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ドラッカーの教え:成果を上げるにはvol.1

私は30代のころからP.F.ドラッカーの本を読むようになり、その教えにどんどん引き込まれていき、ダイヤモンド社主催の「ドラッカー塾エグゼクティブコース」に半年間参加し理解を深めていきました。
そしてマネジメントの立場になったときに、ドラッカーの教えがとても役に立ったと同時に、実践する難しさも実感してきました。
 
そんな体験を踏まえて、ドラッカーの教えについて私なりにまとめてみたので、今後数回にわたってここに書いてみます。
 
まず初めは、P.F.ドラッカーの『経営者の条件』(ダイヤモンド社)という本の中から
「成果を上げるには」
を何回かに分けてお届けします。
 
ピーター.F.ドラッカーは1990年にオーストリアのウィーンで生まれ、その後、ナチスから逃れてアメリカに移住しました。
 
「マネジメント」という言葉(概念)はドラッカーが発明したもので、
現代経営学において多くの功績を残しました。
 
今回ご紹介する「経営者の条件」という著書は、1966年の作品で、
2022年の現在でも、まったく色褪せない教えとして、今も世界中で
愛読されています。
 
そんなことから、ドラッカーは未来が分かる「未来学者」と呼ばれたことも
ありましたが、自分では「社会生態学者」だと名乗っていました。
 
2005年11月に95歳で他界しました。
 
ドラッカーは65年間のコンサルタント時代に出会った数多くのCEOたちが
成果をあげたのは、次の8つのことを習慣化していたからだと言っています。
 
(1)なされるべきことを考える
(2)組織のことを考える
(3)アクションプランを作る
(4)意思決定を行う
(5)コミュニケーションを行う
(6)機会に焦点を合わせる
(7)会議の生産性を上げる
(8)「私は」ではなく「われわれは」を考える
 
このうちの第一に身につけるべき習慣は
(1)の「なされるべきことを考える」ことです。
 
「何をしたいかではありません」
ここがとても重要です。
 
経営者はとかく、自分のやりたいことを最優先に物事を考えるものですが、
ドラッカーは、自分がやりたいことではなく、何が「なされなければならないのか」を考えることが成功の秘訣だと言っています。
 
そして、なされるべきことはほとんど常に複数あるので、注意すべきことは
手を広げ過ぎずに一つのことに集中すべきで、したがって、優先順位をつけ、それを守らなければないと教えています。
 
例えば、自分自身は将来に向けて、新しいビジネスの種まきをしたいと思っていたとしても、今現在、会社にとってなされるべきことが、もし仮に業界で一番になれない事業からの撤収だったとすれば、自分のやりたいことではなく、会社にとって最重要なことに集中して取り組むことが大切だということです。
 
そしてその最優先課題を仕上げた場合、次のステップとして優先順位2番目の課題に自動的に移るのではなく、もう一度最初からゼロベースで優先順位を考え直せと言っています。
 
私たちの中の、特に計画的に物事を進める傾向の強い人たちは、優先順位
1番が終了したら、次は2番に取り掛かり、その次は3番目、と考えがちですが、ドラッカーはそれを戒めています。
 
また、もし同時にいくつかのどうしても譲ることのできない優先順位の物事が重なった場合には、あなたは自分の得意な方に集中し、それ以外のことは他の役員に任せることです。
 
成果をあげるにはこのように、トップ自らが得意なことに集中しなければ
ならないと教えています。
 
トップが成果をあげれば会社が成果をあげ、トップが成果をあげられなければ、会社も成果をあげられないからです。
 
あなたの会社の現在の最優先課題は何ですか、そしてあなたは今、何に集中していますか?

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