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人生初のクリスマスケンタッキーをカリブで

クリスマスが今年もやってくる~♪ から始まるメロディのCMを日本で何度となく見てきたし聴いてきたけれど、クリスマスにケンタッキーを食べたことはなかった。というか、ケンタッキー自体、日本で食べたこと2回くらいしかない。しかもハンバーガーかラップ的なやつだけ。

「クリスマスにケンタッキーなんて、ふふふ」みたいに欧米人に小バカにされているから、同じようにええかっこしようとしてるわけではなくて。

そもそもの問題として、全然潔癖ではないけれど、食事で手が汚れることに対して結構抵抗がある。特に油。だからケンタッキーのチキンにかじりつくなんてできれば避けたい。ナプキンがあったとしても。だからファストフードの選択肢が豊富な日本ではわざわざケンタッキーに行こうなんていう気分にならなかった。

とにかく、注文の仕方もわからないという残念さなのがぼくだ。

それで、在セントビンセント日本人会(協力隊員3名のみ)で「どうしますか今年のクリスマスは」という話になった。

この時期、誰かを訪ねたり町で誰か知り合いに会うと「ハッピーメリークリスマス!ご機嫌いかが?」という挨拶になる。日本人の感覚で言うと、「よいお年を」とか「明けましておめでとうございます」的なニュアンスで、すごく年末年始感がでている。

だから、ちょっと何かしますかという話になりやすい。

というわけで、クリスマスパーティーをした。日本風の。

一般的に、クリスマスの本番は25日。その日の夜に豪華な食事を家族と囲むものだけれど、日本のクリスマスってイブが主役感がある。25日には正月がチラつく。

なので24日に在セントビンセント日本人会でクリスマスパーティーを開催した。

「じゃあぼくはケンタッキーを買ってくね」「私はパンプキンスープを」「サラダは私が」「ワインがあるよ」「ぼくはチョコレートケーキを作るね」「じゃあ俺はアップルパイを焼いてく」というような役割分担が自然とでき、見出し画像のように立派なパーティーになった。

良いチームだなぁと思う。それぞれ仕事もバックグランドも出身地も年齢も趣味嗜好もバラバラだけれど、よく笑う明るい人たちで。それぞれが適度に自己主張をし、バランスを取ろうし足りないところを補い合ってるように思う。

自画自賛っぽくて小っ恥ずかしいので、ちょっと補足しておくと、ぼくはそのコミュニティからは恩恵しか受けてない。常にお得感があるというかフリーライダー感がでてる。本音をいうとみんながそう思っていてくれたらうれしい。

パーティーの方へ話題を戻そう。

なんかすごく不思議な感じがした。

よくよく考えるとクリスマスを祝ったことがないから。

小学生のときにクリスマスパーティーみたいなのを友達の家で何度かやってたくらい。家では特別なにもなかったように思う。小学生のときはケーキを食べてはいたかな。両親が共働きだったからかな、誰かの誕生日とか、お正月以外に何か祝う的な習慣というか文化は我が家にはなかったように思う。

中高生の頃は反抗期と寮生活が始まってて家の記憶にないし、大学生社会人の頃ってデートでクリスマスディナー的なのに行ってたくらいだったから。

学生時代は鍋パをよくやってたけど、ホームパーティー的なの自体にもそんなに馴染みがないのかもしれない。

こんなこと書いていて大丈夫かぼく…空っぽなんじゃないかと思い始めてきたんだけど、こういう日本風クリスマスパーティーをして、これが日本スタイルなんだ、普通の家庭ってクリスマスこんな感じなんだって思った。

もちろん、CMとかの映像から知識として知っていたから馴染みはあった。そういう人たちの存在も知ってた。

それが、今回こうしてセントビンセントなんていう日本の裏側の国で日本風のクリスマスディナーをすることによって実感がともなった。それ自体不思議なことなんだけど。

良いクリスマスだった。

ケンタッキーだからどうこうじゃないだろうけれど、気の置けない人たちとさもここが日本であるように、ストレスフリーな空間で食事を楽しむっていうのは多幸感がある。

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