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未来は明日つくるものではない。   今日つくるものである。

少し長めのお休み時には、きっと未来について思いめぐらす時間もとれるのではないかと思い、今日はドラッカーの名言の中から、「未来は明日つくるものではない。今日つくるものである。」をお届けします。

ドラッカーは経営者に対して、事業の未来についてもっと時間と思索を割きなさいと警告しています。

このことは何も経営者に限ったことではないと私は考えます。

わかっていても、なかなかじっくりと未来について考える時間や内省はとれないものです。

本当は明日のことに取り組みたいし、決して未来のことをおろそかに考えているわけではありません。

でも、どうしても明日をおろそかにしてしまうのは、「今日のことを放っておいては先に進めないから」です。

ということは、今日の問題を時間をかけずに効果的に解決するのが一番です。

では、企業にとって、そして多くの社会人にとって、今日行うべき仕事とはいったい何でしょうか?

ドラッカーは次の3つを挙げています。

1.今日の成果をあげる
2.潜在的な機会を発見する
3.明日のために新しい事業を開拓する

この3つを同時に今日、同じ組織によって同じ人・物・金を使って企業家的なプロセスで行わなければならないと教えています。

ちょっと難しくなってきました(笑)。

この3つは経営者にとって、あるいはリーダークラスより上層の企業人にとって、毎日必ずやらなければならない仕事で、尚且つそれを企業家的なプロセスでやりなさいとはいったいどういうことでしょうか。

日々成果をあげる仕事をするというのは、みなさんは当然毎日やっていることでしょうが、でもそれは、もしかすると成果につながることというよりも、「昨日の問題の処理」ばかり行ってはいないでしょうか?

これを解き明かす次のような言葉があります。

「問題の解決によって得られるものは、通常の状態に戻すことだけである。成果そのものは、機会の開拓によってのみ得ることができる。」

「創造する経営者」ダイヤモンド社 P.F.ドラッカー著・上田惇生訳


われわれは日々、様々な問題にぶち当たり、それらを解決しながら前進しているように考えていますが、問題を解決するというのは、もとの状態に戻すということであって、決して未来に向けて手を打ったことにはならないのだということです。

つまり、問題を解決しホッと一息ついているのは、単にマイナスをゼロに戻しただけで、ひとつもプラスには貢献していない、プラスに貢献するには潜在的なチャンスを見つけ、チャレンジすることしかない、ということです。

それを毎日の仕事としてやりなさいと、ドラッカーは教えています。

問題を解決していると、まるでいい仕事をしたかのように感じますが、せいぜい成果をあげる能力の障壁を取り除いただけのことで、何ら成果をあげたことにはならないのだということです。

忙しいことと成果が上がることとは、まったく別次元の話しです。

「未来は明日つくるものではない。今日つくるものである。」

毎朝起きたら、つねに真っ先に暗唱したいフレーズですね。

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