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生成AIは環境負荷がデカいのかVol.31

ハイライト


Googleの直近の環境報告書によると、彼らの温室効果ガスの排出が2019年比で50%、昨年比で13%増になっているらしい。要因はデータセンター部門の成長とサプライチェーンが長くなってるからだとか。

そして象徴的なのが、AI部門の強化によるエネルギー需要の増大で、排出を削減するのがchallenging、つまりは難しいかもと言ってる。

生成AIが市場として爆発的に伸びてるのは誰しも知ってることだと思う。Googleも自社のAI、Geminiで検索との統合などいろいろ開発してる。

で、この生成AIといのは、従来のいわゆる「ググる」こととの違いが、例えばChat-GPTにプロンプトを投げると、Chat-GPTが何かしら回答を生成するわけだけれども、その過程で従来の検索よりも多くのエネルギーを使う。

それはつまり、生成AIは(Googleに限らず)データセンターのエネルギー需要を増やすわけで、それはまあ排出削減は難しいよねと。

何年か前、ReFiかなんかの、ブロックチェーンを使ったプロジェクトのスタートアップがClimate Tech系のアクセラに応募してきていて、当時の統括はブロックチェーンの認証にエネルギーめっちゃ使うから全然エコじゃないからダメ、それいうとその界隈の人は黙っちゃう的なことを言っていて、それは火力発電中心の日本に限るのでは?再生エネルギー中心のところなら条件変わるのでは??なんて思っていたのだけれど、そうでもないようだ。統括は正しいのかもしれない。

ある調査によると、多目的AIはあるソフトウェアを実行するコンピュータの33倍電気使うとか、2枚の画像生成するのにスマホ2台分充電できるだけのエネルギー使うとか、いろいろあるんだけれど、基準がわからないからダメなのか、実は許容内なのかよくわからない。

例えば、chat-GPTのGPT-3のトレーニングに1,287MWhかかったとされている。これは、アメリカの平均的な家庭120世帯の1年分の電力に相当するらしい。ぼくは少ないと思ってしまったのだけれど、その記事の中ではとんでもない量ということなんだと思う。逆にGPT-3の開発のインパクトを過小評価してないかと思ってしまうのだけれど、そういう直接的なエネルギー使用だけが問題じゃないんだとオックスフォードの研究機関の人が言ってる。

その人曰く、各家庭が生成AIを使用することによる間接的なエネルギーの影響が予測できないのだと。いまブームということもあるけれど、これまでAIを使ってなかったようなことにAIを使っている。つまり需要を誘発していると。

たしかに、ぼくは今、イベントのかっこいいタイトルとか、メールの文面の作成とか英訳とかいろいろ使ってる。日々のことをどんどんAIが肩代わりしてると言ってもいい。つまり日々エネルギー使用量は上がっている。

とはいえ、データセンター全体の電力使用量は世界の電力使用量に対する割合としては限定的で、2022年時点で1~1.3%を占めるに過ぎず、さらにAIとなると、そのデータセンター全体の使用量のうちの10%程度と言われている。

このデータセンターの電力使用量の割合は2026年までに1.5~3%にまで増えるとされている。ちなみに同時期にEVは同時期に1.5~2%になるとされている。(参考:https://www.iea.org/reports/electricity-mid-year-update-july-2024

そんなに危険視するレベルなのかと思ってしまうのだけれど、指数関数的な伸びを見せるものなら脅威ではある。

ただ、最近nvidiaが発表したチップだと従来品の25倍エネルギー効率が良いとされている。つまりは、エネルギー利用量が上がるのかはよくわからない。

ただ、世の中の流れ的にはシンガポールやアメリカでAIのエネルギー効率とその出どころ(たぶんどれくらい再生可能エネルギー使ってるか的な)のルール化をしようとしてるようで、EUでもAIの環境配慮についての条項を盛り込もうとしている。じゃあデータセンターを日本でってどうなのと思うのだけれど。



読書記録


後半は教育についてであった。ニューロダイバーシティという広義の多様性をどう受け入れるかについてが印象的。日本の教育機関で大半を過ごした身としては、なるほどなと思うことが多い。これついては、別途書くかも。

とにかく、ぼくはブロックチェーン含む仮想通貨についての意見を聞きたかった、読みたかった。

で、詐欺的なプロジェクトが圧倒的に多いと。ただ、技術自体はほんとうにすごい可能性を秘めていて、良い取り組みを行っているものもあると。

インターネットバブルの頃と似ているとしている。
バブルのせいで、まじめにやっていたはずのたくさんのIT企業がダメになって、IT企業を取り巻く環境は厳しくなったけれど、それ以降にでてきたIT企業の方がまだ残っていたりすると。アマゾンみたいにバブルを生き残った会社もある。

つまり、仮想通貨がお金目当てでのみ盛り上がる中でも、競争力ある企業、事業をつくることはできるはずだと。それに、新しい技術が社会で受容される過程ではこういうことが起こるものだと指摘している。

それで、以前読んだ(現、積読)エクスポネンシャル思考で6Dという過程があるというのを思い出した。

このエクスポネンシャルなスピードがビジネスに及ぼすインパクトが通過するポイントとして、6つのポイント(6Ds)を挙げ、モデル化して説明しています。それはすなわち、Digitaization(デジタル化), Deception(潜行), Disruption(破壊), Demonetization(非収益化), Dematerialization(非物質化), Democratization(大衆化)です。

