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月の裏側

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記事一覧

朧月

朝起きて、今日の日付を確認する。
それを学校まで持っていき、ノートの端に移し替える。

再び朝が来て、また新しい日付を覚える。それをくり返す。私がまともに「それ」をできたのは、自我を持った4歳の夏から半年〜1年ほどだ。正常な記憶とはこういうもので、私は「それ」を知っている。

「それ」を取り戻せれば、私(あるいは──私たち)は、もっと生き易くなるだろう。

時系列の往復は神経を破壊するために。

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2020/2/14 日記、ていうか反省文

実家暮らしであり、親が過保護気味なのをいいことにスマホの通信費はなんかファミリーパックになっているらしい。その支払いをするのは父である。

父は最近までWi-Fiの必要性すら理解できなかったが、おカネのことはしっかり管理している。おカネと、誰の端末がどのくらいデータを使っているのか……など、毎月シッカリチェックしてるらしい。

 

私はおカネやデータのことはよく分からないけど、デジタルデータとい

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虫の知らせ

学校とか、バイト先で掃除をするのが好きだ。家ではなかなかすることができないので、何をしても楽しい。

……と、ここまでの文章を思いついて、「いや何もかも間違ってるだろ」と困惑してしまった。掃除をすることは、別に非日常ではない。

「今日回収業者さんが来るから、ベッドと勉強机を捨てるなら捨てていいよ。片づけておいてね」

と言われた。バイトが昼からだったのでそこそこ夜更かしをした日の朝だ。細かいこと

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また、自立支援について聞かれた

病院が終わって、サイゼリヤのランチスープを飲みまくって時間を流していたらまた、自立支援について聞かれた。

長く通院をするのであれば医療費が3割→1割になるからナントカカントカ手続きはナントカ説明し、「自立支援について質問されるの2回目だ ウケる」と笑った。「そういうイメージがあるのでは? 妹の話してますし」と返信があった。な~~んにも否定できない。その通りだ。実際、家族5人中4人が薬を飲んでいる

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家の中で書いた日記

あのとき、手首を切ろうとするべきではなかった。ずっとそう思っている。

学校も仕事もなく、1日のほとんどを家の中で過ごすという生活に、少なからず飽きている人が、今、沢山いると思う。それがどれくらい辛いか、私はよく知っているからこそ、何かできないかと考えていたけれど、私も週二回のバイト以外にできることが何も無く、起きてご飯を食べて、寝るだけで精一杯なのだ。少なくとも、誰かに分け与えられるほど上質なも

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透明

家の中で生きることは、家族との頭脳戦だ。これは、私だけでなく妹や母、時に父もそうだ。今なら。

妹の考えていることはよく分からないが、とにかくすぐに新しいものがほしくなるのは確かだ。洋服、ゲーム、ぬいぐるみ……最近であれば化粧品もそこに追加されている。まだ妹が幼かった頃、母は可能な限り買い与えていた。姉の私は「不公平だ」と思うより早く「心配」した。母の頭も、家のおカネも。のちのち母の言い分を聞けば

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悪魔

不登校になるちょうど1年前のことだ。5月27日、男友達の三上が梨央に告白をしていた。三上が梨央を好きだという話は、本人から相談をされていたので知っていた。

三上の言い分はまぁ、分からないでもない。当時すでに梨央は、私の肯定の成果でなかなか手のつけられない女になっていた。それを見る三上の目は「興味」だった。アレがそばにいれば、退屈しないし効率よく退屈を埋められる。どう考えても「恋」ではないので安心

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最善

4年1組の担任だった教師を知る人は皆、「最悪」と話した。学校という閉鎖空間の中で、人気のある教師もいればそうじゃない教師もいる、のだが、この教師の嫌われっぷりは、「異常」の域だ。物理的な距離などを理由に、あまり交流のなかった4年4組出身であり、鈍感でもある三上が「えっ、とどめ4年1組だったの? あの『最悪』の……」と話し出す程度には、悪評が広がっていたらしい。

どういうワケか4年1組は、「めちゃ

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満月

この世にある暴力のすべてが憎い。暴力行為が憎いんじゃない。暴力でひっくり返される世界があることが憎いんだ。

5月8日の真夜中、私は家を出て、ひたすら東へ自転車を走らせた。21歳の家出は、周到な計画によって進行された。例えば、2か月前からnote、Twitterを更新していたこと。例えば、友人に「このような場合は、大切な絵を預かってほしい」と話していたこと。例えば、現金数万円をあらかじめ引き出して

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ナーサリー・ライム

【ここ1年くらいの思考の総括です。内容はいつも通りグロテスクなものを多く含みます。】

幼児誘拐の流行する世の中に生まれても、子どもだから放課後友人と遊びたいと考えた。ほとんどない語彙を駆使して母を説得していたある日のことだ。

「ダメダメ! もし外で知らない人に誘拐されたら、広島の女の子(広島小1女児殺害事件のことを指している。私と同い年)みたいに、酷い目にあうよ」

「ダンボールに入れて捨てら

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ブラックホールの旅人

【前回の記事の続き。ここ1年の総括になります。当然のように北九州監禁殺人事件の内容を理解してることが前提となってる記事です】

「まず純子の家事のやり方について、私は不満を抱いていました。食事の点でいちばん驚いたのは、腐ったものを食卓に出して子供達に食べさせることです。冷蔵庫の食べ物は純子が管理していましたが、なかにカビがたくさん生えていたし、腐ったものがたくさん押し込まれていました。(中略)何十

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東京で逢いましょう

【ここ最近の思考のまとめです。8割アイドルの話をしているけど、最終的に視覚過敏、ディスレクシア(仮)の話になります。世論の話なので、いろいろなものに対して言いたい放題です。】

「今日友達に誘われたから、なんとなく『ゆるめるモ!』のライブに行ったんだけど」

「……???? うん、とりあえず最後まで続けて」

私が超世間知らずであることを差し引いても、この友人の勧めるものはかなり突拍子もないことが

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物理的な話をしよう

「過呼吸」には一定の需要がある。らしい。私にはリョナラーの才能がないので、その辺りの魅力はあまり理解できないが、とにかくそうらしい。

その証として、メンヘラに一定の需要ができ始めていた。同年代のリストカッターを性的な目で見てるから詳しいんだ。なんか最近Twitterでは自殺幇助禁止! なんて勧告が出始めて、本物のリストカット画像が減りつつあるけど……これは後に「座間9人殺人事件」の影響だったとわ

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密室の旅

だいたい、その解離症状が嘘っぽいんだ。

「橋の上の『殺意』」あるいは秋田連続児童殺傷事件を知っているか? 畠山鈴香を見てくれ、パッと見無様だろ? その切り取りが凶悪に見えるだろ? たとえば「死刑になりそうだから(真実を見てほしいから)」なんて理由で、都合よく記憶を復元できるような、そんな甘い解離は無い。

いきなりこんな話をして、こんなこともあろうかと入念に下準備をしてここまで来たけれど、私は肝

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