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~葛藤2.0~【クイーン和訳】Innuendo/イニュエンドウ【トド版】

今回は、Innuendoや。フレディの晩年の曲。これ訳せたのは、つまり歌詞の意味理解できたのは、フレディが作詞した順に歌詞を追ってきてたちゅうのがでかい。『ボヘミアン・ラプソディー』観とったことも大きかった。そうゆことがなかったら、とてもこうゆう訳は出来ひんかった。
別々の曲、別々のシチュエーションでありながら、それを紡ぐフレディの人生を横糸にして、全部、繋がっとんねん。一気に読むと、なかなか感慨深いもんがあんねんな。ちゅうことで、例によって訳だけ見たいモマエらは、この記事の最後にレッツラ・ゴー!

曲の魂

なんとゆてもな、この曲の背景には、
① フレディが死を目前にしていた
② フレディは厳格な家庭(宗教的にも、文化的にも)に育ったこと
③ その厳格な家庭で培われた価値観と、自分の本質が相容れなかった
ちゅう、3つの要素があることは間違いない。まとめてゆうなら
「フレディは、最後の最後(最期)まで、厳格な家庭で培われた価値観とは相容れない自分に葛藤し続けとった」
ちゅうことやねん。
加えてゆうなら、「最後の最後まで、同じような葛藤に苦しむ人々を励ましたい、鼓舞し続けたいと思い続けとった」んやろう。このあたりが、この曲の魂やで。

その1

While the sun hangs in the sky, and the desert has sand.
空に日が昇り続ける限り、砂漠に砂があり続ける限り
While the waves crash in the sea and meet the land.
海に波が起き、大地に出会い続ける限り
While there's a wind and the stars, and the rainbow.
風と星と虹があり続ける限り
'Til the mountains crumble into the plain.
山脈が砕け平地になるまで

Oh, yes, we'll keep on trying
俺たちは挑戦し続ける
Tread that fine line.
ギリギリのところで
Oh, we'll keep on trying. Yeah!
俺たちは挑戦し続ける
Just passing our time.
それが俺たちの人生さ

「'Til the mountains crumble into the plain.」
最初のパラグラフは、「この地球が続く限り」みたいな感じやな。「'Til the mountains crumble into the plain.(山々が崩れ去って、平地になる)」は、「五劫のすり切れ」って訳そうかとも思ったんやけど、落語の寿限無みたいになるからやめたw

「劫(こう)」は仏教における時間の単位。「須弥山」ちゅう山に、天女が3000年に一回降り立って、そのとき、羽衣がふわっと須弥山の頭を撫でる。そうやって、3000年に一度ほんのちょっと須弥山がすり減るのが、気が遠くなるほど続くと、いずれは山も平らになってまうときがくる。それまでにかかる時間が「一劫」

意味は同じやろwww

「Oh, yes, we'll keep on trying Tread that fine line」
これは、ネットの和訳見ると「険しい道を進む」みたいな訳が多くて、それでもまあ、ええと思うけど、そもそも「Fine Line」ちゅうのが、「紙一重」ちゅう意味やから、ここでもそうゆうニュアンスで「ギリギリ」ちゅう訳語を当てた。何がギリギリなのか、それは、この歌詞全体を読んで考えてみてやー。

「Just passing our time」
「Passing time」ちゅうのが、「時間を過ごす」みたいな感じの慣用句やねん。「生き続ける限り」くらいのニュアンスやから、「それが俺たちの人生さ」って訳しておいた。

その2

While we live according to race, color or creed.
人種や肌の色や、信仰に基づいて生きている限り
While we rule by blind madness and pure greed.
盲目的な狂気や純粋な欲望を社会の掟とする限り
Our lives dictated by tradition, superstition, false religion.
伝統や迷信や間違った宗教に人生を支配されちまう
Through the eons, and on and on.
永遠に

Oh, yes, we'll keep on trying.
俺たちは、挑戦し続ける
We'll tread that fine line.
ギリギリのところで
Oh, we'll keep on trying
俺たちは、挑戦し続ける
'Til the end of time.
最後まで
'Til the end of time.
最期まで

「While we live according to race, color or creed」
これは、「While」は「~している間」「~なので」みたいな感じや。「Creed」はシンプルには「信念」なんやけど、日本語よりも宗教的なニュアンスが強いから「信仰」ってしておいた。

「Through the eons, and on and on.」
「eons」これは、先述の「劫」の英語訳としてあてられることもある単語で、要するに「永遠」ちゅう意味やねん。フレディは仏教の「劫」ちゅうのを意識していた可能性もあるんやないか。

その3

Through the sorrow, all through our splendor.
哀しみも、喜びも乗り越えて
Don't take offence at my innuendo.
俺の皮肉に腹なんて立てないでくれ

You can be anything you want to be.
ありのままでいいんだぜ
Just turn yourself into anything you think that you could ever be.
ずっと我慢してた自分に、ただなればいいんだよ
Be free with your tempo, be free, be free.
自分のテンポでいいんだ
Surrender your ego. Be free, be free to yourself.
ダメだと思う自分を捨てちまえ。自分に正直になればいいだけだ
Ooh, ooh.

