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ウクライナ戦争。日本政府はロシアがウクライナ東部2州(ドネツク、ルガンスク)の独立を承認したことを非難した。 したがって、日本政府は台湾の独立を国家承認することは論理的には不可能となった。 日本右翼、保守、リベラルは墓穴を掘った。 日本はロシアの道を選ぶことはできない。

登川琢人です。
今日は2022年2月25日金曜日です。

昨日2022年2月24日、ロシアはウクライナ東部二州(ドネツク、ルガンスク)のウクライナからの独立を承認しました。

その後、ロシア軍はウクライナに侵攻し、ウクライナの軍事施設を空爆で無力化したようだ。

現在進行行の戦争なので決着がどうつくかは不明な中で書いています。

ウクライナ、ロシア関係はわたしはそんなに詳しくないので、戦争を語りたいのではありません。

語りたいのは国家の正当性を考えないと、民衆の安全も考えられないという事実ですね。

アメリカ、日本はロシアのウクライナ東部2州の独立承認を非難しました。

当たり前でロシアとウクライナは違う国ですからね。

しかし、穴があります。

日本政府は、台湾が中華人民共和国の一部であることを承認していますから、台湾が独立したいと言っても独立を承認する道を自ら塞いだことになります。

周知のように与党自民党の右翼は台湾びいきです。
中華人民共和国には反感をもっている。
一応、社会主義国ですから。
安倍晋三が代表的です。

しかし、普通の日本人も台湾贔屓でしょう。

台湾はリベラルデモクラシー社会ということになっているし、中華人民共和国は社会主義で全体主義ということになっているからですね。

日本リベラルもその点では自民党右翼と変わりません。

しかし、他国であるロシアが、ウクライナの二州が希望しようとも、独立を承認したことを非難したので、他国である日本が台湾が独立を希望しようとも承認することは論理的にはできなくなりました。

まあ、墓穴を掘ったと言えますね。

中華人民共和国はアメリカ、日本より賢かった。

ロシアのウクライナ侵攻を支持しなかった。

香港、ウイグル、チベットで内政干渉を嫌う中華人民共和国が、ウクライナへの内政干渉を支持したら、台湾に内政干渉されても仕方ないことになりますから。

ツイッターには戦争反対の声が溢れ、ロシア非難が多い。
侵略戦争ですからね。

しかし、日本政府が台湾独立を承認した場合、我々日本人民衆も、ロシア民衆と同じ立場になることを理解していない人が多いのが不思議です。

この場合、政治体制は関係ありません。

台湾と中華人民共和国のどちらが民主的か決めるのは中々難しいからです。

1992年、冷戦終了(ソビエトユニオン敗北)後、アメリカのヘーゲル学者、フランシス・フクヤマは「歴史の終焉」を書きました。

新版 歴史の終わり〔上〕: 歴史の「終点」に立つ最後の人間 (単行本) 

新版 歴史の終わり〔下〕: 「歴史の終わり」後の「新しい歴史」の始まり (単行本) 

リベラルデモクラシー社会が人類最後の歴史的段階であると、ヘーゲルの歴史哲学の延長線上で考えた。

しかし、その後、歴史は終焉していないことが明らかになってきた。

ヘーゲルは馬上のナポレオンに「世界精神」をみた。
つまり、歴史の終焉をみた。

何回も歴史の終焉が来る😂

大体、普通の日本人も同じように考えているでしょうね。

しかし、そんなことは神でない限りわかり得ないことです。

なので、台湾がリベラルデモクラシー社会だから、中華人民共和国に侵攻してよい、とかなんとなく考えていると、歴史から復讐されるのではないかな。

慎重に判断することが求められる事態だと考えます。

日本語人は正当性を甘く考えている人が多い。

だから、「歴史戦」で大日本帝国の正当性を「ご理解」頂こうと必死ですが、中華人民共和国、ロシアを含む連合国(国連)の正当性を覆すのは難しいでしょう。

論理を軽くみて情緒と屁理屈では連合国はうごかない。

極東軍事裁判は覆りません。
我々は正当性の闘争で敗北したからです。

だから、情緒で戦争反対を叫んでも、日本が戦争に巻き込まれ、または加担することを避けるのは難しいんですね。

今の世界や今後の世界のあるべき姿を常に頭の片隅において、論理的に考える訓練が求められるとわたしは考えます。




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