横山π輝・茶ん国志 #3
役人とすったもんだ有ったが、それでも日の落ちる紅河(まるで午後の紅茶・ストレートティーの様だ)を見詰めながら膝を抱え座り続ける精悍な顔つきの青年。
「うっ」
何かに気付く。
コンビニ船
それは紅河の上流、洛陽の都から珍しい食べ物や期間限定コラボ商品等を積んで月に一回やってくる交易船だった
「コンビニ船だ!!おーい!おーい!」
オオーーイ!オーーイ!オーーイ!と飛び跳ねて叫ぶ青年。
「駄目だ、ここからじゃ聞こえやしない、港まで行かなければ駄目だ」
駄目な事に気付く青年。港に向けて駆けて行く。
船からの荷の積み下ろし、商人たちの呼び込み等で賑わう港。
人を掻き分け青年、コンビニ船までたどり着く。
「もしもしコンビニ船のオーナーはどなたです?」
「わしがオーナーじゃ」
「お願いです紅茶を買いたいんです。午後の紅茶を売ってください」
「午後の紅茶だと?お前さん午後の紅茶の味を知ってなさるかね?(※傲慢!)そこいらの人間が飲んでるのはあれは紅茶じゃない(※個人の感想です)このコンビニに置いてある午後の紅茶は一葉いくらという高級品で(※スリランカ、ダージリン等の厳選茶葉使用)お前さんに分けてあげるような紅茶じゃないんだ(※傲慢!)」
「僕が求めているのはその本物の午後の紅茶なんです。母に何か素晴らしいお土産を買って帰りたいと思い一年間働いてためたお金をもってきているんです」
「一年間!!(※ドン引き)
…感心な話だがどのくらい持っていなさる?」
「これだけです」
「こんなに!?(※さらにドン引き)」
「ところでその()と※はなんなんですか?」
「(※無視)私が悪かった、ちょっと傲慢に振舞ってしまったが午後の紅茶は皆で楽しい一時を過ごすための…ラブ、リスペクト、そして、ラブな飲み物。わかりました、定価でお譲りしよう。“ひとつ上の、休息を”!」
オーナーは片手を斜め上に上げそう言いました。
「“ひとつ上の、休息を”!」
青年も片手を斜め上に上げ、そう答えました。
※横山π輝版の茶ん国志ですので、他の茶ん国志よりも漫画的表現が多い事に定評がありまぁす。
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