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浮きたがり

グリーンルームを透き通る光にとって
心は常に凪いでいるのと変わらない
だからこそ太陽は私を
こんなにちくちく照らすのだろう

眩しい

明るすぎて
私のキタナイ毛穴や、傷や、涙を
前方に映し出してしまいそうで
恐ろしくなったので
カラスウリの花が咲く。

月面の静かな海が溺死させる
水と肺胞の唾液との混色で
映し出されたキャンパスの色を
枕に空へと足を投げ出して

くらげ
私はくらげだ
都会に煽られるレジ袋にも近い
一枚のくらげ
黒塗りの覆面達の頭上を走り抜ける
一冊のくらげ

人間には過ぎた物だと、
口に出してしまった。

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