トゲ(弱者エッセイ)

主に弱者男性の、情けなかった思い出。読んでくれた人はマジ感謝!

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最近の記事

財布の底に、むかし彼女にやりたかったサプライズがまだ残っていた話

7年くらい使っていた財布がとうとう壊れたので中身を全て出してみたら、クレジットカードやマイナンバーカードの裏の下の下から、見慣れない銀の正方形が出てきました。 なんだこれ? とひっくり返してみたら、 ヤッターメンの蓋でした。 ヤッターメンとは一口サイズのベビースターラーメンが小さな容器に入っている1個10円の駄菓子です。蓋の裏に当たりがついていたらもう1個もらえるという、味よりもクジを楽しむのがメインの駄菓子。 なんでこんなのが財布に入ってるんだろ?と考えたら、5年前

    • 破天荒な女の子の、マナー最悪オジサンの懲らしめ方がぶっ飛んでた話。

      大学時代、サークルに破天荒な女の子アユミ(仮名)がいました。 この娘は猥談になると「◯◯いま勃起してるっしょ?」と煽ってきたり、「旅行いくからペットの面倒みてね〜」と優しい男の子に1週間ヘビの世話を頼んで、有無を言わさずエサとなる大量のネズミを冷凍庫に詰め込んだり、本当に厄介な女でした。美人だから人気もありましたが、美人でなかったら嫌われ者だったと思います。そういう魅力の持ち主でした。 スタイルもよく168センチですらっとしていて、何度も芸能事務所やらモデルやらスカウトさ

      • 中学最凶の不良に滑稽な展開で殺されかけた話

        中学時代、1個上の先輩にマサキくん(仮名)という学校最凶のヤンキーがいました。 この人は授業も来ないしトイレでタバコ、注意した先生も殴り飛ばす、大人でも抑えつけるのが大変な不良でした。朝倉未来のような見た目で、朝倉未来のようなケンカの強さでした。 母校ではあっという間に1位になったので、他校のヤンキーをタイマンで倒し続けていました。たまたま道端で携帯電話で話しているマサキくんとすれ違ったことがありますが、「栃木の◯◯は強ええの?」とか言ってて震え上がったことがあります。な

        • 彼女のパンツを嗅がせてもらってケンカになった話

          20代、雰囲気は淑やかでクールな彼女と付き合って数ヶ月、ホテルで無造作に愛し合って、いちゃいちゃ押し倒したり押し倒されたりしていると、 たまたま顔の近くに彼女が脱ぎ捨てた黒い下着がありました。 思わず見惚れると、彼女が妖艶に微笑みます。 「嗅ぎたいの?」 最愛の人の下着です、嗅ぎたくないと言えば嘘になる。彼女が朝から一日履いていた下着に鼻をうずめ、自分の顔に押し当てました。 夢中になっていると、彼女の甘くも凛とした声が降ってきます。 「ねぇ、どんな匂いがする?」

        財布の底に、むかし彼女にやりたかったサプライズがまだ残っていた話

          最終面接で落ちた理由がバカニートすぎて笑うしかない話。

          大学卒業してからFXだけやってきた人間なので、社会人としてのスキルが全くありません。 そんな自分が、たまたまネットで見つけた求人募集。詳細は伏せますが、珍しく自分でもできそうで、役に立てそうで、やり甲斐もあるように感じられるお仕事。 30過ぎニートが勇気を出して履歴書を書きます。字を丁寧に書こうとするのも何年ぶりといった感じ。職歴がカスな分、熱意や意気込みをアピール。ここしかないという気概が通じたのか、人事とのリモート面談、かなり面倒な課題、なんとか認められて社長との最終