「You can be anything you want to be. Just turn yourself into anything you think that you could ever be.」
これ。この歌詞の和訳で一番むつかしいところや。いや、英語自体は単純なんやで。直訳したらな、「あなたはあなたがなりたいと思ったもの、なんでもなることが出来ます。ただ今までずっとなれるはずと思っていた自分に変身すればいいのです」ってなるやんか。
「ボク、野球選手になりたい!」「私、アイドルになりたい!」「うん。人は頑張ったら、何にだってなれるんだよ。僕だって歌手になったんだ」
みたいな話に聞こえるやろ。
でもな、それだと、むっちゃ唐突やし、むっちゃ幼稚やろ。フレディが、死ぬ間際にゆうか、そんなノー天気なこと
ここは、絶対に文脈とらなアカンところやねん。この前段のところで、人々が伝統的な価値観にしばりつけられてて、それが苦しみにつながっとるちゅう話をしとるやんか。つまりな、ここでの「なりたいと思った自分」ちゅうのは、「そういう価値観から解放された自分」ちゅうことやねん。ここでは、「ありのまま」って訳語にしておいた。もちろん、アナ雪のオマージュで。たぶん、エルサはフレディのファンやねんwww

残りの部分も、この解釈で訳したら、すっきりするやろ。ちな「Surrender your ego. Be free, be free to yourself.」の「Surrender」は、「放棄する」みたいな感じ。「ego」は、むっちゃ訳しにくい単語で、普通は「自我」「エゴ」って訳語をあてるんやけど、ちょっとニュアンスがちゃうねんな。まあ、話すと長くなるからとりあえず細かい話はすっとばして、ここでは「伝統的な価値観に縛られた自分」って訳した。これ、『ボヘミアンラプソディー』で「Mama, I killed a man」ってゆうてた、フレディが殺してもうた「a man」のことやねん。繋がっとるやろ。

その4

If there's a god or any kind of justice under the sky,
もし神や真理の類がこの世にあるなら
If there's a point, if there's a reason to live or die,
もし善悪の境があるなら、もし生きる意味、死ぬ意味なんてあるなら
If there's an answer to the questions we feel bound to ask,
もし、俺たちが正しく生きるために知らなきゃいけないことなんてあるなら
Show yourself, destroy our fears, release your mask.
俺の目の前に姿を現して、俺たちの恐れを消し去ってくれ、その素顔を見せてくれ

フレディは、「正しく生きる」ちゅうこと考えてまうんやな。「自分が肯定されるような価値観」への渇望があったんちゃうか。それは、伝統的な何かの中にはないけれども、別のところにあるんやないかと思ってたんやないか。「ワイは、ワイやから、受け入れられなくてもええんや!」とは、なかなかならんかった。三つ子の魂百まで、の威力ちゅうことか。

その5

Oh, yes, we'll keep on trying.
俺たちは挑戦し続ける
Hey! Tread that fine line.
ギリギリのところで
Yeah, we'll keep on smiling. Yeah!
俺たちは笑顔で立ち続ける
And whatever will be, will be.
なるようになるさ

We'll just keep on trying.
俺たちは、ただ挑戦し続けるだけさ
We'll just keep on trying
ただ挑戦し続けるだけ
'Til the end of time,
最期の時まで
'Til the end of time,
最期の時まで
'Til the end of time.
最期の時まで

「Yeah, we'll keep on smiling. Yeah!」
これは、「Show must go on」を受けての歌詞やんな。たぶんやけどw

「whatever will be, will be.」
で、こっちは、だれが歌っとるのか知らへんけどイタリアの名曲「ケ・セラ・セラ」の英語訳やねん。日本語訳は「なるようになる」やね。もちろん、ここは「なるようになる」をあてるべきやろな。ちな、これも、たぶん、「Show must go on」に意味的には対応した歌詞やねん。

ちゅうことで、解説は以上や。ここまで読んでくれはったみんな、おおきに!最後に訳をまとめておくで~!!

空に日が昇り続ける限り、砂漠に砂があり続ける限り
海に波が起き、大地に出会い続ける限り
風と星と虹があり続ける限り
山脈が砕け平地になるまで

俺たちは挑戦し続ける
ギリギリのところで
俺たちは挑戦し続ける
それが俺たちの人生さ

人種や肌の色や、信仰に基づいて生きている限り
盲目的な狂気や純粋な欲望を社会の掟とする限り
伝統や迷信や間違った宗教に人生を支配されちまう
永遠に

俺たちは、挑戦し続ける
ギリギリのところで
俺たちは、挑戦し続ける
最後まで
最期まで

哀しみも、喜びも乗り越えて
俺の皮肉に腹なんて立てないでくれ

ありのままでいいんだぜ
ずっと我慢してた自分に、ただなればいいんだよ
自分のテンポでいいんだ
ダメだと思う自分を捨てちまえ。自分に正直になればいいだけだ
Ooh, ooh.

もし神や真理の類がこの世にあるなら
もし善悪の境があるなら、もし生きる意味、死ぬ意味なんてあるなら
もし、俺たちが正しく生きるために知らなきゃいけないことなんてあるなら
俺の目の前に姿を現して、俺たちの恐れを消し去ってくれ、
その素顔を見せてくれ

俺たちは挑戦し続ける
ギリギリのところで
俺たちは笑顔で立ち続ける
なるようになるさ

俺たちは、ただ挑戦し続けるだけさ
ただ挑戦し続けるだけ
最期の時まで
最期の時まで
最期の時まで

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