ラスト・オブ・エルフ(邦題:エルフですが何か?)
「貴様は…貴様は絶対にエルフなんかじゃなピィッ…!」
ナイスショット!
聖騎士の頭は兜ごと砲弾の如く飛び、燃える世界樹に叩き付けられ、石榴の様に爆ぜた。
神木より削り出された巨大な棍棒によって。
◆◆◆
聖人理教会が【この世界は人間の為に在る】と教義付けた日、全ての“亜”人間と定義付けられた者達への侵攻が始まった。
人理十字軍の始まりである。
◆◆◆
エルフヘイムが炎上している。
辺り一面に広がるエルフの射手や魔法戦士たちの亡骸…対魔装聖騎士団の急襲には成す術も無かっただろう。
だが同様に対魔装聖騎士たちの亡骸も地を埋め尽くしている。
一体何が!?
燃えるエルフヘイムに生ける者は二人!
一人は聖騎士、そしてもう一人はエルフと呼ぶには余りに大きく異形だった。
「…ぼ、ボくは、ダれよりモえるふのせんしナんだァ!」
ブォブ、古エルフ語で“熱狂する者”。
狂いし光るエルフに育てられたオークの子。
そして最後のひかりのえるふのせんし。
【続く】
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