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【第27節】時間の感じ方

今週はとても長く感じた。
先週のアウェー鳥取戦で0-6の大敗を喫したからだろうと思っていた。

けれどそれだけではなかった。
白波スタジアムに着いて理由がわかった。

この写真は台風の影響で1日延期された前々節・北九州戦のキックオフ前。
まだ風が強くて、スタジアムに掲げられるチームやJリーグのフラッグがなかった。
スタジアムに入ってもスポンサー看板や横断幕がなくてピッチが広く感じる。
せっかくの九州ダービーだったのに、アウェーの観客数も少なくて、どこか寂しかった。

それから2週間後の今節は今季最後のナイトゲーム。
沈みゆく夕日の上に掲げられたフラッグを見て、これがJリーグの試合だと実感することができた。

つまり、この試合までの時間が長く感じたのは、前節で大敗して次に勝てるのかどうかわからないという不安と、前々節でいつもの試合の雰囲気が味わえなかった不満みたいなものが原因だったんだろう。
(台風の影響で運営が難しい中、開催に尽力してくれた方々には感謝しています)

そんなこんなで待ち遠しかった試合は最高の結果に終わった。

明治安田生命J3リーグ第27節
2022年10月1日 19時3分キックオフ@白波スタジアム
鹿児島ユナイテッドFC VS AC長野パルセイロ
4-1(1-0、3-1)
天気:晴れ 気温:26.9℃
入場者数:5,440人

やっぱりスタジアムはにぎわっていてほしい

いつものようにバックスタンドに席を確保して、スタグルを食べるためにメイン側に回って感じた第一印象は、なんか人が多いな、だった。
最後のナイトゲームだからなのか、僕と同じように前々節に物足りなさを感じた人がいたからなのか、とにかくスタジアムはにぎわっていた。

その分、スタグルのブースには列ができていたのだけれど、それもまた一興。
10月の試合でチームが着用するリミテッドユニフォームを着たサポーターが思っていたより多いななんて、周りを眺めながら予約注文していたスタグルを受け取る。

この日選んだのは豚すき丼とおいもいっパイ。
どちらもおいしかったけど、サツマイモを最高に生かしたおいもいっパイにはレギュラーメニューにしてほしいと思うぐらい満足した。

安心感

ここ何試合かの鹿児島ユナイテッドは立ち上がりがどうにもうまくいかないことが多かった。
キックオフ直後に点を取られたり、オフサイドに救われたもののゴールネットを揺らされるということが続いていた。
0-6に終わった前節も前半12分に失点していた。

ただ、この日は違った。
自分たちでボールを持って試合をコントロールできていたし、序盤からシュートも打てていた。
チームは落ち着いていたし、見る側としても安心して試合を見ることができていた。

だからこそ前半のうちに点が欲しいと思っていた。
こういう展開で点が取れないとズルズルいって、逆にカウンターから失点してしまうんじゃないかという良くない考えが頭をよぎり始めた前半44分だった。

GKも交えて丁寧にビルドアップしたボールが右サイドでフリーの木出選手に届いた。
相手のマークは遅れていて、十分に時間を取って放ったクロスボールはGKが前に出られない絶妙な位置でカーブを描く。
そこに米澤選手が斜めに走りこんできて、丁寧にボールをゴール左隅に流し込んだ。
完璧な展開から決まった最高のゴールにスタジアムは歓喜に包まれた。

失敗から立ち直るのは簡単なことじゃない

後半に1点を返されて試合は振り出しに戻った。
でも前半に感じた安心感は変わらなくて、きっと勝ち越せるはずだと思って試合を見ることができた。

結局、鹿児島ユナイテッドは後半に3点を加えて快勝した。
2、3点目はセットプレー、4点目はカウンターと得点パターンも多彩でほんとに見ていて楽しかった。

後半のアディショナルタイムは5分だった。
リードしているときにアディショナルタイムが長いと時間がなかなか進まないように感じるけれど、この日はもっとこの試合を見ていたいと思った。

昇格するチームは連敗しないと言われるけれど、6失点からここまで立ち直るのはきっと簡単じゃなかったはずだ。

本当に苦しい展開でしたが、試合前に、今僕らに足りていないのは楽しむことだと伝えたので、今日は楽しみながら勝利に向かう姿を見せられたのではないかと思います。

https://kufc.co.jp/comment_gallery/2022matchcomment27/

試合後にキャプテンの広瀬選手はこう振り返っている。
たしかに楽しみながらプレーしているのが伝わってきた。
その姿勢のおかげで見ている側も楽しかった。
もっと、ずっと、こんな姿を見てみたい。

今週の試合までは不安で時間が長く感じた。
次の試合までは楽しみで時間が長く感じるはずだ。

残り7試合。
例年以上に今年の昇格争いはレベルが高くて気を抜くことができない。
でもここまで見事な切り替えを見せてもらえると期待しかない。
最後は笑って終わりたい。


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