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【起業戦略】第2講 予算執行のMUSTをおさえろ!

特にB2Bの新規事業を考えるときは、「どんな予算で買われるのか」から感が始めるのが成功のコツ、っていうのが前回の話。

今回は、もう少しこの「予算」について掘り下げていきます。

予算があるっていうことは、顧客にはその予算で達成したい「目的」があるってことを意味してる。

ある業務の効率化だったり、人材開発だったり、設備の購入だったり、いずれにせよ「目的」がそこには必ずある。

ということは、その予算執行(予算を使う、金を払って購入する)の目的を達成するために絶対に譲れない「MUST(マスト・必須)」の条件があるってことなんだ。

身近な例でたとえてみよう。

たとえば、「体温計が欲しい」人がいたとする。

この人にとって、「体温計を購入する」ための「MUSTの条件」「体温が測れること」になるよね。他にも「20秒以内で測れること」とか、色々とあるかもしれないけど、まず「体温が測れること」が「MUST」になる。

当たり前?

いや、全然、当たり前じゃないよ。

顧客が持っている予算があるとき、その予算を執行する「MUST」を挙げられる起業家や新規事業企画者なんて、ほとんどいない

MUSTをおさえなければ、他の機能がどんだけ優れていても絶対に売れないのにね。

さっきの体温計を欲しがっている人が「体温が測れないけど、めちゃくちゃオシャレな体温計」とか「体温が測れないけど、めちゃくちゃいい匂いがする体温計」とか買う可能性ある?

まあ、違う目的で買うことはあるかもしれないけど、「体温計」としてそれを買うことはないよね。体温計用に用意したお金をそれに使うことも、多分、ない。法人なら、絶対にないと言ってもいいくらいだ。

でも、世の中で企画されている新規事業や新規サービスには、MUSTがなにか把握できていないから、「体温が測れない体温計」みたいなものが溢れかえっている

だから、新規事業を考えるとき、予算とあわせて絶対におさえなきゃいけない情報が、「その予算執行にあたってのMUSTは何か」ということなんだ。

ベンチャーキャピタルや、新規事業開発の投資責任者は、企画を聞いたとき
「それは何予算で買われるモノなの?」
「その予算執行のMUSTってなに?」

っていう質問をすれば、企画者のそのビジネスに対する解像度が分る。

ということで、今回は「予算のMUSTをおさえろ!」っていうお話でした。

次回は、MUSTについてもう少し掘り下げ、マーケットの話をします。

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