【読書ノート】実行の4つの規律_行動を変容し継続性を徹底する
読んだ本の気になる部分を書き留めていきます。
今回採り上げる本は、『実行の4つの規律_行動を変容し継続性を徹底する』著.クリス・マチェズニーです。
この本で採り上げられている『実行の4つの規律』ですが、仕事をする上でとても重要な考え方です。
実際に、私も組織コンサルティングの一部分として、この仕組みと同様の概念を組織に浸透させることを目指しています。
✅実行の4つの規律
この本で紹介されている『実行の4つの規律』は、上の4項目になります。
以前のnoteで『マネジメントにおけるミーティングとカレンダーのデザイン』という記事を書きましたが、主旨としては、この4つの規律と同様のものとなっています。
✅アカウンタビリティのリズム
この本の中で、アカウンタビリティのためのセッションが図解されています。
この図解についても分かりやすいと感じました。
以前のnote記事にて、
と記載しましたが、この本で図解されている内容の方が、見た目で分かりやすくまとまっています。
また、『スコアボード』という表現も、『週次報告書』という言葉よりも、ビジュアルを意識しやすく、適切な表現であるように感じます。
✅組織においてこの規律が機能しない理由
この『実行のための4つの規律』は、実際に組織内で運用していくと、大きな効果が出ます。
私も実際に100以上の組織で、この仕組みを導入してきました。
しかしながら、この規律が機能するためには、前段として、いくつか仕組みが組織内で機能している必要があります。
それは、
①組織内に最低限の規律があり管理されていること
②組織図が描かれており、2階層で規律が機能していること
③意識上の区切りで、振り返りが実施されていること
の3つです。
✅組織内に最低限の規律があり管理されていること
導入するにあたり、
最低限の規律が既に組織内で管理されていることが望まれます。
極端な話しですが、
・スコアボードが期日通りに記載されない。
・会議が定刻通りに始められない。
といった当たり前の規律がない、もしくはルールがあるが守らなくても許されてしまう環境が組織内にある場合、この4つの規律が機能しません。
組織によっては、この「実行のための4つの規律」を導入する前に、当たり前のルールを守ることができる組織環境を整えることが求められます。
✅組織図が描かれており2階層で規律が機能していること
組織内の全てのメンバーに『最重要目標』が設定されるためには、組織図が描かれ、上下の階層において、『最重要目標』が整合性をもって設定されることが求められます。
そして、上司-部下の2階層において、アカウンタビリティのリズムを作り、この構造が3階層以上の組織の場合、入れ子構造となっていることが必要です。
・組織図が曖昧で、階層構造が明確でない場合
・組織図が明確であっても、階層構造を跨いだセッションが組まれている場合(例、社長-部長-課長-スタッフの4階層が一堂に会してセッションを組んでいる等)
これらの場合、アカウンタビリティのリズムを作ることにおいて責任の所在が不明確となり、中間のリーダー層が形骸化し、機能しないということが起こります。
✅意識上の区切りで、振り返りが実施されていること
週単位でアカウンタビリティのリズムを構築したとして、このリズムは、1カ月、四半期、半期、1年間、といった意識上の区切りで、最重要目標(遅行指標)の進捗確認と統合される必要があります。
すなわち、週単位の振り返りを行い、
最重要目標の月次、四半期、半期、通期の達成度合いについても、意識上の区切りをつけて振り返っていくことが求められます。
意識上の区切りがない場合、人は集中力を保つことが困難となります。
✅実行の4つの規律の導入にあたり
『実行の4つの規律』は、当たり前に感じることもありますが、導入し、機能させるためには、奥が深い内容のものです。
チーム内の認識を揃え、
ゴールに向かって集中できる環境を作ること
これが組織で成果を上げる上で重要な要素であり、「4つの規律」はこれを実現させるための確かなツールだと考えています。
この「4つの規律」は、いろいろな人の考え方の中で、言葉や形を変えて出てくる概念です。
今後は、この本で書かれていることとも参考に、
『組織のメンバーの集中力を高める』
について、考えを深めていきたいと思います。