見出し画像

WIRED最新号『RETREAT(未来への退却)』を読んで思った事。

雑誌・WIREDでリトリートの特集が組まれており、気になりすぎて即購入。WIREDは他のビジネス雑誌より一歩先の情報を発信しているイケてる雑誌のイメージ(オシャレだし)。今回リトリートがテーマだったが他のメディアではここまで深掘りしてないよね、という内容や最新情報が紹介されていてとても勉強になった。

リトリートの定義

まず、リトリートの定義について。色々な人が色々な定義をしているが、最先端を行く雑誌編集長が定義するリトリートは冒頭のeditor's letterに記載されていた。

「リトリートはもともと、抜き差しならない状況から離れること、そこで自らを取り巻く現実を新たに構築し直すこと」
「退却(リトリート)することは、世界を捉える認知のフレームを大胆に転回し、新たなパラダイムを手にするためにこそ必要」

『WIRED 2023 VOL.48』リトリートと環世界(松島 倫明)

要は今いる世界をリフレーミングする、という事だと解釈した。以前私はリトリートに参加した際、リトリートとは「既に在るものに気づく行為」と教えてもらったけどつまりはやっぱりそういう事なんだ、と再確認した。

自分を取り巻く環境は何一つ変わらないのに自分の世界の見方が変われば既に在るものにも気づくし、世の中はとても美しく豊かなものに変わる。忙殺された毎日を送ると息つく暇もなく行き詰まって全てがどんよりして見えるけど、一旦自分をその世界から抜け出させ、再構築した世界観を持って再び還ってくる、ということ。これまで「リトリート=自分を見つめ直す時間」、と単純に考えていた事を一歩深い部分で解釈できた様な気がしてとてもスッキリしました。

心の在り方

この"再構築"については、全て心の在り方が鍵だと思う。世界の豊かさ、有り難さ、自分や周囲への感謝などは心が曇っているかピカピカか、によって見え方が変わってくる。正しく前向きに世界を再構築するために心磨き、感覚機能を蘇らせる必要がある。その為の手法としてWIRED本誌内ではリトリートには自然との関わりが重要な事をオフグリッド型キャビンを運営しているUnyokedという存在を通して伝えていたり、今をトキメク22名のリトリートの過ごし方を参考として紹介している。十人十色で心の磨き方は人それぞれ、というのもとても面白い。

WIREDより抜粋:シドニー郊外にあるUnyokedの紹介ページ


WIREDより抜粋:22名のリトリートについての紹介ページ

VRを使ったリトリート 期待と課題

興味深かったのはVRを使った最先端のリトリートプログラムについて。ここはやっぱりアメリカさんのスタートアップ企業が取り組んでおり、今後「リトリート」×「テクノロジー」産業はどんどん成長していく予測。実際私も定期的にインドのオンラインリトリートを受講しているが、virtualの世界でのリトリートは今後必須になってくるはず。VRを使ったリトリート体験が出来たら世界中の自分に合ったリトリートに参加が出来る。VR機器がもっと軽量化したりコンタクトレンズ並みのwearableになればヨガやジョグなど身体を動かす事もできるし。とてもワクワクする時代がすぐそこまで来ていそう。

しかしリアルのリトリートが未だ優れている点は五感へのアプローチがされるという点だと思う。視る、聴く、はバーチャルでもクリアできそうだが触る、味わう、嗅ぐという点には課題がある。それでもこれまで時間とお金、体力に余裕が無い人が気軽にリトリートの世界へ没入できる時代がやってくるのは画期的だと思う。私は育児中の身なので、まず物理的に数日間も日常から切り離すことは難しいし、例えば介護中の人、自宅療養している人なんかも同じ状況だと思う。こうした人への機会提供ができる様になるのはテクノロジーの素晴らしさだと本当に思う。

更に本誌では数日間単位ではなく、日常的なリトリートや通勤時間のような短時間におけるリトリートなど様々な可能性について問ていました。

リトリートを探求する上で、今回のWIREDはとっても勉強になり、非常に面白い内容でした♡


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?