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今月読んだ本/2020.8

今月は結構重めの本だったり自分自身馴染みのない分野の本に手を出したりして積読が多くなり、読書は捗りはしなかった。ざんねんながら。その分、着実に自分の世界は広がったように思う。

スキル・技術系の本も多かったのでそれらは後々、まとめて紹介しようと思う。

・トップレフト

ロンドンとトルコを舞台にした国際協調融資の小説。これはめちゃくちゃおもしろい。なにせ著者は実際にその業務をやっていた人だから描写が細かい。金融の知識がなくても楽しめると思う。大雑把に協調融資の概念を知っていても実務でどのように物事が運んでいくのは経験がないとわからないところだからそこを小説にして、ひとつのストーリーとして流れを知ることができるのは非常に勉強になる。

著者の描く経済小説は小難しい話抜きに単純におもしろいので他の作品も読もうと思う。


・リスクは金なり

さっきの小説の著者のエッセイ。黒木さんのエッセイといえば、このマガジンのどこかでも紹介した「世界をこの目で」の方が有名で本書はその前作にあたるのだと思う。なので時事が10年ほど古い。ちょくちょく内容が重複しているけれど、おもしろい。仕事とプライベートで世界中を飛び回る著者の旅のエッセイとして読んでも良いし、こんなスケール大きい仕事をしたいなぁと夢に見ながら読むのも良い。


・恐竜まみれ

ぼくが好きだったテレビ番組クレイジージャーニーにも出演した恐竜学者のエッセイ。

恐竜なんてものは、ぼくを含む男の子は一度は通る道なんじゃないかと思う。ぼくも昔は博物館でアンモナイトやサメの歯の化石を買ってもらったりして思いを馳せる程度には古生物学者になりたかった。

さて、恐竜といえば化石。化石と言えば発掘なんだけれど、実際にどうやって発掘をするかというと、たぶんこのへんにあるんじゃないかとあたりをつけて、実際に赴きひたすら地層眺めながら歩き回る、超絶地味で運がものをいう体力勝負なもの。

時には毒蛇やクマに怯えながらショットガン片手に砂漠や山を分け入っていく。それがおもしろくないわけがない。

そうでなくとも、恐竜学者なんていうのは何千万年も前の動物がどんな暮らしをしていたどんな動物だったのかを化石を地層、なんていうか細い手がかりから理詰めで仮説に確度を高めていくものなのだから。

私が考える大発見とは、実は私たちの身の回りに転がっていて、データも現象も見えているのに、それが他とは違う特別なものだと気づいていなかったことに『気づくこと』なのです。大事なのは、大発見を大発見として認識する能力を高め、それを他の人にわかりやすく説明できるかだと思います。

ぼくがこういうエッセイを研究者のエッセイを読むのが好きなのは、内容がおもしろいのはもちろんなんだけど、その研究者のモノの見方を窺い知れるから。

自分が知らない考え方や価値観を知れるというのは役立つかどうかはわからないけれど人生を豊かにするものだと思う。


・いつかティファニーで朝食を

アマゾンプライム会員なら今1~3巻まで無料で読める。

アラサーくらいの女性が各地のおいしい朝食をめぐるマンガなんだけど、仲のいい女友達も付き合いが長くなって学生時代が終わると、結婚の有無や社会での立場などで自然と格差を感じるようになるというのはいろいろ生々しい。ぼくは男だから、1巻で仕事一辺倒な男が捨てられるのは明日は我が身という感じがして目も当てられなかった。

紹介されてたお店に、ぼくは過去何件が行ったことあると食通ぶっておく。

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