現代においてこの最初のD、つまりデジタル化から目に見える進化が始まります。…略… その成長は直線的な成長とは違い、当初は誰も気づかないほど小さいところで進んでいきます。もともとの規模が小さいため、初期においては、多くの場合、人々の目にとまることはありません。…略… 英語のDeceptionは嘘や欺瞞という意味ですから、これはエクスポネンシャルな成長に特徴的な最初の時期に訪れる「長い失望の期間」ともいえるでしょう。デジタルカメラなどを見れば、よくわかります。これらは当初、おもちゃとしてしか見てもらえませんでした。

要するにいまはDeceptionの時期なんだろうと思う。
気づいたときにはババっと普及しているのだろうな。と。

で、ぼくは先週も少しふれたように、良い兆しのようなものを感じたのもあり、トランプがアメリカでマイニングして儲けられるようにすると言及いしてたり、仮想通貨が再浮上しているポイントにいるのかもなと思っている。

そもそもぼくは仮想通貨をいかがわしいものとして、一切触れてこなかったのもあり、でもそもそもあまのじゃくだったよね、逆いかないととか思って、キャッチアップする必要があるなと感じていて、ほんとに追うべきトレンドか否かの判断を本書に、Joiに託したと言ってもいい。結論、追う。

ということで、しばらく暗号資産、ブロックチェーンのキャッチアップにも時間を使おうと思う。

What I did in week30 (7/28-8/4.2024)


  • CPA:今年全科目合格!

    • 1月、2月、3月の目標未達

    • 4-6月全負け。事実上進捗なし。

    • 7月

      • やはり、週末にまとめて勉強的なことになりがち

      • 9月にFAR試験受けたい。受ける。それに向けてがんばる。

      • 今月FAR2,3の単位を取る

        • 取れず…

      • フィードバックループを短くすべきだと思い、それについてはhttps://yukinotes.com/で管理することにした。

      • 現実、9月に受験も無理なので、11月。

  • 読書: 月2冊は読む

    • 今年中にブルーバックスの大学生物学の本を3冊読みたいと思っている。もっというと、ファインマン物理学も今年読みたい。

    • 1月、2月に続き3月も目標達成!

    • 4月、5月それぞれ1冊ずつ読了

    • 6月は読了は結局なかった気がする。読んではいるので、いろんな情報に接していたという点は良しとする。

    • 10冊くらい少しずつ読んでる感じなので、読了数というKPIは正しくないのかもと思いつつ…。

  • 英語

    • Blog: 英文ブログ週1回は更新

      • ということで、投稿のハードルを下げるために、CPAの勉強状況を可視化するために、下のはてブ毎日更新していくことにした。

      • https://yukinotes.com/

    • : 月1冊は洋書ないし英論文を読む

      • 今週も読めてない。反省。

      • ただ、いろんな記事なりなんなり毎日チェックしていて、英語に触れてはいる。

  • Workout / diet : 今年中に70kg代へ!

    • 1-6月。92kg→85.2kg

    • 7月85.2kg→84.6kg84.7kg84.1kg→83.7kg(-1.5kg)

みなさんお忘れかもしれないが、睡眠時無呼吸症候群の治療中である。要するにCPAPつけて寝て、月1回診察兼機器の使用量の支払いに病院に行っている。やめたくて仕方がない。月の半分以上つけてないし。改善されてるっぽいし。

けれど、一時的なものかも…というのも一理あり、体重が80kg切ったら問題ないかのテストをすることにした。

というわけで、8,9月で2kgずつ落として、9月末にテスト、解放を狙っている。

なので、8月ノルマは-2kg

余談: 英語で伝えることができる=コミュニケーションとれるではない


生成AI含めていろんな翻訳ツールがでてきてとても便利な世の中になったと思うけれど、それが故に、英語でコミュニケーション取れると誤認してるケースやお互いにミスコミュニケーションで対立が深まる、的なことに出くわす機会がちょくちょく増えてきた。

まず、海外の人が相手なのだから同じ常識を共有しているはずがないので、自分たちの意見をしっかり伝える必要があるのだけれど、それがよくわかっていないように見受けられる。よくわかっていないというのは、ヘンに遠慮してしまって、伝えるべきことを伝えず、そのミーティングが終わってから 「あれはどういうことなんだろうね、こういうことかな」みたいな推論ゲームが身内で始まってしまう。ミーティングの場で聞けばいいのに。とてももったいない。

あと、意外と知られていないのかもしれないが、会話の中で、uh-huhっていう相槌はもうやってる人いない。これ、話を組み立てて説明してくれている中で、これをやられると、なんか聞きたいことがあるのかと思われたり、リズムが狂うので、むしろやってはいけないことになりつつある。

ぼくより上の世代、40代以上の人に多いイメージ。

それから、最初の話と少し共通するのだけれど、会話の中で、沈黙って英語話者にとっては、なにか良くないことが起きてるサインに取られてしまう。なにかしら反応しないといけない、なにかしら話さなければならない。それは別に気の利いたことを言う必要はない。むしろ、頭の中で整理してから話そうなんて思わなくていい。話しながら考えるくらいでないと、相手からすると「あれ、俺なんかおかしなこと言ったかな」と思われてしまう。

留学しててもこのあたりのことはわかっていない人が多いのだけれど、キャチアップしてほしい。だって、そうじゃないと、へたすりゃ、永遠に信頼関係は築けないから。

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