文フリ参戦記・2020/11/22
コロナの感染者がまた増え始める中、今日は文学フリマ東京が開催された。
「マスク着用」「体温測定」「COCOAインストール必須」など、できる対策は全て行った中での開催だったと思う。文フリくらい小さい規模だからできることだよね。
わたしは今回はサークルとしては参加しなかったのだけれど、合同誌に寄稿はしたので、挨拶がてら会場まで足を運ぶことにした。
ちなみに寄稿したのはこれ。『究極の先輩VS至高の後輩合同』です。
せいいっぱい、至高の後輩を書いたのでよかったら読んでくれよな。通販もやるらしいぞ。他の作品もそれぞれ究極にして至高だからぜひ。
会場に入って思ったのは、「一般参加者の人数、あんまり変わらんな」ということ。実際、運営側でも、入場者に配布するシールを時間ごとに分けて用意していて、会場に人が溜まりすぎないように配慮はしていたようで、「いったん入場制限です」なんてアナウンスが聞こえたこともあった。
感染者増加の報道が1週間早ければ違っていたかもしれないけれど、少なくともこのタイミングにおいては、覗きに来る人の数はそこまで変化していなかった印象がある。
逆に、サークル側には空席が目立った。
もちろん、文フリに限らず、同人誌即売会というのには空席がつきものだ。「新刊落とした」とか「主催体調不良」とか「寝坊」とか色々ある。そうはいっても、その比率がいつもより高いように感じた。ま、サークル参加したら基本的にはずっと座ってないといけないからね。いくら広い会場とはいえ、不安に思う人がいるのもわかる。
技術に強そうなサークルがQRコードで試し読みの案内をしていたり、リモート売り子がいたり、消毒用のアルコールやウエットティッシュが並んでいたり、みんなマスクをしていたり、前とはちがったところもあった。
それでも。
わたしは、「いつもの文フリ」がつくれていたように思える。
同人誌即売会の存在意義のひとつに、「交流の場を提供する」ことがあると思う。
似たジャンルを書く同好の士と性癖について熱く語り合ったり。
まったく知らないような、書店だと素通りしてしまうようなジャンルの本の作者から話を聞いたら興味が出てきてしまったり。ファンタジー的に言えば、仲間候補がいる酒場であり、ランダムエンカウントがあるダンジョンでもあるだろう。
やっぱり、ああいう場を絶やしてはならない。
「Vket」や「NEOKET」など、オンライン即売会という試みもはじまっているけれど、まだ現状のVR技術ではあの空気感を再現することはできないと思う。
ハレの日なのだ。
おまつりなのだ。
せっせとそれぞれの畑で育てた文章という作物を陳列する、収穫祭なのだ。
(以下は有料マガジン限定。もうちょっとどろどろしたことを書きます)
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