身体について気付けることから考えられること 3

今まで、身体の目に見える運動について考えることを通じて、人が変化するものを捉えることの難しさについて考えてきました。

ここから今度は、過程が目に見えない変化について、人間がどう向き合えるか、向き合ったか、について考えていきたいと思います。これでようやく、東アジアの伝統医学に近づくことができます。

過程が目に見えない変化とは何でしょうか?一つは実はもう説明済みでありますところの、夏休みの宿題、朝顔の観察みたいなのです。ヒトでいえば、子供の背が伸びる、大人でも髪が伸びる、爪が伸びる。いつの間にか太る。いつの間にかシワ、シミが増える…いくらでもありますね。

もう一つは、本当に視覚の外で生じているもの。お腹が空いた。痛みがある。耳鳴りがする。何かイライラする…これも数え切れません。

生きていることは変化が起きていること。

万物流転、これは大陸古代人の生命感として基本にあります。易とか氣の思想がそれを表しています。

易は「易しい」「容易」のような言葉に今は使われていますが、もともとは「変わりやすい」の意味です。易経という書物は、万物流転の様相を陰と陽という概念を用いて説明しようとした記録とも言えます。

氣の思想にも、もちろんこの陰と陽の考え方が不可欠になるわけですが、これがとにかく、「アヤシイ」ものに、なりがちなんで、万人に理解していただけるような説明にしたいというのが、本note開始の第一の動機です。本題は次回より!




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