見出し画像

留学生は最初の学期は苦労するんですよ

イギリスの大学院に留学したいろんな人の話を聞いたり、読んだりすると、だいたいみんな最初の学期はめちゃくちゃ大変だという話をしている。

講義のスタイルが日本のそれと違うし、話す英語のスピードは速いし、予習たくさんあるし、エッセイの課題(3,000文字くらい?)なかなかに重いしっていうので慣れるまで大変なのだそう。

彼ら彼女らはぼくより優秀なのだろうし、ぼくは凡庸で事務処理能力は他人より低いという自負があるので、もれなくぼくにも当てはまることであろう。むしろ、「慣れるまでは大変ですがね、最初の3か月を乗り越えれば大丈夫」というが、乗り越えられなかった場合はどうなるんだということが気になった。

このトピックで少し前にちょっとした論文を読んだ(参照:Andrade,M,S. (2006) International students in English-speaking universities, adjustment factors. Journal of research in international education)。

要旨としては
・留学生は地元の学生より初年度は苦労する傾向ある。
・それは主に語学力(特にライティング)と周りに相談できる人がいないから
・この時期は学業への貢献度も低くなりがち
・結果として孤独を感じやすく、ホームシックになりやすい
・初年度を乗り越えれば、最終年度は留学生も地元の学生もキャンパスライフや学習環境の満足度は似た結果に落ち着く

というもので、留学生が孤独にならないように大学が適切にサポートすることが大事ですよと謳っている。

調査は学部生を対象にしていて、大学院生とは多少異なるけれど、読んでいてまさに自分に起こりそうなことだなと感じた。と同時に、pre-sessional(英語補習コース)とっててよかったなと思った (しかし、価格には全く納得していない)。

pre-sessionalでは多少なりとも顔見知りを作ることができるし、運が良ければ同じコースの人とも巡り合える。ぼくのような社交性ゼロのめんどくさがりにとっては英語の勉強をしながら自然と友人をつくることができるというのは理想的だ。

そして、論文の書き方に慣れるというのがある。ぼくは法学部出身で、今はどうかしらないけれど、当時の法学部は卒業論文を書く必要がなかった(ウソか真か、書く暇があったら条文の1つでも覚えてろみたいな感じだった)

というので、ぼくは論文の書き方を知らない。ましてや英語でなんて。

この間、pre-sessionalのコースの中で1,500文字のエッセイを書いたんだけれど、これがなかなか苦労した。エッセイなので適当に自分の意見を順序立てて書けばよいだけだろうと思っていたら、そうではなかった。

現在、発表されている論文や出版されている本の内容をエビデンスとして自分の意見の正当性を訴えなければならないのだ。

つまりはエビデンスとなる論文を探さないといけないし、読まないといけない。めちゃくちゃ時間かかる。慣れていないというのもあるし、英語のリーディングのスピード遅いというのもある。泣きそうになった。何とか乗り切ったけれど、2日くらい徹夜した。1,500文字で少なくとも5つ参照論文が欲しいと言われたので、これが3,000文字となると単純計算で2倍。これはなかなか…。

これを一切経験せずにいきなり、エッセイの課題を与えられていたら大変なことになっていただろうなと思う。これがエッセイライティングかと洗礼を受けた気分だった。アカデミックな作法に慣れるとはこういうことかと。

たぶん、pre-sessionalでこんな風に経験しても本コースでは苦労するんだろうなと思う。それがぼくという人間だから。

とりあえず、なんでも先延ばしにする悪癖をやめたいのだけど、小学生の時から夏休みの宿題は最後の1週間とか3日で仕上げてきた自負があるぶん年季が入っていて、身体や精神の隅々にまで入り込んでいるので期待はしていない。

苦労するんだろうなという覚悟はした。

サポートはいつでもだれでも大歓迎です! もっと勉強して、得た知識をどんどんシェアしたいと思います。