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トレーニングのすゝめ 1st rep

初心者~中級者を対象に、私の経験と最新のエビデンスに基づいた効率的なボディメイク法を何回かに分けてお届けいたします!

「細い身体」から「引き締まった身体」へ

初めまして!Wolverine(うるばりん)と申します!今ではフィジーク(※1)という競技に出たりフィットネスモデルをやらせていただいておりますが、高校生の時は179cm 59kgのバンドマン体型でした。私の場合、ある程度の筋肉が必要なスポーツを大学から始めたのがきっかけでしたが、気が付けば習慣化し、今では生活の軸となり、健康的で楽しい日々を送っています。最初のうちは、同僚や家族をはじめとした身近な人々の質問に答え、アドバイスさせていただき、彼らのトレーニングを見させていただきました。身体作りの魅力に気づいた彼らは今でもきちんと食生活や運動の習慣が続いていて、飲み会に繰り出されても太りにくい身体を維持しています。また、身体が軽くなった、疲れにくくなった、自信がでてきたなど、大変嬉しい声も聞きます。今は、より多くの方々にフィットネスの良さを広めるためにいろいろな方面のアプローチで活動をしています。

さて、綺麗な身体、カッコイイ身体の定義は人それぞれあるかと思います。しかし、世界的には、美の意識も時代とともに変わりつつあり、単に細いだけでなく、しっかりと筋肉がついたうえで引き締まった身体が求められるようになってきたのもまた事実です。私の知る限りでも、いくつかのモデルオーディションでは出場者のBMIに下限を設け、過度に不健康に痩せた方をカットオフするルールを設けております。実際、世界的な有名下着メーカーVictoria’s secretのモデルのみなさんは、舞台で見せる華やかな笑顔の裏で凄まじい量のトレーニングをしていて、くびれたお腹周りの下にしっかりと筋肉があることは身体を見ただけでもわかりますね?

日本はまだフィットネス後進国と言われていますが、ここ数年で、24時間開放型のフィットネスジムがいたるところにでき、コンビニでも健康を意識した食品が多く並ぶようになってきました。さあ、今こそ動き出す時なのではないでしょうか?!

目指せ、一流彫刻家!

何事もイメージが大事です。例えば、彫刻を作る過程には、粘土や石膏をペタペタと集めて大雑把に形にしていく作業 と、実際に彫っていき輪郭をハッキリ出していく作業がありますよね?これをトレーニングに当てはめると、時期でいうと、前者は増量期、後者は減量期。種目でいうと、前者はBig 3(※2)、後者はその他の部位別の種目。私はこのような認識を持ってトレーニングに励んでいます。みなさんも一流彫刻家を目指してみてください!

筋肉の増やし方も大きく分けて、
①筋肉と脂肪をつけてから脂肪をそぎ落とす方法 と、
②極力脂肪はつけず筋肉だけをつけていく方法 の2通りあります。
②の方がいつでも引き締まっていて良いに決まっているじゃん!と思う方も多いかもしれませんが、個人的にはトレーニングを始めたばかりの方には特に①を勧めます。

ここで、研究に基づいた筋肉増加量に関する2つのモデル、つまり考え方を紹介します。Lyle McDonaldsモデルでは、筋肉増加量は1年目では9-11.3kg、2年目では4.5-5.5kg、3年目で2.3-2.7kg、4年目以降だと0.9-1.3kgと報告されています。一方、Alan Aragonモデルでは、1ヵ月あたりの筋肉増加量は、beginner (初心者)は体重の1-1.5%、intermediate (中級者)は0.5-1.0%、advanced (上級者)は0.25-0.5%と報告されています。どちらのモデルもトレーニング初心者ほど時間あたりの筋肉増加量が多いことを示唆しています。つまり、最初のうちはボーナスステージだと思って炭水化物を含めた十分な栄養をとりつつ、フルにその恩恵を受けたほうが懸命でしょう。

え、そんなに食べていいの?

実際、私もこのボーナスステージ理論で、トレーニングを始めた1年間は1日6食好きなものを食べたいだけ食べ、間にお口直し(?)のプロテインを計3、4杯飲んでいました。
本来であれば、PFCバランス(※3)をバランス良く保った状態で1日の目標摂取カロリーを計算する方法が推奨されますが、当時トレーニングを始めたばかりの私にはそのような知識もなく、ただがむしゃらにピザ、パスタ、白米、ラーメン、焼肉など、炭水化物と脂質の嵐を食べ、高重量のバーベルを持ち上げるためのエネルギーを蓄えるような日々を過ごしていました。カナダ人の知り合いに「君の食いっぷりにはまいったよ!まるで“Garburator” (ゴミ処理機)だ!」とお褒め(?)の言葉もいただいたことがある私は、気付けば97kgまで増えていたのです。次回、私がどのようにしてこの巨体から彫刻のように彫っていったかについてお話しします。その時までにトレーニングウェアの準備やジムの入会は済ませておいてくださいね!(笑)

※1 フィジーク:程よく筋肉のついた逆三角形の身体を競う競技。
※2 Big 3:ベンチプレス、スクワット、デッドリフトの総称。
※3 PFCバランス:タンパク質(Protein)、脂質(Fat)、炭水化物(Carbohydrate)の比率。

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