見出し画像

【起業戦略】第1講 VC・新規事業担当者の9割が知らない?! ○○を外すと失敗する新規事業企画

新規事業の企画をする際に、よく耳にするのが
「顧客のペイン(痛み)を探れ」
「バーニングニーズ(すぐに手をつけなければヤバいもの)を見つけろ」

系のアドバイス。

こういうこというヤツって、営業経験ほぼゼロ、新規事業立上げ経験ほぼゼロのド素人だから、無視していい。少なくとも、大手法人向けビジネスにおいてはね。

B2Bのビジネスに関していえば、一番大事なのは予算
顧客側は、現実的に予算がつけられてないモノは、買えないんだよ。

いや、もちろん、残予算でちょこっと買ってもらうとか、部署の遊び予算でちょこっと買ってもらう、みたいなのはあるよ。

でもね、本予算がついていないモノが、がっつり買ってもらえるなんてことはないんだよ。

だから、法人向けに新規事業を考えるときの起点は
「どの予算で買われる製品、サービスにするのか?」
ってことになる。

別の見方をすると、
「どの予算で買われるの?」
ってことが明らかでないような、モノやサービスは事業案としてはめちゃくちゃ弱いってことだね。この質問に即答できない起業家や新規事業企画担当者には、投資しない方がいい。

考えなきゃいけないのは、ペインじゃないんだ。

ペインっていうのは、たとえば「FAXで来た注文をエクセルに入力するのが面倒くさい」みたいなのだよね。

これ、たとえば「FAXをAI OCRで読み取って、エクセルに自動入力できるようにする」としたら、どうだろう?

このペインは確かに解消する。でもね、経営的な観点で見たら、だからといって、費用が減る訳じゃない。

「仕事が楽になったんだから、給料は半分でいいいよね?」とは出来ないでしょ。

担当者のペインは解消できても、会社として必要な費用は変わらない

もちろん作業が減った分、その業務の担当者を解雇して、人件費を浮かせられればいい。

でも、たぶん、この入力作業をやっている人は、その業務専属ではなくて、他にもいろいろやっているだろうから、入力業務がなくなったからといって、即座にその人を解雇して、費用をさげるということなんて出来やしない。

しかも、場合によっては、AI OCRを導入して運用するコストが別に発生してしまうかもしれないよね。

つまり、このペインを解消することにお金を払ってくれる人なんていないんだ。

「だれの、どんなペインを解消するの?」

みたいな質問が、事業の将来性を評価する上では全く的外れな質問だということは、「企業は予算がついているものしか買えない」という重大な事実を知っている実務家からしたら、明らかなんだよ。

ところで「予算」っていうのは、ほとんどの場合「○○社のXXXXXというサービスを購入する予算」みたいな形では取られていない。

「○○をするための予算」というような形で、取られているはずだ。

だから「○○が実現できる製品、サービス」を考えることこそが、新規事業を考えることになる。

毎年繰り返しとられる予算もあれば、特別に今年度だけとられているような予算もある。
ある会社だけに固有の予算もあれば、ある業界限定のもの、どの会社にもある予算もある。

どの予算でもいいんだけど(どういう予算が理想的かは別の機会に話したい)、とにかく成功する事業を企画したいなら「どの予算で買われるのか」から考え始めることが鉄則だ

もし「どんな予算があるのか知らない」ということだったら、とにかくそれをヒアリングしていくというのが、事業企画者としてやるべき第1歩だ。

「え、もう予算なんてない製品で起業しちゃったよ!」

という人もいるよね。実は、めちゃくちゃ多いよね。

そんなときの解決策がないわけではない。でも、それはまた別の機会に話します。

次回は、もう少し予算について話をしていきます。

とりあえず、今回は
「予算がなきゃ、買われない」「成功したいなら、新規事業の企画は、顧客の予算から考えはじめる」
ということをお持ち帰りください!

読んでいただき、ありがとうございました。

つづきは、こちらから!

ところで、ビジネス漫画の原作で、週刊マガジン漫画原作大賞に応募中です!いいね!よろしくお願いします!!

https://note.com/todomadogiwa/n/n351674674365


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?