久しぶりの卵かけご飯は、真黄色だった
共働きだった両親は、家を出るのが早朝だった。満員電車を避けるためと、電車内の椅子取りゲームで確実に勝利するためだ。
そんな工夫あってか、20年くらい経った今も元気でなんとかやっている。人生のうち、不快な時間をいかに削ぎ落とせるかが健康寿命に直結しているかもしれない。(父は病気がちではあるが。)
両親不在の朝、私は冷蔵庫にあるもので朝ごはんを食べた。そのバリエーションの一つが、卵かけごはんである。小さい頃から馴染みはあるが、簡単すぎる故、大人になるにつれてだんだん食べなくなった。知らないものや、より凝ったものを求めるようになってしまったのだ。人は良くも悪くも、変わってゆく。
食べなくなったとはいえ、卵かけごはんのことはずっと気がかりだった。卵かけごはん専用のお醤油や、卵かけごはん専門店などをメディアでみかけるたび、心惹かれている自分がいた。食べなくなったのは私の方なのに、何故かふられたような、置いていかれたような感覚に陥った。
わたしは初心に戻り、もう一度卵かけごはんと向き合い、食べてみることに決めた。
※大事そうなので太字
常に物事をこねくりまわして考えるコネクリストとしては、白米に卵を落とすだけではどうも気分が乗らない。なにか一つ、捻りたい。家にあるもので工夫できないか考えた結果、私はある食べ方を試したくなった。
ターメリックライス ✕ 卵かけごはん
その食べ方というのが、ターメリックライスに卵を落とす「ターメリック卵かけごはん」である。一昨日、カレーを作ったときにターメリックライスを炊いたので、ついでに卵かけごはんを食べてみようという魂胆だ。食べたことないものはワクワクする。黄色に黄色で、相性もなんだか良さそうに思える。
★ターメリックライスを用意
★卵を用意
★お好みの醤油を用意
Step1.ご飯、盛る
Step2.卵、落とす
Step3.醤油、かける
Step4.割り、混ぜる
Step5.食べ、る
漠然としつつも、確信めいた私の考えは正しかった。ターメリック卵かけごはん、結構いい感じで旨いじゃないか。ほんのりバターが効いており、黄身の濃厚さとマッチしていたように思う。より濃厚さを求めるならば、卵を落とす前にバターをライスに馴染ませるのが良いだろう。
ただ全てが黄色いだけなのに、最初から最後まで私の期待を裏切らずにいてくれた。ターメリック卵かけごはん、今度は納豆でも乗っけてリピートがあるかもしれない。
普段から色々なものにターメリックを使う癖がある。代表例が味噌汁で「ターメリック味噌汁」などと呼んでいる。ターメリックは意外にも和との相性が良いのである。
ちなみにターメリックの別名はウコン。二日酔いの救世主だ。他にも身体が喜ぶ効果があるらしく、虚弱体質な私は普段からすすんで摂取している。
効能云々は責任を持って語れないため、外部リンクでも貼っておこう。かの有名な養命酒のサイトである。興味があれば。
ここまで書いておいてなんだが、私は数十年の間、白米で卵かけごはんをやっていない。そんな人間が、飛躍してターメリック卵かけごはんを食べて「うまい」などと抜かしている。
至極、無責任ではないかと思う方は、大正解だ。美味しいの責任は各自にあり、自らの舌で見極める必要があるのだ。インターネットの世界は、わりかし無責任かもしれない。しかしアイデアに溢れた、見極めがいのある世界であることは間違いない。
大層なことを言ったが、
「ターメリックライスを炊く機会でもあったらついでに食べてみて!」
「私は美味しかった!あなたが美味しいと感じるかはわからないわ!」
が、私の最も伝えたいことである。その上で、この黄色いブツを食べるか食べないかは、あなた次第である。
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