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ハンコを押す角度、女性のメイクもマナーのうち!?世にはびこる『謎マナー・謎ルール』

誰もがおかしいと思っているはずなのに、なぜか受け継がれている謎のルール・マナーというものがあります。しかしそれらは根拠さえわからないことも少なくありません。謎のマナーやルールについて、Twitterではどのように扱われているのでしょうか。  

ツイートまとめサービスのTogetter(トゥギャッター)が解説する「3分くらいでわかる週刊Twitterトレンド」、今回は「謎マナー・謎ルール」にまつわる話題を掘り下げます。

「台車を使うな!」「ハンコは斜めに!」身近にある謎ルール

謎のルールやマナーが人を困らせている例は数々あります。

その1つが「台車利用禁止マンション」。宅配業者や住民に対し、台車の利用を禁止しているマンションがあるそうです。「入り口に『台車利用禁止』と掲げているマンションには住んではいけない」というツイートをきっかけに「謎ルール」だとして注目が集まりました。

台車の使用を禁止しているのはなぜなのか理由を検索で調べてみると、「床が傷つく」「壁などに衝突して破損した場合、修理は管理者負担になる」といったマンション管理上の事情や、住民からの「台車の音がうるさい」という苦情を受けたから、といったことがあるようです。

Twitterの反応には配送業の関係者と思われる人たちから「大理石の床で台車使えないとか言うマンション宅配やめれー」「台車がダメなところはたくさんある。ペットボトルを箱買いされたら大変」など、台車禁止のルールに異を唱える声が集まりました。台車を使ってほしくない事情も理解できますが、配送業者の皆さんが荷物を運ぶのに台車が使えないとなると、やはり「謎ルール」と思わざるを得ません。

もうひとつ、ビジネスにおける謎マナーの代表格とも言えるのが「お辞儀ハンコ」

会社の決裁書類には一般に「担当者→課長→部長」というように役職別の捺印欄が作られています。その際、担当者は課長に向けて、課長は部長に向けてハンコをやや斜めに傾けて押印するというルールです。こうすることで、それぞれ上役のハンコにお辞儀している形になるため上司への敬意を示すマナーになる、と言われているそうです。

一部の企業で行われているという話ではありますが、このルールを初めて知ったTwitterユーザーは一同に「アホくさ!」「まったくもって無意味な風習」と呆れた態度を見せていました。

上下関係が厳しい会社ではハンコの押し方にも気を遣うということなのでしょう。しかし昨今はペーパーレス化が進み、デジタル印鑑を採用している企業も増えていることを考えると、時代とともに消える謎マナーになるかもしれません。

「女性が化粧をするのはマナー」という声に反論

身近にある謎マナーの例を挙げてきましたが、マナーというには理不尽なのでは、と思われる例もあります。
社会人になりたての女性が研修などで「女性がすっぴんでは失礼。化粧をするのがマナー」と指導されたという声がTwitterでたびたび報告されています。このマナーについて理不尽さを唱えたツイートが話題になりました。

投稿者は女性の化粧について「社会に出ると突然『化粧をするのがマナー』と言われるのは理不尽ではないか」とツイート。さらに「学校では化粧するなと厳しく指導されるのに、なんだか理不尽だと思います」と持論を述べています。

この投稿に対しTwitterユーザーからは「社会に出たら化粧は必須という考え方もやめて欲しい」「化粧するもしないも自由にしてくれ」など、「化粧はマナー」という考え方に不満を訴える声が続々と集まりました。

職種や環境、化粧の程度によって認識も変わるので一概には言えませんが、Twitterに集まった声を考えると、やはり「女性は化粧すべき」というマナーも「謎」だと考えている人は少なくないようです。

「徳利の注ぎ口」マナーにひとつの結論が!?

由来や根拠がわからないルールやマナーですが、実際はそれらに対して反論の声を上げるのはなかなか難しいものです。そんななか、スマートな反論が出たケースをご紹介します。

「徳利からお酒を注ぐときは、注ぎ口以外のところから注ぐのがマナー」であるという話をご存知でしょうか。徳利の注ぎ口から注ぐのは縁切りという意味があるというのが理由と言われており、テレビのバラエティ番組で紹介された際はTwitterでも話題になりました。さらに、このマナーをホームページに掲載し、提唱していた窯元も存在していたようです。

Twitterユーザーから「道具を誤った使い方をしていることになり相手を馬鹿にしている」といった反論の声が相次ぐなか、多く集まったのが「もし言われたら鼻で笑いながらそのまま注いでその人と縁切るわ」「注ぎ方に文句を言うような人間とは付き合いたくないんだよ」という「言われたら縁を切る」という声。ひとつの「謎ルール」にオチがついた瞬間でした。

世の中にたくさんある謎ルールやマナーを当たり前のことと思っている人には反論しにくいものですが、Twitterの投稿は「本当はやめたい」と思っている人がたくさんいることに気づける機会になっているようです。

以上、Togetterがお送りする「3分くらいで分かる週刊Twitterトレンド」でした。

この連載は毎週月曜日に更新中。これからもTwitterから見えた興味深いトピックを解説していきます。
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