読んだ本の気になる部分を書き留めていきます。
今回採り上げる本は、
『熟達論:人はいつまでも学び、成長できる』
著.為末 大 です。
✅本書を手に取った切っ掛け
音声コンテンツ「超相対性理論」で採り上げられていたため、気になって手に取りました。
身体性が伴ってこそ、
辿り着ける場所があること、
あらためてこの本を読んで気づきました。
✅目次
全体を俯瞰するため目次を書き留めておきます。
5つの段階が流れを作っています。
自分の言葉で書き出してみると、
「遊」:初期衝動から
「型」:土台となる「型」を得て
「観」:「型」の上で「観る」ことで構造を把握し、
「心」:構造を把握することで、中心を押さえられ
「空」:最後は、自他の境目がなくなる
「遊」から「心」の流れは、非常に分かりやすいですし、
応用可能分野が広いように感じます。
また、最後に、
「学ぶ」という概念を
「空」という解放で
包み込む流れがとても美しいと感じます。
「学びとは?」
これが書かれている本です。
✅書き留めたところ① 遊・型・観・心・空
「遊」が一番初めに来るところが、非常に興味深いです。
と本書は「遊」を定義しています。
「面白いからやる」
という初期衝動がないと、続かない。
これは、あらゆることに共通する熟達への道のように感じます。
✅書き留めたところ② 量から部分・全体へ
「型」の後に「観」が来る流れ、非常に納得しました。
スポーツだとまさに、
基礎的な技術があるので、顔を上げることが出来て、
フィールド上を見渡すことが出来る。
「観る」ことで、
分解され、
因果関係である構造を理解する端緒が出来る。
この流れを意識できると、
あらゆる領域で熟達が進みそうです。
✅書き留めたところ③ 身体を介した言葉
コテンラジオの「最澄と空海」編、密教の話しが思い浮かびました。
言葉がシンボルとして、体験を想起させること。
これは言葉以外にも、
音楽であったり、香りであったり、
様々なものがありますが、
五感から得られた特定の刺激が、特定の体験と強く結びつく。
逆に言えば、
普段、言葉を使い慣れているがゆえに、
言葉が体験と結びついていることは、
あまり意識していません。
この本では、個人の体験がメインとなっていますが、
組織においても、
体験を通じて、言葉の認識を統一すること
非常に重要だと考えます。
✅書き留めたところ④ 獲得と解放
獲得していくことは、
囚われることだと考えてしまいますが、
その先に、
解放があることが、
この本の素晴らしい部分です。
これは、身体性を伴うからこそたどり着ける場所であり、
密教等の宗教において、
身体活動を伴う修行を必要とすることも、
このことと関係しているのでしょう。
✅読後メモ 身体性を伴う趣味
学生時代、
レベルは低かったですが、
スポーツ経験があるため、
何となくではありますが、
この本に書かれていることが、
イメージできました。
もし、スポーツ経験が自分になかったとしたら、
この本の理解度は、
とても低いものになっていたのではないかと感じます。
普段、体を動かすことと言えば、
「散歩」
ぐらいですが、
「散歩」中
自身の手足の動きや
呼吸に意識を動かしていくことで、
雑念から離れられたり、
「散歩」中の風景と、
音声コンテンツが同期して、
同じ風景を見ると
特定の音声コンテンツが想起される、
といった身体感覚と意識は
密接に結びついていることは理解できます。
この身体感覚と意識を探求していくこと、
あらためて興味深い分野だと思いました。
身体性を伴う趣味を見つけて熟達を目指すこと、
実行に移していきたいと考え、
2024年度内の目標にします。