盆や年末年始が暇でも実家に帰ることは避けていた。

実際に帰って良い思いをした事なんて一度もない。酔っ払った父親に「お前に使ったお金はドブに捨てたと思ってる。」なんて言われて大喧嘩したり、母親にも弟にも傷つくことばかり言われた思い出しかない。私が気にしすぎなのかな。自分から実家にわざわざ帰ろうなんて考えたこともなかったのだ。

だけど不思議なことに失恋をして考えが一変した。

失恋なんか数年前もしたはずなのに、今回はどうしても辛くて辛くて、一人で居るのが耐えられなくなり、実家嫌いな私が「そうだ、実家に帰ろう!」なんて思ったのだ。自分でもびっくりした。相当ヤバいんだなって自覚した。また嫌なこと言われるかもしれないと考えるとちょっと億劫な気もするけど、本当に実家に帰ってみた。

確か、予定があって2月末に一瞬帰った振りかな。私が突然実家に現れてもみんななんの反応もない。昨日までも毎日居たかのように普通に接してきた。それが何故か心地良かった。

失恋の事を思い出して悲しくなったら、部屋を片付けてみたり、洗い物してみたり、洗濯物を畳んでみたり。今日なんて、弟の晩ご飯と父親が好きなポテトサラダを作った。いつもなら、父親が酒を飲み始めたら酔っ払った勢いで酷い事を言われたくなくて逃げるのに、お話聞いちゃった。弟が憎たらしい口を聞いてきてもイライラしなかった。それどころか、居てくれるだけでありがとうなんて思った。

失恋のショックで頭がおかしくなったのだろうか?自分でもびっくりしている。それと同時に、失恋しないと家族の大切さに気付けない自分が許せない気持ちもある。

けど気付けてよかった。

これは紛れもなく失恋のおかげだと思う。

恋人は別れたらおしまいだけれど、家族や友達は命がある限りはちゃんといてくれるんだって気付いた。ていうか、身近な人を大切に出来ていないのに、恋人なんて大切に出来るわけがなかったのかもしれない。

失恋して1週間、今思うことは、変わらずに居てくれる家族や友達に感謝の気持ちを伝えたい。そして、大事にしていきたいと思っている。友達一人一人に菓子折り持っていきたいくらいだ。


まずは、周りの人を大切に出来るようになってから、また恋をしよう。そうすれば、次は上手に愛せるかな。




実家の大切さに気付けたのはよかったけど、実家でゴキブリと何回も遭遇したのが嫌すぎてやっぱり早く自分の家に帰りたい。



#家族 #失恋 #失恋で気付いたこと #大切なこと #エッセイ



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