          最終面接で落ちた理由がバカニートすぎて笑うしかない話。

          小学生の時に露出狂と戦った話。

          小2の冬、露出狂に出くわしました。 その日は放課後学年のみんなと校庭でサッカーをしていて、帰り道は夕暮れ、だいぶ辺りは薄暗くなっていました。僕はクラスのお調子者の松原くん(仮名)とふざけあいながらランドセルを振り回すようにお家に向かっていました。 だなもんだから松原くんとキャッキャしながら、よそ見をして歩いていて、 前を向いたら大きなチンチンがありました。 ホームレスのようなおじさんが、顔を真っ赤にして、半笑いで、僕らに向かっておちんちんを突き出していました。 当時

          小学生の時に露出狂と戦った話。

          どうせみんなに童貞とバレてるのに大学で経験者のように振る舞ってた話。

          高校生の時、童貞がコンプレックスでした。 彼女持ちの友人が得意そうに語る初体験の話が、羨ましくて仕方がない。偏差値や運動神経なんかより、セックス経験者と童貞の違いが、人間としての圧倒的な格差に感じられたのです。 大学に入学して、バカ正直に童貞と打ち明けるのは絶対、男たちに舐められる。確信していた僕は、童貞を卒業している設定を作り上げました。 「友達の家のリビングでゲームしてたら友達のおねーちゃんとおねーちゃんの友達も参加することになり、そこで仲良くなったおねーちゃんの友

          どうせみんなに童貞とバレてるのに大学で経験者のように振る舞ってた話。

          女の子にはチンチンがついてないんだよ、と教わった僕の盛大な勘違いの話

          幼稚園の時に母親から、「女の子にはチンチンがついてないんだよ」とだけ教わりました。 男と女の違いは? みたいな質問を僕がしたのだと思います。男の子にはチンチンがついていて、女の子にはおっぱいがついている。母親も恥ずかしかったのでしょう、女性器の存在は口にしなかったのです。 だから僕は、女性の股間は、何もついていないものだと思っていました。 母親とお風呂に入っても、ただ毛が生えているだけだと思っていたのです。 小1の時に、クラスメイトの女の子たちのおふざけで、女子トイレ

          女の子にはチンチンがついてないんだよ、と教わった僕の盛大な勘違いの話

          中学の時の部活の厳しさが本当に異常だった話

          中学の時、僕はバスケ部に入りました。 スラムダンクに憧れて。それだけの理由だったから、僕は知らなかったのです。この部活が学校で、いや地域で一番厳しい部活だったことを、、、。 まず、放課後が休みなのは水曜だけ。月火木金は18時半まで部活。 土日は練習試合で遠征。もしくは午前中か午後に体育館で練習。最悪だと一日中練習。 そして、木曜以外は、朝練がある。普通の生徒より一時間半早く登校。 なので、実質、基本的に、1日たりとも休みなし。正気? 人生やり直せるなら絶対入らない

          中学の時の部活の厳しさが本当に異常だった話

          自転車を盗まれた時に警察がマジでやらかした話

          深夜営業しているスーパーでお買い物をしていたら自転車を盗まれました。 自分は性善説を信じているので、滅多に自転車の鍵をかけません。停めた付近をくまなく探しても見つからず、「元から安いのにさらに2割引きになったメキシコ産の豚肉やカット野菜を買う」と貧乏なりに節約しようと頑張っていた健気な心が打ち砕かれます。 そのままトボトボ交番に向かい、被害届を出します。若い警官は無愛想で、めんどくさそうな対応でした。 申し訳ない、と思いながら帰宅。見つかるまでは親の自転車を貸してもらわ

          自転車を盗まれた時に警察がマジでやらかした話

          芸能人といちゃつく夢を見れるし、たまに自由に動くこともできる話。

          いきなりですが、僕は寝ている時、これが夢だと気づくことがあります。 夢だと気づくと、今まで映画を見るように眺めているだけだった夢の中で、自分が自由に動くことができるようになるのです。 人混みの商店街を歩いている時にこれは夢だと気づいた瞬間、速攻で服も靴も脱ぎ捨て素っ裸になり、一度はやってみたかったストーリーキングを経験したりとか。 殺人鬼に襲われて泣きながら逃げている時にこれは夢だと気づくと、急に立ち止まって振り返って殺人鬼の持つ包丁を自分の心臓に突き刺して、わざと命を

