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アグリテックの未来「エンジニアと農家が世界を変える」

人手不足という農業課題を解決する社会的企業として、AIを活用した収穫ロボットの開発を行うアグリテックベンチャーを2019年10月24日に設立しました。

それが、AGRIST(アグリスト)です。

私たちは、事業を通じて、規模拡大を目指す農家1人あたりの収益を2倍以上に増加させることで、100年先も続く持続可能な農業と地域社会を実現し、人類の一員としてSDGsの達成に寄与したいと考えています。


農業課題を解決する社会的企業

日本のみならず世界が、その成長性に注目するアグリテックとスマート農業。先日参加させて頂いた内閣府「未来投資会議構造改革徹底推進会合」において、日本の "農業の担い手のほぼすべて(8割以上)がデータを活用した農業を実践" している状況を2025年度までに実現すると資料で提示されています。

今まさに変革の時、市場が成長する大きなビジネスチャンスと言えます。しかし、私たちAGRISTは、ロボットを売って儲けるために、事業を開始したわけではありません。

私たちは、農業課題を解決する社会的企業です。そして、私たちの事業は、人手不足という農業の危機的状況を解消し、地域と農業の持続可能な未来を実現するソーシャルビジネスであると考えています。

- 技術の進化と現場の危機感から生まれた収穫ロボット

カメラやコンピューターの高性能化と低価格化が進んだことで、AIとロボットで社会課題を解決することの実現性が高まってきました。また一方で、農業の持続可能性について、現場で生産する農家の不安や危機感もまた非常に高まってきています。

「人手が足りない。原価も上がって、利益が減っている。規模を拡大しないと、やっていけなくなる。ただ、収穫する人手が集まらない。」

この負のスパイラルを解決する方法の1つとして、農家から「収穫ロボットを作ってほしい。」とう声をいただきました。それが、AGRISTの始まりです。

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- スマート農業を推進する町と若手農家

私たちが、本社と開発拠点を置く宮崎県新富町は、ピーマン・きゅうり・トマトなどの施設園芸農業が盛んな地域です。そして、町をあげてスマート農業を推進しており、その取り組みは「食と農のシリコンバレー構想」として日本農業新聞の1面で紹介され、めざましテレビやNHKからも取材されました。

また、2年ほど前から、若手農家が「儲かる農業研究会」という勉強会を毎月開催し、実際に自分たちがハウス内に設置したセンサーから得た情報をもとに、外部の農業経営コンサルを入れながらロジカルに農業をアップデートしようと知識や経験をシェアしています。

収穫ロボットが必要であるという声は、そんな現場から生まれたものでした。

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- 農業を持続可能にする収穫ロボットのポイント

農業に限らず、ビジネスの規模を拡大するためには、クリアしなければいけない条件がいくつかあります。今回の場合、特に重要なのは、以下の3つです。

1)リソースの確保:収穫の労働力
2)収益性の向上:収量と高単価比率
3)リスクの回避:病気の早期発見

これらを段階的に達成していくため、私たちは収穫ロボットとAIを活用したスマート農業を農家と共に推進しています。

農業と地域の持続可能な未来

もし、現状のまま農業が衰退し、農家が半分になったら、日本はどうなるでしょうか?

例えば、今回のCOVID-19(新型コロナウイルス感染症)の様な危機的状況下で、もし島国である日本において輸入が制限された時、農作物の生産力が半分しかなかったら、どの様な状態に陥るか想像してみてください。冷蔵・冷凍技術が進化して備蓄が十分にできていればリスクは回避できるかもしれませんが、どのぐらいの備蓄が必要で、どのぐらい保つのでしょうか。

日本の魅力の1つとして、各地域で受け継がれる「祭り」が挙げられますが、多くの祭りにおいて、その根本にあるのは五穀豊穰への祈りです。農業が衰退した地域社会で、その本質的な意義を失った祭りは、本当の意味で未来へ受け継がれていくのか想像してみてください。農業や他の一次産業が、日本の地域社会の文化や歴史の根幹ではないでしょうか。

私たちの事業は、農業課題を解決することで、持続可能な農業と地域の未来を目指すものです。

アグリテック(=農業×テクノロジー)という分野で、日本から世界に向けて、SDGsを実現する1つのモデルをつくり、人類の一員として社会に貢献することが、私たちの存在意義です。

- 求人:組み込みエンジニア募集

エンジニアと農家が世界を変える未来を共につくろう。

短期移住アルバイト:アグリテックベンチャーでロボット組み込みエンジニア募集

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