          芸能人といちゃつく夢を見れるし、たまに自由に動くこともできる話。

          両親の教育によってギャンブル廃人になってしまった話。

          僕の両親はそこそこ教育熱心で、厳しかったです。 何より一番嫌だったのは、テレビゲームを好きに買わせてくれなかったこと。 まずストリートファイターや、殴る蹴るの格闘ゲーム禁止。カジュアルな大乱闘スマッシュブラザーズですら禁止。バイオハザードなど、拳銃で撃ち殺すゲーム禁止。 親の許可が出れば親が買ってくれるのですが、本当に年に数本とか。ポケモン、FF、ドラクエといったストーリーがあるRPGか、パワプロやウイイレといったスポーツゲームだけ。 しかも買ってもらうには水泳などの習

          両親の教育によってギャンブル廃人になってしまった話。

          付き合えそうだった女の子とFXが原因で付き合えなかった話

          二十代半ば、中学のクラス会で久々に再会した女の子と映画や音楽の話で盛り上がり、二人きりで飲みに行くようになった。 できることならお付き合いしたかったが、問題なのは僕のFXデイトレーダーという稼ぎ方である。 当時は同世代の年収くらいは勝てていたとはいえ、デイトレードというのは結局のところギャンブルで、パチンコや競馬と変わらない。そんな不安定な稼ぎ方をしている男と、交際したい女性なんてまずいないのだ。(現に今の僕は親に借金してるくらい負けてるし、もう消えてなくなりたい) 「

          付き合えそうだった女の子とFXが原因で付き合えなかった話

          自転車にイタズラされた時の、まさかの驚愕ミステリーの話

          漫画喫茶が大好きです。あの狭くて暗い部屋にスパイみたいに閉じこもって、好きな漫画と甘い飲み物だけを味わい続ける至福の時間。秘密基地に潜伏しているような高揚感。3時間パックならお値段も手頃だし、休日の暇つぶしとして最高峰ではないでしょうか。 その日も昼過ぎに漫喫を訪れ、前から気になっていたいくえみ綾の「潔く柔く」を一気読みして、こんなドラマみたいな恋愛がしたいなと爽やかな読後感に包まれながら外に出て自転車に乗ろうとするとピクリとも動かない。 鍵がかかっている……。 ゾッと

          自転車にイタズラされた時の、まさかの驚愕ミステリーの話

          コロナでおじいちゃんを亡くした時の奇跡の話。

          コロナ中に祖父が倒れ、病院に運ばれた。 肺炎かコロナかわからなくて、親族は面会してはいけなかった。1ヶ月前に会った時は自宅で元気に笑点を見ていたのに、何が何だかわからない。 わからないうちに祖父は喋ることもできなくなり、呼吸するだけで精一杯になってしまった。 祖父は若い時から遊び人で、特にマージャンが大好きだった。 お正月には必ず祖父と母と僕と弟でマージャンをやった。めちゃくちゃ強くて、ほとんど祖父が1位だった。珍しく4位になると「イカサマしてやればよかったな」と孫相

          コロナでおじいちゃんを亡くした時の奇跡の話。

          クレカ引き落としが払えず弟のブルーアイズパクって売りに行った話

          明日までに後3万円が必要な無職。 それは世間ではちっぽけで、でも本人にとっては涙が出るほどの絶望で、だって既にもう親から借金してるし、貸してくれるような友達はいないし、海外FXでプラスになりきれずに足りなくなったクレジットカードの支払いが迫ってる。支払いが滞って、カード会社に目をつけられた場合、唯一の稼げる可能性のFXもできなくなる。 打つ手なし、何か売れるものはないか、小学校の頃の勉強机の引き出しを漁る子ども部屋おじさん。遊戯王カードやポケモンカードが出てきたがしょぼい

          クレカ引き落としが払えず弟のブルーアイズパクって売りに行った話